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リスナーインタビュー企画【22】Vさん(10代後半/浪人生)の場合

「『アルコ&ピースのオールナイトニッポン』は
最終回の出待ちにも行ったんですよ。
これが人生初の東京だったんです。凄い冒険でした」

男性
兵庫県在住
リスナー歴6年

■ラジオを聴き始めたキッカケは?
母親が福山雅治ファンで『魂ラジ』に出会う

 小学生の頃は自分の部屋がなくて、親と並んで寝てたんですけど、母親が福山雅治ファンで、『魂ラジ(オールナイトニッポンサタデースペシャル・魂のラジオ)』(ニッポン放送)リスナーだったんです。僕もそれを横で聴いてて。日曜日の『福山雅治のSUZUKI Talking F.M.』(現『福のラジオ』、TOKYO FM)も親は熱心に聴いてました。家ではずっと福山さんのCDも聴かされてたので、僕も好きになってましたね。そこで、ラジオってこういうもんなんだというのを知った気がします。

 僕にとって最後のクリスマスプレゼントが携帯ラジオだったんです。小学校5、6年の時で、親と一緒にヤマダ電機に行って買ってもらいました。それを使って、他の番組を聴くようになったんです。

 マンションの隣の部屋に住んでいる人が帰宅する時間が遅かったんですけど、夜中に物音を聞くのが怖かったんです。小学生の時はビビリだったんで(苦笑)。それを紛らわそうと思って、イヤフォンしてラジオを聴いたまま寝てたら、『JUNK』(TBSラジオ)に出会って。それが本格的に聴き始めたキッカケですかね。

 あんまりテレビを見ない子供だったんで、パーソナリティの人たちを全然知らなかったんです。ただただ面白い大人が喋ってるなと。爆笑問題さんも見たことなかったんですよ。あとからテレビで見て、「この人たちが爆笑問題か!」って驚きました。最初はスタッフさんの名前も全然わからなかったですけど、そういうのを覚えていくのが楽しかったですね。もうちょっと浅い時間で言うと、松尾貴史さんの『夢★夢Engine!』(TBSラジオ)も好きでした。小学生ながらに学者さんの話が面白いなって。

 今聴いてるのは、『伊集院光 深夜の馬鹿力』と『爆笑問題カーボーイ』、『アルコ&ピース D.C.GARAGE』、あとは宇多丸さんの『ウィークエンドシャッフル』や町山さんが出ている火曜日の『たまむすび』あたり。『爆笑問題 日曜サンデー』もたまに聴いてます。皆さん、僕とは年齢が離れているパーソナリティが多いんですけど、親とは近いんですよ。親との会話で名前の聴いたことのある人のほうが親しみやすい気がします。

■自分が思うラジオの魅力
自分の感覚を代弁してくれるところ

 ラジオって自分の感覚を代弁してくれると思うんです。伊集院さんもそうなんですけど、野球の小ネタ……例えば、ロッテの小宮山のサングラスのネタなんて聴くと、「それ、わかる!」って思うんですよね。趣味が同じ野球なんで、そんなに年齢差は感じないです。爆笑さんにはちょっと年の差を感じることはありますけど、逆にその話題を親との会話にも利用できるんですよね。

 『深夜の馬鹿力』にハマったのは、伊集院さんの中高生時代のエピソードやコーナーのネタから感じる“ダメ人間あるある”的なものに共感したからなんです。伊集院さんと同じように学校をサボりがちだった中学生の自分に凄くハマったんですよね。だから、ジェネレーションギャップをあまり感じなかったんだと思います。

■一番好きな(好きだった)番組
『アルコ&ピースのオールナイトニッポン』

 『アルコ&ピースのオールナイトニッポン』ですね。ヘビーリスナーで、投稿が何度か読まれたこともあります。

 中学生になって、段々と遅い時間までラジオを聴くようになったんですけど、ある時に『JUNK』が終わって、ニッポン放送に変えたら、エンジン音が聴こえてきたんです。それが『アルコ&ピースのオールナイトニッポン』との出会いでした。

