表紙本をめぐる想い

植物図鑑がばらばらになってしまったソフィーは
あるおじさんに修理してもらいます。
本の製本のしくみがわかります。
ソフィーの植物が大好きな気持ちと、
おじさんの「ルリユール」という本職人意識が
二重奏のように展開していきます。
本をめぐる様々な想いが嬉しいです。
父から子へ受け継がれる技術のことも
丁寧に描かれます。
いせひでこさんの絵はパリの光景を淡い筆致で上品に描き出しています。
あとがきの「本は時代を超えてそのいのちが何度でもよみがえるものだ。」
という文章をかみ締めたいですね。