2006年03月01日

『クラッシュ』

crash
『クラッシュ』公式サイト

監督:ポール・ハギス

脚本:ポール・ハギス 、ボビー・モレスコ

出演:サンドラ・ブロック 、ドン・チードル 、マット・ディロン
   ジェニファー・エスポジート 、ウィリアム・フィクトナー

おはなし Yahoo!ムービー
クリスマス間近のロサンゼルス。黒人刑事のグラハム(ドン・チードル)は、相棒であり恋人でもあるスペイン系のリア(ジェニファー・エスポジト)と追突事故に巻き込まれる。彼は偶然事故現場近くで発見された黒人男性の死体に引き付けられる……。
*******
神戸の映画館は沢山行ったことはないんだけど、一応私が神戸で好きな映画館
1位のシネ・リーブル神戸で見ました。座席がゆったりしていて売店もなかなか
いいところなんですよ。この映画は私は正直見るつもりではなかったんですよ。
本当はウディ・アレンの映画を見たかったのですが私がタイムテーブルどおりに
いけなくて見たのです。
シネ・リーブル神戸には映画よりもかなり前に到着してしまいお腹もすいていた
ので前回も行ったシネ・リーブル神戸も入っている神戸朝日ビル2階にある
パスタのお店「Volcano」にて名前を忘れたんだけど、あさりの入っている
パスタを食べて体がぬくもった感覚を確かめながら時計を見るとまだ時間が
あったので大丸でお菓子を買い、南京町でシュークリームを買い映画館へ
行くと私が時間を間違えていたみたいでもう予告編を開始しておりました。
ぎりぎりセーフですよ!これは私の予想に反して映画館はほとんど満員状態!
なので一番前の席に座ることになったのだけど買ってきたものを食べれる
状態じゃないんですよ。買ったコーラはちゃんとドリンクフォルダーがあるので
いいのですが食べ物になるとどうも難しく、やっとの思いでお菓子を食べた
のですがシュークリームはさすがに食べれませんでした!
そんな中見た『クラッシュ』は全然期待してなかったのですが予想をいい意味
で裏切りとても面白かったですよ。
ここからはネタバレがあるのでお気をつけください!


エピソードの積み重ねにより、彼らの行動や言動によって現代アメリカの
病理や問題が浮かび上がらせ、そして巧妙に登場人物同士がすれ違ったり
出会ってぶつかりあわせて、そこにあるズレを修正していくところは希望
や再生というもの描いているように感じました。
そこには希望もあるし、再生もあるかわりに、残酷さもわかりやすく対比
するかのように用意されているところにあざとさを感じないこともないの
ですがそれはそれでこの映画においてアリなのではないでしょうかね。

差別によってぶつかる所から始まり、差別によってぶつかるところで終わる
映画。すべては断定ではないんですよ。
「そうなんじゃないか」
「これこうだからこうした方が良いのではないか」
「あいつだからこうするはずだ」
根拠がありそうでないところからぶつかり続ける。それがこの映画において
最初から最後まで貫かれているように感じましたね。
でも差別についてこれだけ繊細で大胆に描くことが出来ることに驚きましたね。
アメリカという移民の国だからというのもあるのかもしれませんが、スゴイです。
みんな、ストレートですしね。

ラストはなんか安易に感じる所もありましたし、露骨な部分も多いですが、
思っていた以上に楽しめましたし、面白かったです。
この映画も時間軸をいじることを忘れません。
時間軸をいじる映画が多いですが流行りなのでしょうか?

最終的に残酷な終わり方をするのはリベラルな人間なんですよ。
他の登場人物は最終的には社会や人間関係にある程度の折り合いをつけて修正
していくのだけどね。そう甘くないぞという監督の声が聞こえそうです。

そして私は差別を受けるTVディレクターの妻役のサンディ・ニュートンが好き
なのです。綺麗でカワイイんですよ。個人的には彼女が出ていることが大きな
収穫でしたね。

出会いの映画であり、差別の映画であり、現代アメリカの映画でもあり、貧困の映画
でもあり、残酷な映画でもあり、時系列を多くはないですがずらす映画でもあり
サンディ・ニュートンの出演している映画でもあるのです。
最後は別にしてもいろいろな側面のある映画でそれがうまくつながれているように思えます。
とても楽しめましたよ。映画館が満員になるのも頷ける映画でしたね。
今回神戸で2本の映画を見ましたが個人的に外れがなかったのが嬉しいです。
それも両方とも偶然見た映画でしたからね!

