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邦画を中心に心理・精神の観点、社会的背景などから心情を読み解く主観的分析レビューです

May 2012

movie: スマグラー



スマグラー おまえの未来を運べ スタンダード・エディション [DVD]
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「望まぬ日常に埋もれるカスになるな、本気の嘘を真実にしてみろ」

暴力的で精神的に耐えるような拷問のシーンから現実を超越する何かを掴む 
逃げるなと訴えかけるような強力な訴求力を持った話だ

演者の演技力が凄すぎて誰が主役なのか解らなくなる程力強い

希望を持てるとかその様な次元ではないがハリウッド的な大味を仕込みつつも
人情味が垣間見れるところが石井克人監督らしいという作品だった

余談、拷問好きのヤクザ役を高嶋政宏氏が演じているのだが
弟の高嶋政伸氏も「探偵はBARにいる」で猟奇的な役を演じており、
両氏の兄弟揃って方向転換に驚きを持ちつつ演技力の幅に感服する
今後個人的に注目したい俳優になりそうだ

movie: ハラがコレなんで

ハラがコレなんで [DVD]
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戦死した旦那の迎えを待つ老婆
不器用で愛を伝えられない叔父
15年初恋を貫き通す青年
流れるままシングルマザーになろうとする主人公

雲の流れるままに生きていたらこうなっていた
という生き方から学ぶ義理人情という関係性 

貧困だとか困難だとか何もかも考え方で変わること、
なんとでもなんとかなるという楽観視を教えてくれる

庶民の生活から生まれる美意識を粋と言うが
近隣とのコミュニケーションが失われつつある
現代の庶民性について問う人情ドラマ 

movie: ダークシャドウ

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ティム・バートン×ジョニー・デップの新作

お得意のゴシックであり、
アダムス・ファミリーを彷彿とさせるようなメインイメージに
期待を抱きすぎていたかもしれない

大味の酷評をつけるつもりはないが
物語として腑に落ちない点が多々あった
観点を変えると沢山の見方がができる作品

アメリカの昼ドラが原作だということもあってか
利己的な強欲が非常によく表現された作品だった

一方的な愛情を押し付けること
永遠の命を欲すること
富を欲すること
愛情を欲すること

呪いをかけているのは自らかもしれない
利他的であろうとすればまた
別のエンディングがみえてくるのかもしれない

只今劇場で公開中です、詳しくは公式サイトにて

movie: 阪急電車-片道15分の奇跡-


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まさに凹んだ時に観るとよいヒューマンドラマ
「人はそれぞれにやりきれない気持ちを抱えて生きている
どうにもならない気持ちを抱えて生きている
そしてその気持ちは誰にも言えないのだ」
というコピーナレーション
身近な悩みを題材に奇跡的な出会いと繋がりで
問題が解決されるポジティブストーリー


名言のインパクトが強かったので抜粋します

「自分が傷ついてもいいという覚悟があるなら殴り返せばいい」
「泣くのはいい、でも自分の意志で涙を止められる女になりなさい」
「価値観の違うひととは辛いと感じてる間に離れたほうがいい、無理に頑張る必要はない 」

感情全開の物語の為、読み解く部分はほとんどないほど素直な物語
ただ我慢をし続けることに疑問を得た

理不尽な状況や辛い環境に耐える手段を沢山持つ余り
それを消化する事で自分を肯定したり自暴自棄になっていないだろうか

現在の環境は敢えて肯定した環境ではないだろうか
フラストレーションの溜りどころを知らないまま
無意識的な我慢がないか今一度考えてみようと思う


movie: センチメンタルヤスコ

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六本木のキャバクラ嬢ヤスコの殺人事件の被疑者を追う物語
単純なサスペンスの雰囲気と若干のB級臭が漂うと思い舐めていた

「君の淋しさを、僕なら埋められる。」
キャッチコピーの通り、ヤスコを巡る7人の男達との出会いと情景が
病院の待合室でヤスコの延命治療の最中、語られる

物語のほとんどは役者の掛け合いで構成される
87分という調度良い尺度でもあり
キャラクター性がとても良く反映された脚本だった

「愛されると死にたくなる」
幼少時の環境によって脳内のセロトニン分泌量は決まってしまうという
一定量のセロトニンによって安心度や幸福感を感じる様にできている
一種のトラウマより脱却できない状態を保持したまま成長し
安易な消失願望などを抱く典型的なパターンが描かれる

焦点が当てられる人物が少なく
掘り下げて分析される場面もない為ある程度を想像で補う

サスペンスとしてはとても見ごたえのある作品である
エンターテイメントとしての楽しみ方で意外な過去と犯人を予想しながらみてほしい

上映は4月21日より詳細は公式サイトにて






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