空也十番勝負 青春編
「声なき蝉」下巻

佐伯泰英
この作家の本は初めて体験した
男性向きだと思う
時代や地理 その歴史を知って読めば
面白さ倍増だろうと思う

薩摩八代藩主島津重豪の御側御用人を長年勤めた「渋谷重兼」と
その孫娘「眉月」
近習「宍野六之丞」は
薩摩藩の領内を流れる川内川に流れ込む数多の支流の一つ「羽月川」を
屋敷である「麓館」へ向け
ゆっくりと下っていた
寛政七年の師走の事

羽月川から本流の川内川へと移った辺りで
眉月が 枯れ葦に引っかかっている何かを見付けた
息の無い水死体に思われたその骸
見ると斬り傷や矢が体を掠めた痕がある若者だった
いや 骸ではなく 微かな脈がとらえられた

そこから眉月の必死の介護が続いた
冷え切った体を温め続け
薬湯や重湯を口に入れ込んだり
その甲斐あって
若者は正気を取り戻していった

身長のある若者は「高すっぽ」と呼ばれた
やがて三月を過ぎた頃
意識も戻り
日に日に動けるようになった
この若者こそ
狗留孫渓谷の谷底へと落下して
「死んだ」とされた青年「空也」だった
そして悲願の薩摩入りを果たしたのだ

やがて空也は動けるようになり
麓館の剣術「野太刀流」の稽古に加わるようになり
野太刀流を短期のうちに習得してしまう
野太刀流きっての強者「薬丸新蔵」と互角の戦いをして
お互いに良き稽古仲間となった

そして眉月と空也もまた心を通わせる間となる

そんな中
重兼の計らいから外城衆徒を束ねて来た「矢筈猿之助」「有村太郎次」はじめ
外城衆徒討伐が始まった
空也と六之丞も加わり 討伐隊と共に
国境を巡っていた
そんな中
眉月が拉致される
眉月を使って空也を誘き出し
殺害するのが目的

重兼と腕の立つ者たちの助けもあり
外城衆徒達と猿之助 太郎次等を返り討ちにした空也

それを機に 薩摩を離れる事を決める

六之丞を伴って薩摩を後にする空也

最後の峠で待ち受けていた者が
行く手を遮った

その者とは
薩摩入りの目的であったその流派
門外不出の「薩摩御家流儀示現流」の
最上位「酒匂兵衛入道」と名乗る者
真剣での一騎打ち
勝敗は言わずと知れた空也

そして
ついに二年に及ぶ薩摩入りの目的の終結

そして禁じていた「声」を発した

「蝉は鳴き申すぞ!!眉姫様!!」


次号を想わせる終わり方で
十番勝負と言うのだから
まだ剣術修行は続くのでは?

空也の新たな物語が続く事を願って…



色付きを待つばかりの「アケビ」



オキナワスズメウリ(リュウキュウスズメウリ)店に飾った



こちらはマイクロトマト
皮が硬くて…
飾り用かな?
しかし
可愛い