ちなみに映画館で食べる予定だったシュークリームを(メチャクチャうまい)上映後、
映画館のロビーのソファで食べたんだけど手にカスタードはつくはで映画館内で
食べていたらシュークリーム自爆テロどころの騒動じゃなかったですよ。
映画館は封鎖され、爆弾処理班が出動してもおかしくなかった事態に発展しそうな感じ
でしたね。みなさん、映画館でシュークリームは止めましょう!!!ケイタイも切ろうね!

rabiovsky at 00:51│Comments(10)TrackBack(12)アメリカの映画 

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この記事へのコメント

1. Posted by みほ   2006年03月02日 17:58
前売り買ったのにウディ・アレン観てないです。
で・・・これは、私も面白かったです。
神戸は満員ですか?
チネは月曜ってこともあって、余裕ありましたよ。
シュークリーム・・・・おいしそーだけど、映画館で食べるものじゃないみたいですね。

>みんな、ストレートですしね。
ストレートでしたね!(笑)
海外で日本人だからイヤなめにあったことが無いこともないのですが・・・でも、一応自分の国でされるのとは別問題ですよねぇ。
私の先輩は「ふ○○き○ージャパニーズ」と言われ振り向いたら、「チャイニーズ」と訂正されてましたよ(笑)
これは笑い話ですが。
伏字にしてみましたけど、有難くない訪問者を増やす結果となったらゴメンナサイ!

結局、誰で荷差別する側、される側になる可能性があるんだなぁというのを、図式化して見せてくれたようにも感じました。
サンディがマットに再会するシーンは、やるせなかったけど。
2. Posted by Hitomi   2006年03月02日 21:40
rabioさん、こんばんは。
島国日本にいると他人事のように思いがちな人種差別ですが、じつはそういうのってずっと無くならないのかななんてこの映画見ながら思いました。

バラバラで一見まとまりのない話のようにも見えるんだけど人物一人一人が少しずつ関わっていて最後は少しだけいい方向に向かってて私はラストは好きです。
>最終的に残酷な終わり方をするのはリベラルな人間なんですよ
本当にそうですよね、ハンセンはずっと差別している同僚にいやけがさしてキャメロンの窮地も助けたのにちょっとした思い込みであんな風になってましたもんね。
3. Posted by rabiovsky   2006年03月02日 23:34
>>みほさん
TBありがとうございます。
前売り買ったのにウディ・アレン観てないのですか?
勿体無い!でも時間っていうのもありますからね〜。仕方ないですよね。
神戸は満員でしたね。チネチッタでは余裕がありましたか!
さすが川崎!(笑)シュークリームの種類にもよりますが映画館で
食べるものではないですね。

私は海外はソウルでちょっとありましたけど、まあこんなものかという感じでした。
みほさんの先輩の「チャイニーズ」に訂正事件はなんなんでしょうかね。
同じように見えるように感じるのですが・・・。
笑い話かいっ!(笑)
伏字にしなくても大丈夫だと思いますがみほさんの気遣い、ありがとう
ございます。
意図してなくても生活などで差別者、被差別者になる可能性は誰にでも
あるでしょうね。
私はサンディがマットに再会するシーンは、2人の距離が狭まっている
感じがして好きですよ!
4. Posted by rabiovsky   2006年03月02日 23:39
>>Hitomiさん
日本は単一民族ではないのでいろいろとあるのだろうとは思いますが
アメリカほどではないですね。でもあのようにストレートにぶつかれる
のは陰湿さがない分、いいのかもしれません。差別はいけないというのが
前提ですがね。差別をされていい気持ちになれる人っていないですしね。
私もされたくないですし。

