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リスナーインタビュー企画【16】Pさん(20代前半/事務員)の場合

「“あの2番組”を聴いてたからかもしれないですけど、
ラジオってそんなに幸せな人の文化じゃない気がして(笑)。
そういう人がいても許されるというか、むしろ輝くというか。
人間の業みたいなものを感じて・・・・・・(笑)」

女性
兵庫県在住
リスナー歴9年

■ラジオを聴き始めたキッカケは?
友達に『さよなら絶望放送』を勧められて

 中学2年生の頃に初めて声優さんのラジオに触れました。それまでラジオはまったく聴いたことがなかったんですけど、オタク友達の1人に、「このラジオ面白いよ」って勧められたのが『さよなら絶望放送』(アニメイトTV)で。いきなりヘビーなものから始まって、それが基準になってしまったんで、ここから……おかしくなっていくんですけど(笑)。中高一貫校だったので、中高の間に特にストッパーもないままずっとラジオを聴いてました。気づけば友達よりもハマってましたね。でも、投稿をするタイプではありませんでした。

 で、中3ぐらいに『ひだまりラジオ』(ランティスウェブラジオ)に出会ってしまって。これもずっと聴いてました。FMラジオを聴いたり、深夜ラジオはほとんど聴かず、ネットラジオから始まって、今もほぼネットラジオ中心です。

 珍しいタイプだと思うんですけど、私、女性なのに、女性声優のトークが凄く好きなんです。男性の喋りに魅力を感じないわけでもないですし、『絶望放送』みたいに男女で話すのも、男性同士のラジオも、男性1人のトークも凄く好きなんですけど、やっぱり女性だけのラジオが好きなんですよ。なんでかわからないですけど・・・・・・何なんですかね?(笑)。

 今年に入ってやっと聴いているラジオのイベントに行ってみたんですけど、客層がほとんど年上の男性ばっかりなんですよね(苦笑)。Twitterを見ていると、そういう女性リスナーも少しはいるようですが、人数的には全体の1%くらいだと思います。

 別に恋愛対象が同性というわけではないんですけど、不思議ですよね。女性声優さんの喋りや人柄を、自分の理想型のように見ているのかもしれないです。あと、ずっと1人で誰とも感想を共有することなくラジオを聴いていたので、今年初めてイベントに行ってみて、「こんなにリスナーがいたんだ!」と感動しました。

■自分が思うラジオの魅力
人の闇を肯定して、その闇が輝くところが面白い

 “あの2番組”を聴いてたからかもしれないですけど、ラジオってそんなに幸せな人の文化じゃない気がして(笑)。やっぱりテレビだったらキレイなところを見せなきゃダメだし、そういうメディアだと思うんですけど、ラジオは幸せじゃない人がいても許されるというか、それがむしろ輝くというか。人間の業みたいなものを感じて・・・・・・(笑)。

 テレビだったら「コイツはヤバい。出演する前に弾こう」みたいな人でも、ラジオだったら意外とすんなり受け入れられるんです。女性声優のラジオでも、意外とヤバいメールを読みがちで、あえて取り上げたり、コーナー化することもあります。そういう闇を肯定して、どこの誰だかわからない人の闇が輝くところが面白くて。そういうヤバい人でも「放送しないでおきましょう」ではなく、それを飲み込んで、昇華できるスキルのある女性声優が好きなのかもしれないです。

 いろんな番組を聴くよりも、同じものを何度も何度も反すうして、覚えるぐらい聴いちゃうんです。『絶望放送』は3周ぐらい聴きました。『ひだまりラジオ』は未だに配信しているんで、一時期は、聴きすぎてちょっと自分がおかしくなるぐらいにずっと聴いてました(笑)。

■一番好きな(好きだった)番組
上坂すみれの『♡をつければかわいかろう』と『文化部は夜歩く』

 今は上坂すみれさんの番組を聴いています。『上坂すみれの♡をつければかわいかろう』(文化放送)と『上坂すみれの文化部は夜歩く』(ラジオ大阪)の2つがあるんですけど。あと、『ヨルナイト×ヨルナイト』や『佐倉としたい大西』(どちらも超!A&G+)も好きです。やっぱり女性声優か、男女のラジオ中心なんですけど、最近は男女のラジオがなくなってきて寂しいです。

