夢からさめる間際に…。

逢っている時には全てを忘れて 狂おしい程の恋愛模様 苦しんで愛おしくて。 そんな二人は既婚者同士。

段々と。

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一度、身体を許したからと言っても
あなたのものになった思わないで。

ゆなな心の中でそう思っていた

大人同士
色んな恋愛をしているだろう

行きずりで終わる事もあるのかもしれない
男の本能に身を任せただけ?

束縛や干渉されのは嫌いだから

自由に二人の関係を楽しみたいだけ

重たい恋愛はまっぴらゴメン、そんな気持ちだった


その後の二人は
忙しい時間の合間に
逢瀬を重ねた

仕事を終えて
駆け付け
食事をしてホテルに行き
身体をむさぼり合い
本能のままに
欲望のままに奔放に

そして
また、仕事に戻る事もあるアツヤだった

二人は火照った身体のまま
電車に乗りそれぞれの場所へ移動した


メールも
携帯にマメに入る日もあれば
長いメールがPCに届く事もあり
連絡はマメに取り合っていた

「今日は五反田にいるよ。
この後会食なんだ、きっと遅くなるだろうな」


そんな些細な日常をメールしてくるアツヤに対して
ゆなは思った

「私も自分の所在を伝えるべきなのかしら?
それは嫌だわ」

アツヤの心情は
嘘は嫌いな事
言った事は必ず実行する事

当たり前のようで
出来ない事であり
ゆなはアツヤのそんな所が好きだった

秋が深まり
紅葉の季節

「温泉に行きたい」
どちらが言い出したのかはわからないが
箱根の温泉旅館を用意してくれた

身体を重ねた二人
もう、遠慮などない

夫婦のように寄り添い
部屋で食事を済ませ
露天風呂に身体をゆったりと沈め
誰に邪魔される事もなく
自由に愛し合った

時計も気にする事なく
そっと傍らにいられる事が
とても自然で幸せな気分だった



クリスマスが近づき
あちこちでイルミネーションが輝き始めた

なんとなく
心躍る季節だ

寒さも明るい街並みを歩いていると
心が温かくなる気がする

それは
満たされている証拠なのかもしれないが

けやき坂のイルミネーションを二人で歩いた
東京タワーが間近に
とても綺麗だった事を
目に焼き付けた

色んな所へ連れて行ってくれるアツヤに
本気になりかけていた
ゆなだった

「友達とディスコに行くの
夜中まで踊って銀座に繰り出すのよ」

心穏やかでないアツヤだった
男の前でふるまうゆなを放っておけない
自分のそばに置いておきたい
その一心で

「俺も行きたいな、ホテルとるから一緒に泊まろうよ」

友人のレイも一緒なのだが

言いだしにくい事は想像できたが
アツヤとも朝まで居られたら
ゆなは楽しい事は確実だから

渋々受けた

「強引な人だ」

内心思った

いつも自分のしたい事を押しとおす
そんなイメージが出来上がっていた
かといって
嫌な事を無理強いするわけでもない

強固な頑固な人だと思っていた

年が明け
家族との時間を大切に過ごした

仕事も順調

家族とも円満

その延長線上に二人の関係があり
日々の励みになる

そんな不倫がゆなの理想だった

あまりにも自由にきままに過ごす
ゆなを見ていて
アツヤは多少の不満があったようだが
言いだす事もできず
片思いのような恋愛の日々を送っていたらしい
これはアツヤに後から打ち明けられ
わかった事ではあったのだけれど

感情を表に出さないゆなの
損な所なんだろう



逢瀬

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その後
アツヤはカナダへ出張に行った
帰国した翌日は日曜日

サッカー観戦から
3週間程過ぎた頃だった

それまでも
二人のメールは途絶える事もなく
続いていた

西新宿のシティホテルに
11時

アツヤからの誘いは
ランチをしようと言う


交換するメールで
タイトスカートの話になり
ゆなはアツヤとの3度目のデートは
タイトスカートにしようと決めていた

ゆなは楽しみにその日をまった

ホテルに着くと
先にアツヤが居た

視線の先には
人がまばらに集まっていた
みなキレイに着飾った人たち

すると讃美歌が流れ
純白のドレスをまとった
新婦が現われた

結婚式だ
それも人前結婚式

美しく清らかな新婦は
いつ見てもほれぼれする物だ

ときどき
彼の横顔を見たりして
全て終わるまで
うっとりとしていた

一通り終わり
彼に促されるように
レストランに行く

予約をしてあるようだった

このホテルに入ったのは初めてだった
ゆなは
広いロビーをキョロキョロと見まわしていた

ランチビュッフェだそうで
二人で何度か席を立っては
好きな食べ物を取りに行き

「あ、それ美味しそう。
どこにあったんですか?」

「違う食べ物が運ばれてきた」

等と
楽しく食事をして


「もう、お腹いっぱい」

そんな頃

「よろしいですか?」
ウェイターがやってきた

ん?