エピソードを人物ごとに分けて進むけど、人々がクロスしていく所は
面白いですね。最後の方では安心感もあるのですがやっぱりリベラル派が
最終的には心の中に少しばかりの偏見のためにあのようなことになる
姿は見ていて悲しいし、痛々しささえ感じます。
アメリカ的ですが、どの国にも当てはまる映画かもしれませんね。
5. Posted by 丞相   2006年03月05日 20:01
いつもTBありがとうございます。
前知識がないほうが、すっと物語に入っていけたのかもしれませんね。
私はあらかじめ情報を仕入れてから臨んだので、細かい部分がいろいろと引っかかって
しまいました。「透明なマント」のエピソードも、軽く引いたほどで・・・。
伏線をきっちりと回収しなければ気が済まない、生真面目さが合わなかったのでしょうか。
あれほどのエピソードがあったのですから、一つ二つは伏線投げっぱなしなところが
あってもよかったと思います。

ともあれ、私のこの作品の一番の収穫はサンドラ・ニュートンでしたね。
初めて見たのですが、かなりの好印象でした。まさに大人の女性という感じです。
器用そうなので、ラブコメにも出てほしいところですね。
6. Posted by rabiovsky   2006年03月06日 02:59
>>丞相さん
いつもTBありがとうございます。
事前の予備知識はまったくなかったので、すんなり見れたのかもしれませんが
引っかかるのもなんとなくわかりますよ。
>「透明なマント」のエピソードも、軽く引いたほどで・・・。
ちょっと恥ずかしくなる部分がありますよね。
そういうのって脚本家出身の映画監督らしいな〜と思います。
サプライズな部分がが生真面目なのかもしれませんね。
職業病なのかなぁ〜と思うとまあ仕方ないかなと思ったりします。
物語が破綻するのが怖いのかもしれませんね。
やっぱりテーマが重いとああいう脚本じゃないと製作まで行くのが
難しいのかもしれません。

サンドラ・ニュートン、いいですよねぇ〜 大人の女性で綺麗だし、
カワイイですからね!
サンドラ・ニュートンのラブコメは見てみたいですね!
彼女が主演の『シャンドライの恋』はなかなか面白いですよ。
7. Posted by kazupon   2006年03月08日 08:34
rabiovskyさん、神戸ですか!
ウディアレンだということは「ニューヨークライフ」かな?あれもなかなかでしたけど、こっち
のほうがいい映画だったと思います(笑)
人の衝突って勝手な決めつけからくるものだって
おっしゃる通りだと思いました^^
日本なんかだと家が狭くてテレビと密接な関係に
あるから、テレビの意見=自分の意見みたいに
なってる人も多いなぁと思うときがあります。
怖いですよね。
ところで神戸のシュークリーム、今度行った
時にトライしてみたいと思います。
甘いものはあまり得意じゃないんですけど、
ホント美味しそうですね!!!!
8. Posted by rabiovsky   2006年03月09日 03:19
>>kazuponさん
神戸で見ちゃったんですよ!
ウディ・アレンの『僕のニューヨークライフ』が目当てだったのですが
最終的に時間的に余裕がなくて見れませんでした。
ということで『クラッシュ』です。なかなかいい映画でしたね。
アカデミーで作品賞まで獲っちゃうし!

人ってイメージだけで決め付けちゃう所ありますよね。
そういうことはアメリカだけでなく日本でもあることですしね!
テレビの意見=自分の意見ってすごくわかります。
ちょっとぶれちゃうとみんなそっちの方へ向かってしまう傾向は
ちょっと怖いですね!

神戸のシュークリームはメチャウマでしたよ!
トライをオススメします!甘いもの苦手ですか!
でも抑えた甘さなので大丈夫かもしれませんよ!
9. Posted by カヌ   2006年03月12日 02:01
こんばんは。
差別の描き方も極端すぎるのかと思ったのですが、
作品賞とるぐらいだから、的を射てるのでしょうかね。
面白い映画だけど1回で十分でした。
10. Posted by rabiovsky   2006年03月13日 00:45
>>カヌさん
差別の描き方がストレートですからね〜。
私は深刻な問題ではあるものの過剰に深刻過ぎない描き方は
ありだと思いますよ。
私はアメリカに行ったことがないのでちゃんとわかっているか微妙
ですが的をえているのかもしれませんね。
私も1回で十分です(笑)

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