中国の低価格スマホ攻勢、サムスンが「Aシリーズ」で対抗(中央日報)
サムスン、薄型スリムボディの「GALAXY A」シリーズ発表(RBB Today)
 

galaxya5 中央日報の記事ではまるで「これで中国メーカーと戦えるはず!」というような論調になっているのですが。
 違うんですよ。まるで違う。

 サムスン電子も廉価でありながら、けっこうなスペックでかつメタルボディの薄型スマートフォンを出すようになった。
 つまり、レノボやシャオミといった中国メーカーと同じ舞台、同じ土俵で戦うということ。
 果てのない価格競争に突入したということですよ。

 パソコンと同じ経緯を辿ってきましたが、まったく同じように価格競争に向かうのは間違いないでしょうね。
 486が使われ始めてた頃、デスクトップを一式揃えるには30万円近くかかりましたが、いまでは5万円もあれば充分な速度のPCが入手できます。
 それと同じことがスマートフォンでも起きるのです。というか、もう起きてますけどね。

 かつての数年間、サムスンはAndroidを採用したスマートフォンではスペック的に一歩抜けたものとなっていました。それゆえにあるていどのプレミアムを持っていて、利益率の高い事業とすることができていたのです。
 ここ数年のサムスン電子が発表してきたバランスシートを見ると、モバイル部門の利益率が16-20%あたりを推移していました。ほんの1年半前である2013年の1Qでの利益率は20%超でした。
 それが現状では「二桁台をなんとかキープしたい」とIRで発表するレベル。

 砂漠に水をまくような体力戦に向かうわけですが、その場合に半導体や液晶ディスプレイ、有機ELといった全体を製造できるサムスン電子の態勢が有利になるかどうかが鍵だとは思います。
 最適な時に最適な部品を入手できないというような状況になると、かえって足かせになる可能性もありますがね。

 これまで産業の遷移というのはもっとゆっくりしていたものですが、21世紀では主役が数年で入れ替わってしまうのですね。怖い怖い。

----
「製造業が変革する」というお話。これは面白いですよ。

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる
クリス・ アンダーソン
NHK出版
2012-10-25