October 12, 2007

回帰への道程

我が愛しのレストラン、『ロード・レーウ』である。
こちらの嘗ての名物メニューは言わずと知れた(?)「チーズフォンデュ」、ここの「チーズフォンデュ」のチーズソースは、ゴーダとフリコタルをミックスしたかなり濃厚なものである。故に、私の如きチーズ好きには堪えられぬメニューである。
(尤も、私が“嘗てのメニュー”で(恐らく)随喜の涙を流すであろうと思われるメニューは、この「チーズフォンデュ」では無く、オランダ料理レストランであった頃に提供されていた「エルトンスープ」の方である。が、「チーズフォンデュ」も喜んで食したメニューであることに変わりは無い)

さて、今回の“初の秋ハウステンボス”帰国で、先ず最初にしたことと言えば、時間も時間であったこと故に【昼食を摂る】ことであった。・・・・・・となると、足は自然と『ロード・レーウ』の方を向く。
旧知のMさんによると、この秋の「ポテト&チーズフェア」の一環とも言える「クリームチーズのコロッケ」がメニューにあるとのこと。ならば、それを頂こうかと足取りも軽くユトレヒトへと向かったものである。

『ロード・レーウ』に到着したとき、未だ12:00を少し過ぎた程度であったのだが、店内は7割位、客が入っていた。とは言え、ここは窓際に1人〜2人掛けのテーブルが幾つもあるので、そちらへは何とか座れそうである。
・・・・・・と、店頭に着いたとき、ひときわ目を引く看板があった。
「多くのお客様のご要望にお答えし」て、「期間限定で再登場」したという「チーズフォンデュ」の看板である。これを見たとき、私は思わず
「は?」
と、声を上げてしまったものである。周りに人が居なかったのが幸いであったのだが。

「チーズフォンデュ」は、ここ『ロード・レーウ』の看板料理であったものである。昨年、12月に「クリスマスディナー」を頂いた折、それとなく周りを見ると8割方はこの「チーズフォンデュ」を召し上がっていたように思う。何せ、店内に足を踏み入れるや否や独特のチーズソースの香りが辺りに漂っていたのであるから。
その当時より、この「チーズフォンデュ」は“2名様より”と表示してあったのを覚えている。今回のこの看板にもしっかりと“2名様より”という表記がなされている。ひとりで行動するワタシ(似非ライターのことはこの際ご放念頂きたい)であるので、
(あ、これは頂けないかな・・・・・・
と、少々残念に思いつつも店内に足を踏み入れたのであった。

いつもの如くひとりである旨を告げ、テーブルに案内して貰う。
席に着き、ホウッとひと息ついた頃を見計らってメニューを持ってくるスタッフ。ところが、
「今回このようなものもございますが・・・・・・」
と、指し示すのは「チーズフォンデュランチ」¥1,580のメニューである!
「あの、これ、“2名様より”って書いてありますけど?」
「あ、別に構いませんよ」
「・・・・・・じゃ、こちらを」
「畏まりました。他には何かご注文はありますか?」
「ええと、とりあえずこれで良いです」
「畏まりました」
あまり褒められたことでも無かろうが、私は、体調を見ながら注文を追加していく癖がある。飲めそうならば「グラスワイン」を、胃に余裕がありそうならば「デザート」を、といった具合である。
流石に、これだけの回数足を運ぶと、スタッフも大体私の癖を承知してくるようである。それが証拠に、水を注ぎに来たり注文の品を運んで来たりする度に
「追加はございませんか?」
と聞かれることも度々であるのだから。・・・・・・それはともかく。
ここで「チーズフォンデュ」を勧められた私は、メニュー表も開かずに昼餐のメニューを決めてしまったものである。すると、さっとメニューが引かれ、ほんの寸瞬後には「チーズフォンデュ」の鍋を温めるコンロとチーズフォンデュ用のブロシェット(スティック)がテーブル上に登場したものである。

『ロード・レーウ』グラスワイン(白)水をグラスに半分ほど飲み、ひと息つくと矢張り物足りぬ思いがし、「グラスワイン」を追加した。ここで飲むのは、矢張り白ワインである。
ワイングラスを傾け、昼から飲む酒の酔いに悪甘い思いを抱き始めたそのとき、「チーズフォンデュ」が運ばれて来た。
昼餐に相応しく、野菜類をメインとした比較的軽めの内容である。
『ロード・レーウ』チーズフォンデュランチ・じゃがいも(3ヶ)
・かぼちゃ(3切)
・さつまいも(3切)
・にんじん(2切)
・ウインナーソーセージ(2切:恐らく1本分)
・ブロッコリー(2房)
・フランスパン(4切)
と言うのが、その内容である。じゃがいも・かぼちゃ・さつまいもは、軽く素揚げしてあり、さくっとした歯応えとトロンとした舌触りの両方を楽しめた。にんじんやブロッコリーは軽くスープ煮してあり、野菜の甘みと旨味を存分に楽しむことが出来た。これに絡む濃厚なチーズソース・・・・・・この味は以前と何ら変わることが無く、チーズの美味さを堪能したものである。また、そのチーズの濃厚さは、これだけの野菜メインの軽い内容でありながら深い深い満足感を与えてくれたものであった。

「チーズフォンデュ」を食し終わり、満足の溜息をついた頃、スタッフがスッと寄って来た。
「この後コーヒーになりますが、お持ちしても宜しいですか?」
「お願いします。あと、「アイスクリーム」を追加してください」
「畏まりました」
このタイミングは、何とも心地良いものである。それに釣られて、また、どうにか胃にも余裕がありそうであるので、ここのところの恒例となっているデザートの「アイスクリーム盛り合わせ」を頼んだ。

『ロード・レーウ』アイスクリーム盛り合せ2007.10今回の「アイスクリーム盛り合わせ」は、カシスのアイスクリームとキャラメルソースの掛かったバニラのアイスクリーム。そして、下には何やら見覚えの無いフルーツが敷かれている。
「これ、何ですか?」
「こちらは、リンゴをコンポートして赤ワインに漬け込んだものです」
現在開催されている「サンヴァンサン祭」に合わせたものであろうか?
ともあれ、口に運んだ。
カシスのアイスクリームは何時もながらのサッパリとした食べ口が、重くなった胃と口中をスウッと軽くしてくれる。乗せられたミントを噛み締めると、更に清涼感を増すことこの上ない。バニラのアイスクリームも決して甘過ぎることなく、落ち着いた幸福感を与えてくれる。リンゴのコンポートも軟らか過ぎぬ程度、そして僅かにシャッキリした歯触りを残しているので、リンゴ自体を食しているかの如くの印象を残し、リンゴ自体を食すのとはまた違った美味さを味わわせてくれたものである。

勘定は、これだけ好き放題に食ったり飲んだりしているにも拘らず¥3,000に満たぬ。それぞれの単価を知っている私ですら、これは安いと感じたものである。
これこそが、私がこのレストランを愛して止まぬ理由なのであろう。ここに加わった“懐かしき味”の「チーズフォンデュ」を、再び楽しめたことの幸福を味わいながら、ひとり、コーヒーを啜っていたのであった。



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1. ロード・レーウ(ランチタイム)  [ ハウステンボス飲食店がいーど! ]   October 16, 2007 06:58
今回はハウステンボス、ユトレヒト地区にあるロード・レーウのランチタイムメニューです。 改定版をアップします。 【営業時間】11:00??21:00 中間クローズ15:00??17:00     ※木曜日店休     ※営業時間・店休日は時期により異なりますので、ハウステン...

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