2010年07月29日

アリアンロッド・サガ・リプレイ・アクロス(4)  剣の嘆き、王の帰還 (富士見ドラゴン・ブック)アリアンロッド・サガ・リプレイ・アクロス(4) 剣の嘆き、王の帰還 (富士見ドラゴン・ブック)
著者:久保田悠羅/F.E.A.R.
販売元:富士見書房
発売日:2010-07-17
おすすめ度:4.0
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読了です。
アクロス・シリーズについては、アリアンロッドの各シリーズに比べて影が薄いように思っていました。
無印シリーズのピアニィ姫と騎士のアルという強烈な個性、「ブレイク」シリーズのファントムレイダースの奇想天外な解決策。たしかにこれらに対抗するには、レベル1から始まった「アクロス」が不利なのは理解できます。
けれども後発の「デスマーチ」におけるアキナ嬢の天然の奔放さに蹴散らされて、さらにシリーズの重みが無くなっていくような気がして、寂しさを感じていました。

あろうことか今巻からイラストレーターがかわるという。
落胆しきりです。
イラストの好みはひとそれぞれなので、新旧いずれが良いかなどと論じるつもりはありません。
ただ、あまり口にする人が少ないようなので言わせてもらうと、

リプレイ本やライトノベルは、他のジャンルより、イラストがはるかに重要だ

とつねづね思っています。
気に入らないイラストの場合、どんなに評判が良い本でも手に取ることすらしない。わたしはそんな人間です。
出版界の事情がどういうものかは知りませんが、「だれそれさんの仕事がいそがしくなったから」などという理由で、あっさり絵描きさんを変えてしまう神経が許せないのです。
いったん世に出た物は、作者ですら変えることができないこと、変えてはいけないこともあるのです。

小説とは関係有りませんが、わたしはあの夏のコカコーラ社の大暴走を今でも覚えています。
いままで親しまれてきたコカコーラの味を変えます、と同社が発表したあの夏。日本の片隅の、浜松あたりの田舎でも、たいへんな話題になったものです。
結果、消費者たちの大顰蹙を買い、同社は「新しい味」の戦略を撤回せざるを得なかったわけです。
世に出すまでは、制作者がすべてを決めたり変えたりできますが、一度世に出た物は、いわば社会の共有物という新たな特徴が付いてしまうのです。
あの事件のてんまつは色々な書籍になっていますので、読みくらべると楽しいですよ。
手に入りやすいものなら、新潮文庫の『コーラ戦争に勝った!』R.エンリコ著 をおすすめします。

話を戻しましょう。
「アクロス」のイラストレーターを変えることは、下手をすれば、シリーズ打ち切りを決定つけるおそれもはらんでいる、それをわたしは心配したのです。
あとがきによれば、次巻が最終巻とのこと。
ふざけるな! と叫びたくなりました。それくらいなら何故最後まで同じイラストレーターさんにしないの? 人を馬鹿にしているんじゃないの? < 熱帯夜は怒りっぽくなりますので (^^)、あまり気にしないでね。
でも本心からそう思っているのは事実なんですよ。

アクロス本編も今巻のラストでようやく波乱が起きました(ただし予定通りなのは言うまでもないのですが)。
次巻の完結と、他のシリーズのGMたちを震撼させるような展開を期待しておきましょう。

あーん。エルザが別人になっちゃたよー。 <結論がソレか (^^;


qumayqumay at 00:21│コメント(0)トラックバック(1) BOOK │

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1. それ三つの僕(しもべ)ちゃう、クトゥルフの邪神や  [ 電脳雑記帳 ]   2010年07月30日 09:36
別の人なんのはなしだか バビル2世ザ・リターナー 1 (ヤングチャンピオンコミッ

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