 上坂さんはやっぱり知識と語彙力が豊富で。『文化部は夜歩く』は、林業からミリタリーの専門家まで、アニラジとは思えないほどいろんな分野のゲストの方が来るんですけど、上坂さんでも分からない分野の方が来ても、「わからない・・・・・・」と遠のくんじゃなく、「わからない」をエンタメにしたり、自分なりに消化されているんです。凄いな、見習いたいなって思います。あと聴き始めて半年ぐらいしてから、構成作家が『絶望放送』と同じ田原弘毅さんだと気づいて驚きました。

 『♡をつければかわいかろう』は1人喋りの番組なんですけど、上坂さんが日々の中で思っていることを素直に話してくれるんです。「イベントで疲れた」とか、「もうすく給料日だ!」とか(笑)。日々感じていることを素直に出してくれるんですよね。上坂さんはファンの方を「同志」と読んでいて、自分と一緒に戦おう、頑張ろうというスタンスなので、そういう面が番組にも顕著に出ていると思います。

 他の番組で言うと、『オトメ*ドメイン RADIO*MAIDEN』(音泉)も好きです。アダルトゲームの番宣番組で、歩サラさんと杏花さんという方がパーソナリティなんですけど、凄くお二人のトークが魅力的で。『性』についての表現を突きつめる職人でもあるので、普通のラジオで男性も女性も踏み込めない領域について真剣に、かつ柔軟に喋られるんです。そうでないトークも着眼点が凄く面白くて。鷲崎さんが『ヨルナイト×ヨルナイト』の番組内で絶賛されていて、それで知ったんですけど・・・・・・ここでもやっぱり女子に惹かれるんですよね。

■ラジオで人生が変わった(心が震えた)瞬間
『文化部は夜歩く』の“大洗合宿”に参加したこと

 『文化部は夜歩く』のイベントとして“大洗合宿”がありまして。それが凄く特殊な形だったんです。ファンが6つの部(ロシア・ソビエト部、萌えミリタリー部、ガチミリタリー部、格闘技部、鉄道研究部、美術コスプレ部)分けられて、それぞれ散り散りになってバスで移動するんですよ。それぞれの分野の専門の講師がついて丸1日かけて勉強して、翌日にその成果を上坂さんと早瀬かなさん(番組アシスタント)の前で発表するという奇妙なイベントで(笑)。初日の夜に公開録音があったんですけど、その後は発表に向けた準備の時間になっていて、朝までかかったグループもありました。上坂すみれのイベントなのに、半日以上推しに会えないという(笑)。

 私は萌えミリタリー部に参加して、座学をがっつりしたり、基地に行って戦闘機を見せていただいたり、合宿の最終日には『ガールズ&パンツァー』の舞台になった大洗をガルパンのプロデューサーの杉山潔さん直々に案内していただきました。

 格闘技部はプロレスの道場に行ってロープワークをしたり、鉄道研究部はバスではなく鉄道で移動したり・・・・・・。今まで遠征はしたことなかったんですけど、これが初めてで、本当に良い初任給の使い方をしたなと思いました(笑)。上坂さんを通じてどんどん自分の世界が広がっているいろんなジャンルを知ることができている気がします。

 あと、合宿の中盤で、10分間、2人の前で研究発表をする時間があったんです。番組自体もお二人がゲストの方の話をひたすら聴いて、それから会話していく構成なんですけど、この発表の時も自分だけが2人を独占することができて。そして、後ろでは田原さんがキューを出しているという。準備が大変でしたが、一番心が震えた10分間でした。イベントが大成功したのも、ラジオのスタッフさんや上坂さんの同志への信頼があってこそ成り立ったものだと思いました。初めて同志の皆様に出会ったんですけど、皆良い方ばかりで、参加して本当によかったです。

 他の経験で言うと・・・・・・現実で大変なニュースが起こったら、全部が全部混乱するじゃないですか。テレビはずっとそのニュースばかりになるし。東日本大震災の時、テレビを見るのが怖くて、一日中ラジオを聴いてたんです。いつも通りに喋ろうと頑張ってくださるパーソナリティの皆様や、鷲崎さんは番組で、「阪神の時はね・・・・・・」みたいな話を喋ってくれて、本当に心の安定剤になりました。

■今後のラジオ界に向けて一言
男女のラジオが増えてほしい!

