「福島の甲状腺がん有病率は外部被ばくと関連性なし」の福島医大論文(大平哲也氏、山下俊一氏ら)へMedecineに掲載された京都大学理学博士の加藤聡子氏が反論をご紹介します。

ーーー以下 加藤聡子氏のFBから転載ーーー

「福島の甲状腺がん有病率は外部被ばくと関連性なし」とした福島県立医大の大平哲也教授らのMediccine誌掲載論文(共著者山下俊一氏・鈴木真一氏等15人、福島県立医大の総力論文)の誤りを指摘したLetterがMedicine Blogに掲載されたので、福島県庁でプレスリリース 2017.2.2
≪メディアの皆さまへ≫ 原文はこちら 大平教授らは、外部被ばく線量・甲状腺線量とも最低レベルの会津地域と福島県で最高レベル甲状腺線量のいわき市を組み合わせて“低線量地域C” としたため、「18歳以下の甲状腺がん有病率は外部被ばくと関連性なし」という誤った結論が導かれたことを指摘したものです。
 この論文は、福島の甲状腺がんが放射線の影響とは考えにくいと評価する理由の1、地域別の発見率に大きな差がない事を裏付ける資料として検討委員会に既に提出されています。
県民健康調査による外部被ばく線量の結果をもとに、福島県を外部被ばく線量が5ミリシーベルト以上の人が1%以上の“高線量A”地域、1ミリシーベルト以下の人が99・9%以上の“低線量B”、それ以外の“中線量C”の3地域に分けて解析が行われた(図1)。5ミリシーベルト、1ミリシーベルトという根拠の不明な数値、1%、0.1%の住民のみに着目した地域分けが問題。結果として有病率順位(A>C>B)が外部被ばく線量の順位A>B>Cと逆転していることから「外部被ばく線量と甲状腺がんの有病率の間に有意な関連はみられなかった」と結論されてる。(表1)
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放射性ヨウ素の内部被曝線量が小児甲状腺がんの発生に関係していることはチェルノブイリの経験で分かっている。
★国連科学委員報告[では、会津地域は甲状腺線量、実効線量とも少なく、いわき市の甲状腺線量は避難区域を除いて最高です。
★最近放医研が行った1歳児甲状腺線量の推計 によると、いわき市・浪江町・飯館村が福島県で最高値と報告されています。
表3.放医研初期内部被ばく推計
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放射性ヨウ素沈着量の分布(図2)の傾向とも一致。
大平論文の地域分けでは、低線量地域Cが、甲状腺線量の低い会津地域(C1)と、甲状腺線量最高レベルの、地理的に離れたいわき市(C2)とから構成されたために「外部被ばく線量と甲状腺がん有病率との有意な関連はみられなかった」という間違った結論が出されたと考えられます。
“低線量地域C”を ”C1:会津” と “C2:いわき市” に2分割すると、甲状腺がん有病率の順位(C2≒A>B>C1)と甲状腺線量の順序が一致する!!(表2)
はっきりいうと「会津といわき市(甲状腺がん多発・甲状腺線量最高)をくっつけて、最低外部線量地域としたら、最低線量地域の甲状腺がん発生率が増えて相関がなくなる、これは素人でもわかること!!こんな理由で、甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくいといっている福島県・検討委員会、言わせているIAEA・政府が問題」
結論
「福島県における甲状腺先行検査において、外部被ばく線量と甲状腺がん有病率との有意な関連はみられなかった」という大平論文の結論は、低線量地域Cとして、低線量のC1:会津地域と、最高レベルの甲状腺線量のC2:いわき市 を組み合わせた結果生じた、誤った結論であると考えられる。「18歳以下の甲状腺がん有病率は外部被ばくと関連性なし」と広報されている福島県立医大グループの論文の結論は誤りです。
田口茂氏のお世話でプレスリリース初体験
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