 ちょうど「ルート66を通ってアメリカ横断する」という回で、ちょうどお正月の放送だったと思います(2014年1月2日放送)。僕はまだ中学2年生で、深夜ラジオについてそんなによくわかってなかったから「これ、マジでやってるのかな?」と思って(笑)。本当にアメリカを車で走ってるのかなって思ったんです。僕は野球好きなんで、「テキサスの子供にダルビッシュのカードを渡したら人気になるよ」というリスナーからの投稿を聴いて、余計に惹かれましたね。

 それから「木曜日は必ず起きておこう」って決意して、毎週聴くようになりました。番組枠が変わっても、ずっと生で聴いてましたね。1部に昇格するまでの3ヵ月間、金曜日はほとんど寝てないから朝は頭が痛くて、学校に遅刻したこともあります。最初は周りにリスナー仲間はいなかったんですけど、仲のいい友達に勧めたら、段々ハマってくれました。

 その年の春から1年間続いた、アルコ&ピースからラブレターズに繋がる“ギャンブルフライデー”は本当に好きで、中学3年生だったんですけど、受験なんか忘れて聴いてました(笑)。朝5時まで聴いて、土曜日起きるのは13時とか14時ぐらいになってましたよ。親もラジオが好きだったので、理解があって良かったです(笑)。

 この頃から投稿もするようになりました。最初に読まれた時は、「送ったメール、ちゃんとニッポン放送に届いてたんだ」っていう安心感がありましたね。「allnightnippon」の綴りが間違ってないかと心配になったぐらいだったので。

 それだけに番組が終わったのはショックでした。最終回のポッドキャストを聴いたら、ウルッと来るところがあるんで、未だに聴けないんです。そのぶん、『D.C.GARAGE』が始まったのは嬉しかったですね。アルコ&ピースのラジオがない時は地獄でしたから。

 あと、『オールナイトニッポン』を担当する前からウーマンラッシュアワーの番組を聴いてたんですよ。『ウーマンラッシュアワーのラジオだってさ!!』(ABCラジオ)という番組で、この頃はリスナーのメールも読んでました。そのあとに『オールナイトニッポン』が始まった時、「あっ、この人たちのラジオを聴いたことがある」って感じて、ちょっと誇らしかったですね。村本さん個人になってからもチェックしてました。昔から聴いていたぶん、思い入れがあったんで。

■ラジオで人生が変わった(心が震えた)瞬間
アルコ&ピースの出待ちをしに東京に行った時

 『アルコ&ピースのオールナイトニッポン』は最終回の出待ちにも行ったんですよ。さっき話した友達と一緒に参加しました。でも、高校生だったのでいろいろ大変だったんです。まず東京に行くためには親の許可を取らないとダメじゃないですか。友達も一緒ですし。ただ、僕の親はラジオが好きだったんで許してくれたのが一番大きかったですね。

 修学旅行も東京じゃなかったので、これが人生初の東京だったんです。友達も初めてだったので、凄い冒険でしたよ。行く前から友達といろいろと計画を立てました。お金がないからどうやって行こうかとか。宿泊するにしても未成年なんで、親の承諾書が必要なんです。それについてちゃんとホームページに載っているところを絞っていったら、大江戸温泉が残って、宿泊先はここに決めました。

 前日の朝、夜行バスに乗って東京に到着したんですけど、西新宿に放り出されて。そこからどうするか細かく考えてなかったし、お店はどこも開いてないし、呆然としました。その時、「そうだ! 出待ちの人が集まるって言われている有楽町のジョナサンに行こう!」と思いついて。それでJRに乗って有楽町に向かったんですけど、もっと綺麗な駅を想像してたんですよね(笑)。有楽町駅の雰囲気にはビックリしました。友達と「ここがジョナサンか。本当は明日行きたかったなあ」って話したのを覚えてます。さすがに未成年だとダメなんで。

