qreview

邦画を中心に心理・精神の観点、社会的背景などから心情を読み解く主観的分析レビューです

July 2012

movie: ヘルター・スケルター

1945455628dceec14f553e663a0dc2a1

原作を読んでいることもありあえて先入観を取り払って観ることとなった

蜷川実花監督はやはりフォトグラファーだ
映像のシーンごとに写真として切り取れるような写真美がそこには映しだされていた
原色を多様するスタイルは映像でも健在だった

商業的な観点からターゲット層が若年層であるためか観客の年齢層も低く
劇中も噛み砕きやすく伝わりやすく悪く言えば安易な表現であった

美を追求すること、それを維持することが自分の価値だと置き換えている
外見の美しさだけではないことを伝えようとする
そして人が消費されていく現代を物語っている

その存在を維持するために理解を得るために貪欲であり期待に答えようとする
それはきっと醜形恐怖症・依存傾向だったと思うし
根本として永遠と解けない孤独を抱えていたのかもしれない

劇中、主演沢尻エリカの渾身の演技だと思うシーンがありました
ぜひご覧になってそのシーンをみつけてみてください

個人的に直接的な表現が多いため
関係性が整っていない異性とご覧になるのはおすすめ致しません

只今劇場公開中です、詳しくは公式サイトにて


movie : ベロニカは死ぬことにした

ベロニカは死ぬことにした [DVD]
ベロニカは死ぬことにした [DVD]

自殺未遂を図った28歳の図書館員の再起のお話。

淡々と過ごす日々に何の変化も感じられず
老いていく自分に嫌悪感を抱くという 

精神科に運ばれ院内で過ごす様々な人間模様を描くのだが
印象に残ったところを少し

トラウマの根源となるものが抑圧であるとするならば
その全てを解放し自分らしくあるべきだという

メインコピーになっている
「本当に幸せなセックス、したことある?」に通じ、
自慰行為を持って自己の解放と捉えるシーンである
「自分のことは自分が一番よくわかっている」
自分を自分で解らなければ本当に幸せなことも解らないという
ここでいう幸せの象徴とされるセックスだが
セックス=幸せという誤解を生みそうな定義だと感じた

幸せの価値観とし捉えられるものはひとりひとりばらばらである
しかし象徴を定義し物語を進める事によって論じたい結論を
想像しやすくする一種の仮定であると感じた

主要登場人物が女性であるが故
愛する人に抱かれる行為により幸せは実現されるという
一般的な共感論であろうか
意図を知りたいところだ

「外の人間は自分たちを正常だと思い生活している
なのに同じ行動を取りたがる」
「全てを禁ずるのではなくある程度解放しながら様子をみるのです」
「長い歳月をかけて作られる結晶の角ひとつは同じように見えて同じものではない」

常識とはなんなのかを疑問視してみる
常識の基準は所属するコミュニティ内で生まれることが多い
一般常識でさえ多数決が主軸とされ、いかにもそれが正しいとされる
つまり正確さを求められているわけではないのだ

正しい・正しくないの基準は何か
コミュニティの規模で揺らぐ常識というものの絶対価値は何か

自分なりに考えると言うことをやめてしまうと
他人が決めた大多数の意見に無条件に賛同させられてしまう

答えを見つけるかどうかではなく
その問題に対し考える接点をいつも保ち続けることは大切だと感じた

記事検索
livedoor プロフィール
  • ライブドアブログ