日曜_5_01

やっと辿り着いたわね。
あの灯りの先がグレン城下町よ。


遠かったねぇ~
もう足がクタクタだよぉ~

今夜は宿で休もうね!

ふふふ。











日曜_5_02


私は1度死にました。

けれども今。
私はこうして生きている…

忘れもしないあの日。
平和に過ごしていたエテーネ村の人々は
突如現れたモンスターの大群により
皆殺しに遭いました。


でも…
私だけが不思議な力により
オーガとして転生しました。


そう。
今の私はかけだし冒険者。

これから先は
闘争の日々が続くだろうけれど、
死んでいった皆の無念を晴らす為に
私は最後まで戦いぬくわ!

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ねぇ?

なぁに?

少しここでお話をしない?

え~?
宿に着いてからにしようよ~!


宿だと部屋が別々になるでしょう?
今話しておきたい事なの。

だからお願い。

仕方ないなぁ…
じゃあ少しだけだよ!

ありがとう。

それでどんな話なの?

あのね。
私達って凄く似ているわよね。
境遇だとか。

そうだね~。
生まれ故郷をモンスターの大群に
滅ぼされるだなんてね~

しかも自分だけ転生しているのよね。

そうそう。
マイユさんに拾われたところまで一緒~

しかも同じ日に。
こんな偶然ってあるのかしら?


どうなんだろ~?
でも1人2人なら
そんな事もあるかも知れないよね~


はぁ…
アナタはいつもポジティブなのね。
そこだけは私と違うわ…

えへへ。
ありがと。

私ね。
アナタには感謝しているの。

え?

日曜_5_03

復讐を誓ったあの日。
いざ旅立とうとしたものの
これまで『旅』なんて
まともにした事が無くて。

正直なところとても不安で一杯だったの。

そんな時にアナタが私に声を掛けてくれたの。

ウチも困ってたからね~

え?

ウチはキミより少し先に転生したから
一足先にロンダの氷穴に行ってたんだ。

だけどモンスターがいっぱい居てさ
1人じゃ無理そうだったから村に戻ったんだよ~

あっ。
それがあの時だった訳ね。


そうそう。
だからウチも感謝してるんだよ~

そうだったのね。

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ねぇ。
初めての戦闘を覚えてる?

覚えてるよ~

日曜_5_04

2人なら勝てると
思って立ち向かったら。


向こうも2匹で
返り討ちに遭いそうになって逃げだしたね~


私はあの時に
『急がば回れ』って諺を思い知ったわ。

あはは。
結局洞くつの周りで
コツコツと数日間修行したっけ~

でもその甲斐あって、
狂鬼になってしまった
ジーガンフさんに勝つ事が出来たわ。

そうだね~

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ねぇ…

うん?

不謹慎だけれども、
アナタには言っておきたい事があるの。


何かな~?

危険もいっぱいあるけれど…

うん。

使命がある中でこんな事
思っちゃいけないかも知れないけれど…


『冒険って楽しいな』でしょ?

あっ!

ウチとキミは似た者同士。
大体考えてる事は分かっちゃうよ~。


そうか…
じゃあ話は早いわね。
これからもよろしく頼むわよ。
相棒!


アイアイサ~!

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もぉ~
キミの話が長いから
夜が明けちゃったじゃないか~!

って聞いてるの!?



日曜_5_05

感じる…

どうしたの!?

遥か遠くの地で
おぞましい何かが…!
うぅっ…

大丈夫!??


ううううぁああ…!











日曜_5_06

み、見えるわ…!
左下隅の方に何かがっ…!!!











日曜_5_07

ああーーー!裸のおばさんだあーーー!

日曜_5_08

あーーーーーっ!!!

おわり


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<追伸>
下から3番目の写真が一番大変でした。