 大江戸温泉にはカプセルホテルみたいな宿泊施設があるんですよ。ただ、早朝に目覚ましを使ったら、他の人を起こしちゃうじゃないですか。だから、友達と2人で「寝ないで起きてるしかない。徹夜しよう」って話し合ったんです。少なくともどちらかが起きてなきゃいけないと。かなりの寝不足状態で早朝に有楽町へ向かいました。

 当日、ニッポン放送前の人数は凄かったですよね。アルコ&ピースのお二人を目の前にした時は本当にヤバかったです。「平子さんの革ジャン、メッチャ似合ってるなあ」って思った記憶がありますよ(笑)。集合写真にも写ってるんです。「もしかしたらサインがもらえるんじゃないか?」という淡い期待があったので、『お笑いラジオの時間』も持っていったんですけど、さすがにもらえませんでした。でも、ステッカーは大事にとっておいて、アルピーさんが難波に来た時に会いに行って、サインをもらえたのは嬉しかったです。

 本当はその後に東京観光を計画してたんですけど、ひどい寝不足で何もする気になれず、朝8時の新幹線で大阪に帰ってきちゃいました。親は東京にいると思っていたみたいで、電話で「これから東京のどこに行くの?」って聞かれたんですけど、「もう神戸着いたよ」と話したら「ええっ、もったいない!」ってビックリしてました。

 それでも1回東京に行ったことで、ラジオの仕事がより身近に感じて、構成作家という仕事に憧れを持つようになりました。昔は連続でメールが読まれただけで、「これで作家になれるんじゃないか」ってアホみたいに勘違いしたり、作家さんを真似て赤いペンを買ってみたりしたこともあって(笑)。でも、やっぱり他の職人さんたちが凄いなあって思います。『爆笑問題 カーボーイ』のメールNO.1グランプリなんかを聴いてると敵わないなって。

※注 保護者の承諾があれば、未成年のみでも夜行バスの利用やホテルでの宿泊は認められています。また、東京都の条例において、未成年の外出・徘徊が禁じられている深夜は23~27時と定義されているため、早朝5時頃の出待ちも問題ありません。

■今後のラジオ界に向けて一言
地方でイベントをやってほしい!

 地方での普及イベントをやってほしいです。ラジフェスは本当に行きたいイベントなんですけど、関西に住んでるとなかなか参加できないじゃないですか。

 『カリスマラジオ(ラブレターズのオールナイトニッポン0)』の最終回も公式打ち上げ会場の九州で打ち上げをやってましたけど、あれにも本当に参加したかったです。さすがにこれは親のOKが出ないだろうなって断念したんですけど、関西だったら参加できる可能性もあるんで、そういう機会を作ってもらいたいです。

 僕はもともと暗かったんですけど、ラジオは面白い話ばっかりなんで、自分も楽しくなって、普段の生活にもプラスになってます。もしラジオに出会ってなかったら、メチャクチャ暗くなってたんじゃないですかね。もうラジオがないのは考えられないです。本当にあのエンジン音がなかったら……。SEのおかげですね(笑)。

 高校の卒業文集には「ラジオ関係の仕事をしたい」と書きました。どうなるかわからないですけど、やっぱり東京に出たいなって思います。ライターさんにも興味がありますし。村上さんに聞きたいんですけど、何が必要ですかね? ・・・・・・やっぱりコミュニケーション能力ですか。リスナーにはつらいですね(笑)。具体的になりたい職業ってなかったんですけど、ラジオを聴くにつれて明確にはなってきているんで、頑張りたいです。
(取材/構成:村上謙三久)

