26日に無期懲役の求刑が行われた鳥取地裁での裁判員裁判。犠牲者が2人という強盗殺人罪の成立を争う重大裁判を短期間で審理しなければならないが、これまでの公判で裁判員らは冷静で的確な尋問を展開。裁判の“プロ”である検察、弁護側は、双方ともに市民が担う裁判員らをたたえている。

 公判では、検察と弁護側の双方が、会計事務所や影山博司被告(55)の困窮ぶりを詳述し、「社長の事務所運営に問題があった」と主張。殺害を強盗目的とする検察側は「犯行直前に困窮した」、弁護側は「経済的には昔から破綻(はたん)していたから強盗目的と違う」と立証する狙いがあった。しかし双方の立証は表面上は似ており、検察官が弁護側証人に対し「こちら(検察)の冒頭陳述の内容と同じですか?」と尋ねる場面もあった。

 このように、一般的には狙いの見えにくい法廷だったが、裁判員らは的確に見極めていたようだ。

 男性裁判員は被告人質問で、事務所経営に対する石谷英夫さん=当時(82)=の関与を確認。「石谷さんは(経営の)改善を考えていたか」と質問し、影山被告が「そんな観点はなかった」と述べると、さらに「知りながら、何もしなかったのか」と問いかけ、影山被告は「従業員の借入金を掲載した決算書は見せていなかった」と答えた。

 このほか、男性裁判員は、影山被告が事務所のために経済的に困窮していた点にとらわれず、事件の重大性を冷静に見つめ「石谷さんだけで目的を達成したのではないのか」と質問。女性裁判員は、「家族のことを考えて」自首しなかった被告に「殺意を抱いたときには考えなかったのか」と疑問を呈した。

 裁判員らの質問について、検察側は「裁判員は素晴らしい」。弁護側も「どちらに有利不利かは関係なく、非常にいい質問をされている」と評価している。

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