 散々女性声優のラジオについて喋っていてなんだって感じですけど、男性と女性の2人でやるラジオが増えてほしいです。男性と女性って考え方が根本的に違うというか。『絶望放送』を聴いてそれを感じたんです。根本的に違うのに、それが噛み合うというか、引き立てあった時の面白さみたいのがあって。人気のある方がやるにはいろいろと難しいのかもしれませんが・・・・・・。

 自分の好きな組み合わせを考えるとしたら・・・・・・上坂さんと鷲崎さんの相性がよくて、無茶苦茶好きなんです。お互い趣味が合致する部分が沢山あって。鷲崎さんの番組に上坂さんが何度かゲストに来たことがあるんですけど、リスナーを置き去りにして、2人で延々とディープな話をされていたんです。お二人でゲラゲラ笑っているのが、聴いてる側は何を喋ってるかまったく理解できないのに、凄く面白くて。毎回ゲストの1度きりで終わりなのかっていう残念感があります。2人のレギュラーで、いろんな分野のゲストをお迎えするような番組がいつかできてほしいと思ってます。
(取材/構成:村上謙三久F)

※過去のリスナーインタビュー※
【1】Aさん(20代後半/会社員)の場合
「なにがあっても『メガネびいき』は聴いていくし、僕の人生の一部になっていくんだろうなと思います」
【2】Bさん(20代前半/大学生)の場合
「冗談抜きでラジオと出会ってなければ、今頃、何をしていたんだろうって思うんですよ」
【3】Cさん(20代前半/大学生)の場合
「いろいろと技術が発達している中で、ラジオの発想が逆に古くさくてよかったんです」
【4】Dさん(20代後半/会社員)の場合
「僕が何となくつぶやいたことを、学校のヤツらは『何を言ってんだ?』って言うけども、パーソナリティは『面白い』と言ってくれたんです」
【5】Eさん(30代前半/大学院生)の場合
「ラジオを聴いたら、『もうちょっと生きてもいいかな?』って死にたいと考えている人でも思う気がするんです」
【6】Fさん(20代前半/大学生)の場合
「何にもなかった日でもラジオを聴いて笑うと、『ああ、今日もいい一日だったなあ』って思うんですよ」
【7】Gさん(30代前半/事務職)の場合
「山里さんが本音に近い話をしてくれて、弱っていた僕はシンパシーを感じたんです」
【8】Hさん(20代前半/会社員)の場合
「ラジオから秋元康さんの物語は始まっているんですよね。それを知った時、『俺もああいう風になれるんじゃないか?』って。これ、文字にされたら恥ずかしいなあ・・・・・・(笑)」
【9】Iさん(30代後半/会社員)の場合
「就職して仕事が忙しくなると、一旦ラジオから離れてしまったんですよね。また本格的に聴くようになったキッカケは中村繪里子さんなんです。不思議なもので、10代の頃は声優さんのラジオって嫌いだったんですよ」
【10】Jさん(30代前半/会社員)の場合
「投稿が読まれる喜びって凄いんですよ。たとえ何回も読まれていたとしても、そのドキドキは変わらないのかなと。決して当たり前にはならないですね」
【11】Kさん(20代後半/フリーター)の場合
【12】Lさん(20代後半/会社員)の場合
「山里さんに会うことができて、ラジオネームを名乗ったら、『おお、やっと会えたな』ってお約束の一言をもらったんです
【13】Mさん(20代前半/大学生)の場合
「AKB48もアルコ&ピースも山下健二郎さんもテレビだけを見ている時は大嫌いでした。でも、それって偏見で、ラジオを聴いたらみんな好きになりました」
14】Nさん(30代前半/会社員)の場合