【殿の見送り】

朝から風が強いけれどすっきりと晴れ渡っていました。

本当なら歯切りに行くべき日。途中いつもの病院へ立ち寄り先生にご挨拶を。

せっかくなので歯切りをしてもらえませんか?と聞くと、いいですよと切ってくださいました。
いつものイケメンに戻りました。
診察時間の少し前だったので他の方もおらず、殿も最後の挨拶ができたことでしょう。

お見送りの日は本当に風が強かった。
吉宗がびゅんびゅんと走り回っていたのでしょう。
ダッシュで部屋の中を駆け回っていた姿が目に浮かびます。


荼毘にふせると上空を1機の戦闘機が飛んでいきました。本当に真上を通過したのです。何機もそのあと飛んでいたのですが、ただ1機のみが私たちの上空を通過しました。きっと白馬では遅いので戦闘機に乗って旅立ったのでしょう。


ブルーインパルスの服と幹部用の帽子持っているもんね、殿は。






あれほど強かった風が穏やかになり温かく時間は過ぎていきました。
しかしながら動けるようになったことがよほどうれしいのか、その日からしばらく風が強い日が続きました。どれだけ走り回っているのやら・・・さすが吉宗です。

帰ってきて早々にお水のボトルをかちゃかちゃしたりおやつの袋をガサガサあさっています。
殿がいた場所から毎日音がしています。気配を感じることがあります。時々気配を感じないのできっとお出かけしているのでしょうね。

最近視界の隅っこの方で何やら影が動くことがあります。
先日は茶色い何かがぴょんと飛びました。
お嬢様は・・・グレーだしロン毛だし何よりケージの中だし。




しかしその姿も気配も今はなくなり、かぁちゃんのところへ帰ってくる準備に入ったのかな?そう思うと楽しみだけど。あまりにもあっさりしているし、音も何もしなくなったのは淋しいので今はまだこっちに戻って音ならしてよ〜と話しかけています。



祭壇は最後まで寝ていたケージをそのままにしています。使ったタオルもそのままです。時々匂いを嗅いだりしていますよ。きちんとしたものではなく簡易的な状態なので線香台はキャンドルホルダーに香炉灰だし、花瓶の花はにぎやかだし。

一周忌を迎えるにあたり構想製作に半年を費やしたお仏壇がようやく完成しお引越ししました。とても静かな日々になっています。時々今でもいたずらはしますしお供します。もっと騒いでもいいのにな〜。