※過去のリスナーインタビュー※
【1】Aさん(20代後半/会社員)の場合
「なにがあっても『メガネびいき』は聴いていくし、僕の人生の一部になっていくんだろうなと思います」
【2】Bさん(20代前半/大学生)の場合
「冗談抜きでラジオと出会ってなければ、今頃、何をしていたんだろうって思うんですよ」
【3】Cさん(20代前半/大学生)の場合
「いろいろと技術が発達している中で、ラジオの発想が逆に古くさくてよかったんです」
【4】Dさん(20代後半/会社員)の場合
「僕が何となくつぶやいたことを、学校のヤツらは『何を言ってんだ?』って言うけども、パーソナリティは『面白い』と言ってくれたんです」
【5】Eさん(30代前半/大学院生)の場合
「ラジオを聴いたら、『もうちょっと生きてもいいかな?』って死にたいと考えている人でも思う気がするんです」
【6】Fさん(20代前半/大学生)の場合
「何にもなかった日でもラジオを聴いて笑うと、『ああ、今日もいい一日だったなあ』って思うんですよ」
【7】Gさん(30代前半/事務職)の場合
「山里さんが本音に近い話をしてくれて、弱っていた僕はシンパシーを感じたんです」
【8】Hさん(20代前半/会社員)の場合
「ラジオから秋元康さんの物語は始まっているんですよね。それを知った時、『俺もああいう風になれるんじゃないか?』って。これ、文字にされたら恥ずかしいなあ・・・・・・(笑)」
【9】Iさん(30代後半/会社員)の場合
「就職して仕事が忙しくなると、一旦ラジオから離れてしまったんですよね。また本格的に聴くようになったキッカケは中村繪里子さんなんです。不思議なもので、10代の頃は声優さんのラジオって嫌いだったんですよ」
【10】Jさん(30代前半/会社員)の場合
「投稿が読まれる喜びって凄いんですよ。たとえ何回も読まれていたとしても、そのドキドキは変わらないのかなと。決して当たり前にはならないですね」
【11】Kさん(20代後半/フリーター)の場合
【12】Lさん(20代後半/会社員)の場合
「山里さんに会うことができて、ラジオネームを名乗ったら、『おお、やっと会えたな』ってお約束の一言をもらったんです
【13】Mさん(20代前半/大学生)の場合
「AKB48もアルコ&ピースも山下健二郎さんもテレビだけを見ている時は大嫌いでした。でも、それって偏見で、ラジオを聴いたらみんな好きになりました」
14】Nさん(30代前半/会社員)の場合
「世界で一番好きな人がラジオで自分に『頑張ってきてください』と言ってくれて・・・・・・。ここで人生が変わってるんですよね、僕の中で」
【15】Oさん(20代前半/大学院生)の場合
「『そんなことを今考えて何になるんだよ!?』っていうことを夜中は考えてしまいがちだと思うんです。でも、ラジオを聴いたり、投稿するネタを考えたりすると、少なくともその時間は気分よくいられるんですよね」
【16】Pさん(20代前半/事務員)の場合
「“あの2番組”を聴いてたからかもしれないですけど、ラジオってそんなに幸せな人の文化じゃない気がして(笑)。そういう人がいても許されるというか、むしろ輝くというか。人間の業みたいなものを感じて・・・・・・(笑)」
【17】Qさん(20代後半/福祉関連)の場合
「リスナーさんがいろんなネタを持ち込んで、『こんなのもあるよ』『これもいいね』とみんなで番組を作っている感じが楽しいなって思うんです」
【18】Rさん(40代後半/サービス業)の場合
「好きな番組は・・・・・・北海道のアニソン番組全部って言いたいです。みんなそれぞれ放送局の色が出ているので、おこがましいですけど頑張ってもらいたいです」
【19】Sさん(10代後半/大学生)の場合
「ラジオは毎日のように聴いているんですけど、1日経ったら、ほとんど内容を覚えていないというか(苦笑)。そのぐらいの感覚がいいと思うんですよね」
【20】Tさん(20代後半/会社員)の場合