キリル・コンドラシン 指揮
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
(1978年 レニングラード 録音 Melodya)
先日、大阪フィルの定期へ行った時、京阪中之島線の「渡辺橋」駅で降りるところが一駅手前の「大江橋」駅で電車から降りてしまいました(またか)。さすがに下車する途中でここじゃないと気が付きましたが、秘境駅でもなく開演まで50分程度あったのでジタバタせずにそのまま降りて次の電車を待ちました。去年の4月に都響のマーラー第7番へ行って以来ですが中之島線の乗降者数が少ない、のびないというのは本当だと実感しました。当初は本線からの直行の快速急行なんかがあったのに、いつのまにか無くなりちょっと不便ですが、夢洲に常設賭場が出来るならその付近まで延伸する計画があるそうです。それにフェスティバル・タワー地下の飲食店も混んでいなくて、Lッテリアなんか夕方早々にシャッターを閉めていました。基本的にオフィス街ということですがやはり景気はいまいちです。ついでに京橋駅の売店では棒付フランクフルトがいつのまにか名物になっていました。ごみ箱が撤去されて久しいなか、その棒だけは売場で回収していました。
コンドラシン・レニングラード/1978年
①16分22②11分45③12分39④24分41計65分27
今回はメロディア・レーベルのCD、コンドラシン(Kirill Petrovich Kondrashin 1914年3月6日 - 1981年3月7日)、レニングラードPOのマーラー第6番です。このマーラー第6番はまず冒頭から速いテンポに驚きます。全曲がCD一枚に収まる演奏は他にもありますが、全4楽章で65分台というのは異例です。第1楽章は行進曲調の曲ですがこれは駆け足か騎兵の調練なみのテンポです。第3楽章のアンダンテもかなり淡泊に進行しますがこちらの方は意外に違和感はなくて、引き締まった響きの演奏で美しく魅力的です。第2楽章は他の短い演奏時間の録音と差は少なくて目立ちませんが、この演奏の中でもバランスがよくて絶妙です。終楽章は30分程度はある演奏が多い中で25分を切るので目立ちます。それにハンマー打撃が控え目なのであまり破壊的な印象を受けません。しかし、収まりが良いというのか、全曲を通して聴くと終楽章が突出しない、全体の統一感が強いのが好感です。第6番の過去に定評のあったバーンスタイン、テンシュテットらと比べると終楽章がかなりあっさりしているのにかえって全曲の印象が強い気がしました。と言っても第6番のレコードとしてそれほど騒がれてなかったので、今頃聴いて新鮮に思ったという面が大きいのだろうと思います。
旧ソ連のレコードの復刻CDは少し前までメロディア・レーベルか、その後はヴェネチア・レーベルでしたが、いつの間にかそれも見かけなくなりました。いったいどういう素性のレーベルなのかと思います。それよりも旧ソ連の音源は独特の音質なので、西側の人間からするとついバイアスがかかってしまうこともあるので、会場で聴けばどんな風に響いていたのか大いに気になります。いまさらどうしようもありませんが、特にコンドラシンは気がかりです。