民主党の小沢一郎幹事長(67)の資金管理団体「陸山会」が保有する不動産のうち、東京都港区南青山のマンション1室の所有権が、昨年8月の衆院選までに小沢氏に移転していたことが、8日公開された衆院議員の資産等報告書でわかった。

 このマンションの所有権が小沢氏に移った経緯や、小沢氏が実勢価格に見合う代金を支払ったのかなどは不明で、識者からは「政治資金や議員の資産の流れを見えにくくし、有権者を惑わす行為だ」という指摘が出ている。

 小沢氏は2007年2月の記者会見で、当時、陸山会が保有していた不動産12件の登記上の所有者がすべて自分名義になっている点について、「法人格」のない資金管理団体名義では登記が認められないためだと説明。陸山会との間で、「(小沢氏個人は)不動産について何の権利も有さない」との確認書を交わしているなどと述べていた。

 登記簿などによると、その後、陸山会は12件のうち、07年11月に港区内のマンションの1室を不動産会社に1300万円で売却し、08年5月には千代田区内のマンション1室を、小沢氏が会長を務める財団法人「ジョン万次郎ホイットフィールド記念国際草の根交流センター」に贈与し、08年12月末の時点での保有不動産は10件になった。

 昨年7月には、マンション2室を横浜市内の住宅リフォーム会社に売却。さらに、8日公表の衆院議員資産等報告書によると、陸山会が政治資金収支報告書で01年12月に3320万円で購入したとしている港区南青山のマンションの1室(約33平方メートル)が、小沢氏の個人資産になっていた。

 資産等報告書は、衆院選の投開票日の昨年8月30日時点を対象にしており、それ以前に所有権が小沢氏に移転したとみられる。

 陸山会の不動産購入に関する週刊誌の記事を巡って、小沢氏側が発行元の講談社などを相手取った民事訴訟(小沢氏側が1、2審とも敗訴して確定)の訴状によると、小沢氏はこのマンションが完成する前の00年12月に個人資産にする予定で売買契約を交わしたが、政治資金収支報告書によると、01年12月に陸山会が取得していた。

 読売新聞は、このマンションの所有権が移転した経緯について、小沢氏の事務所と担当弁護士に文書で説明を求めたが回答はなかった。

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