表紙天の川の頃の定番のお話

藤城清治さんの影絵が『銀河鉄道の夜』と素晴らしく共鳴します。
原作は有名な宮沢賢治さんの『銀河鉄道の夜』。
それはそれはすごく奥が深く、イメージが素晴らしく、
あの時代にこんな童話の世界が、日本の作家の手で書かれたとは
驚きです。
その世界があの幻想的な影絵で表現されていて、ため息ものです。
おはなしは原文ではありませんが、
原作を損なうことの無いていねいな構成で、
原作に挑戦する前のステップとしても最適でしょう。
ジョバンニ少年の銀河鉄道の旅。
天の川のイメージ、登場人物の余韻の重さ、ラストに向けて流れる哲学。
小学校も高学年以上向けでしょうか。
でも、画面が美しいので、その絵の流れを感じ取るだけでも
楽しめると思います。