qreview

邦画を中心に心理・精神の観点、社会的背景などから心情を読み解く主観的分析レビューです

January 2012

movie: ヒミズ

himizu500

2012年1月14日、公開初日。

あなたは今、きちんと生きている事と向き合ったことがありますか?

原作の思わぬシーンが見事に再現され、
それとはまた違う視点で描かれる3.11の被災現場と心情

原作に忠実であるにも関わらず新しい物語のエッセンスを散りばめた今作
どうしようもなかった、そう思うしかなかった
運命は変えられないと言うべく、苦しいその暗闇を懸命に生きる

 園子温監督の中毒性は残したまま鋭い視点で現代を描き
息継ぎをさせない片時も逃せないまるでアトラクション

救われるものは何か
己とは何か
命とは何か
 
心底を味わった人間の強い希望と生きる力を感じた物語を是非ご覧頂きたい

第68回ヴェネチア国際映画祭のマルチェロ・マストロヤンニ賞
(最優秀新人俳優賞)の受賞が納得の演技です
 

movie: ロックンロールは鳴り止まない

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登場人物は5歳児、シングルマザー、女子高生、マネージャーであったが
それぞれの背景設定が細かく非常に日常的で現実味があるシチュエーション

複雑な家庭環境の様々な場面にサブリミナルされるような曲の断片

かまってちゃんという存在が物語を繋ぐキーとして
位置づけが上手く配置されている

デジタルコンテンツを通しての共鳴性と音楽を通しての一体性 
それを受け入れるか弱き者の小さな希望がそこには見えた

期待値を上回る映画でした

movie: まほろ駅前多田便利軒

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とても印象深い台詞があった

屋上でフランダースの犬について考えるシーン
「 親が最初からいないのと、親に無視され続けるのとどっちがましかってことだよ」
「あのアニメハッピーエンドだとおもうか?」
「思わないよ、だって死んじゃうから」
「俺も思わない、死んだら全部終わりだからな」
「生きてればやり直せるって言いたいの?」
「いや、やり直せることなんてほとんどない、
いくら望んでもお前の親がお前の望む形で愛してくれることはないと思う」
「そうだろうね」
「だけど誰かを愛することはできる、
自分に与えられなかったものをおまえは新しく誰かに与えることができるんだ、
生きていればいつまでも」

そう言った主人公自身が自問自答し葛藤する

「ひとを助けても自分を救うことにはならないよ
だから救えないときどうするかなんだよ」

破茶滅茶な小さな街のコミュニティから始まる
意外な物語は奥深く、過去の傷跡を抱える登場人物たちの心情が見える
繊細でどうにもならないきゅっと胸が痛くなるお話でした

誰かに必要とされることは希望だと




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