すると小さなホールのケーキが運ばれてきた

意味がわからなかった

私のお誕生日は7月で
今日は10月

「少し遅いけどお誕生日ね。」

今年のお誕生日は寂しく過ごしたんだと言う
話をしていたのを覚えていたらしく
遅れたお誕生日をお祝いしてくれたらしい

思わぬサプライズに感激しながら
二人でケーキを食べた

レストランを出て
「ちょっと面白い所に案内してあげるよ」

エレベータで上がり
ドアを開けると
カウンターの向こうに女性が座っていた

エクゼクティブフロア

誰もいない
静かな広い空間にテーブルがいくつも並んでいた

少し奥まった
窓越しに並んで腰かけた

「アルコールはないみたい」

そう言ってコーヒーを持って来てくれた

窓の下には
フリーマーケットの賑やかな
人だかりができていた

木陰からの太陽が降り注ぐのが
上からみてもキレイだった

都心でもこの辺りは
公園があるので緑がある

彼の昔の話
飼っていた犬の話
仕事の話
子供の話

ありふれた会話でも
何を聞いても新鮮だったし

彼の話し方は
熱意を感じる
引き込まれて聞いていた

太陽が西に傾き
まぶしく感じた頃
アツヤが私の手をそっと握った
彼の方をふっと向くと
唇を重ねてきた

不意を打たれた
ゆな

心臓の鼓動が激しくなり
アツヤに聞こえないか心配になった

きっと
アツヤも同じだったに違いない

キスの時間はホンの僅かだった

二人にとっては
忘れられない一瞬となった

その後

「行こうか…」

アツヤに促され

ラウンジを出た

更にエレベーターを上がるようだ

上のボタンを押したから

長い廊下を後ろを着いて歩いた
どこに行くのだろうかと思う気持ちと
きっと部屋なんだろうなと思う気持ち

ドキドキして
二人は無言だった

ただ、カーペットを歩く
静かな足音だけ


どうぞ…
そう言ってドアを開けたのは
突当たりの部屋だった

カーテンが閉まっていて
薄暗い

そっと開けた

ダブルベッドが見えた
窓の下にはさっきから見えていた
フリーマーケットがもう片付けを始めて
人もまばらだった

何を話していいのだろう

鍵をかけて
アツヤが部屋に入ってきた

テーブルの上に目をやると

赤いバラが数本、ラッピングしてあった

そしてリボンの着いた包

「お誕生日のプレゼントだよ
受け取ってくれる?」

感激して開けてみる

スワロフスキーのペンダントだった

「免税店で迷って買ってきたんだよ。
似合うと思うから」

もちろんお礼を言うと

ゆなの肩に手を添え
そっと、立ち上がるように
アツヤが近づいてきた

さっきのキスは座ったままだったが
今度は全身にアツヤの温もりを感じながらの
長いキスだった

舌を絡め
息苦しい程のキス

彼の背中に手を回し
されるがまま
長いキスを交わした

すると
アツヤの手がゆなのシャツの中へ
ブラのホックを意図も簡単に外した

あ、と思うと
ゆなのバストをまさぐり始めた

キスで感じて
すでに硬くなった乳首を優しく指で挟んだ

これ以上の事は
誰でも想像できる

そっと
アツヤから離れた
ゆなは

「シャワーを浴びて来てもいいですか」

子供じゃあるまいし

ここまできて
焦らす事もないだろう

バスローブに着替え
おおきなベッドに身体を沈めた

シャワーの音が止み
アツヤが近づく

薄暗く広い部屋に
裸で
広いベッドの上

これから始まる事は
だれでも想像できる

高鳴る鼓動

始めての男性を交わう

もうすでにゆなは
蜜があふれていた

アツヤの掌が
素肌を滑る

ゆなの唇を覆っていた
アツヤの唇は
息遣いも荒く
徐々にゆなの感じる場所へ
移動する

我慢など出来ない
本能のままに

あえぎ声をあげ

身体をくねらせる

いやらしい音が
部屋にする

アツヤの指と舌でいたぶられた
ゆなの花びらは
甘い蜜であふれていた

大きく足を開き
アツヤを受け入れた

熱くこみ上げる
ぴたりとひだにまとわりつく
アツヤの塊は
だんだんと激しく突きあげる

まだ
三回しか逢っていないとは思えない程の
不思議な感覚は
身体を重ねた事で
もっと密着した気がした

ベッドのきしむ音が止んで
荒い息

恥ずかしさがないとは
言わないけれど

だんだん
惹かれて行くのが
ゆなにもわかった

この人と恋に堕ちて行くんだろうか


この先の二人は

こうして逢瀬を重ねて行く

恋に堕ちて行くのだった



デート

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逢う前に大胆にもサッカーのチケットを買ってあった

初対面の日にチケットを渡し
代金を受け取り

少しの時間はまた
メールだけの関係となり
その日が来た

新横浜のスタジアムで
キックオフは確か
19:00

待ち合わせは横浜駅に3:30
ずいぶんと中途半端な時間だとは思ったけれど
彼は仕事を終えて駆け付けた

軽く食事をして
新横浜へ移動し
シティホテルのラウンジで
お茶をして時間をつぶした

まだ、二回しか逢っていない人とは思えない
彼の気さくさ
私の人懐っこさで
会話が途切れる事もなく
あっという間に時間が過ぎた

サッカーも
盛り上がり
隣りにいる彼の肩を時折
たたいたりして
楽しいひとときだった

さて
帰り道
電車の方向は
違うらしい

彼がどうやって帰るのかなど
私は知りもしないし
聞こうとも思っていなかった

駅までの道
急ぎ足で向かった
人並みに見失いそうになる
その時
アツヤがそっと掌を私に差し出した

自然な流れで
彼の手を握り返した

温かい温もりを初めて感じた瞬間だった

駅のホームに着き
当たり前のように
繋いだ手は離して

手を振りあった

「それでは」

別々のホーム
降りてしまえば
人ごみでアツヤの事など
思いも浮かべていなかったゆな
アツヤの視線も感じないまま
電車に乗る
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