2010年12月16日

ロビン・フッド

★★★★★★☆☆☆☆
鑑賞劇場 : 立川シネマシティ
robi ロビン・フッドが伝説となる前、仔羊が獅子となるまでの物語。つまりエピソード0、プリクエール、今風に言えばビギンズ、そんな感じ。だから終始ヒロイックに描かれるのではなく、最初はあくまで一兵、あくまで一人の人間として登場する。結果的には、国家レベルの危機を救う活躍を見せることにもなるけど、それも偶然から生まれた出会い、そして自分の出生を追いながら巻き込まれていく形だからね。ロビン・フッドのこの辺りに焦点を当てたのは、珍しかったりするのかな?
 そんな伝説以前とは言え、“無法者”のプロトタイプとなる行動を取っている為、圧政を行う体制、それに苦しむ国民、そして立ち上がるロビン・フッドと、まぁ至極分かり易い勧善懲悪のエンターテイメントになっている。伝説としてはこれから始まるところで終わるから、悪を挫いて万々歳といったオチにはしようがないんだけどね(笑)だからスッキリ解決とはならないけれど、それでも娯楽映画に振り切った作りになっていると思う。
 ここしばらく面白くないわけではないものの、パッとしなかったリドリー・スコット。ジャンル的にそのヴィジュアルは、思い出したくない『キングダム・オブ・ヘブン』を思い出させてしまう。このように最初は期待するところを見出せなかったんだよね(まぁ、それでも“リドリー・スコット”のクレジット一つで劇場鑑賞確定となるわけなんだけど)。だからそんな低いハードルもあってか、思いのほか楽しめてしまったよ。
もうこの手の合戦シーンで新しいものを見せるのは難しいだろうと思えたり、森に逃げ山賊と化した少年たちのエピソードが、フリの割りにアッサリと決着がついたりと、思うところはいくつかあれどね(でもリドリーのことだから、今回もディレクターズ・カット版を作れるほどの量は撮っているんだろうね)。
 そしてリドリーと5度目のタッグを組んだのが、主演のラッセル・クロウ。両者共に好きではあるけど、そろそろちょっと距離を置いてもいいんじゃないかと思えてしまう親密っぷりである。ただ、中盤にて女……ケイト・ブランシェットと出会ってからは、野獣ラッセルの本領発揮。まずは下半身ガン見の勘違いから始まり、見せかけの夫婦を演じることになって戸惑うケイトを弄ぶ。いざ、ベッドルームへって時の、 「 優 し く 誘 え よ 」 は、今年の名台詞の一つ。私生活で使ってみたい名言リストにメモメモっと。あんな調子で、その台詞を言っているのを観てしまうと、ラッセルで良かったんだと思わないわけにはいかない(笑)
 そんな「夜も百発百中だぜ!」とか言い出しかねないほど目の色を変えるラッセルに対して、ケイトはケイトでびっくりするほどの可愛さ。チェーンメイルを脱がせるのにドギマギ、嫌々言われるがままにお姫様のような一礼、“Knight”と“Night”を聞き間違えて一人でテンパッたりと、男慣れしていない設定の元、今まで見たことのないケイトがそこに!何をやらせているんだ、リドリー(笑)なんか撮影風景も観てみたいところだな(そりゃプロなんだから、真面目にやってはいるんだろうけど)。
 ただ、そんなキャッキャウフフなシーンとは縁遠いながらも、印象に残るのがマーク・ストロング(縁遠いどころか、男の血付きの生牡蠣を食わされる始末)。主人公に顔を傷つけられるお馴染みの因縁から始まり、使いっ走りの実行犯ではあるけど、執拗に殺戮を繰り返す様は見応え有り。去り際にウィリアム・ハートの仕草を当てつけのように真似するシーンとか痺れたなぁ。登場毎に流れるメインテーマも用意され、しかもそれはエンドロールの一番最後に流れたりもする。『ワールド・オブ・ライズ』でディカプーやラッセルより、おいしいポジションを与えられ、そして今回。リドリーの中でマークは、今一番熱い俳優なのかな?



Posted by radiotube at 15:04│Comments(0)TrackBack(0)映画感想 

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