「和紙」ユネスコ無形文化遺産登録へ=韓国ネット「また盗まれた」「韓国政府は何してる?」(レコードチャイナ)
2014年10月28日、韓国・聯合ニュースによると、日本文化庁は同日、ユネスコ補助機関が日本の和紙を作る技術を「無形文化遺産」に登録するよう勧告したと発表。11月下旬に登録される見通しだと伝えた。

これを受け、韓国のネットユーザーは以下のようなコメントを寄せている。

「紙を作る技術は韓国が伝えた文化なのに」
「また韓国の文化財を盗むんだね」
「つまり韓国の伝統紙『楮紙』が無形文化遺産に登録されるってことだよね?」
「楮を原料とする紙は韓国固有のものだ。中国の学者たちが昔、『韓紙が一番使いやすい』と注文していた記録も残っている」
「韓国に10年以上あるものは全部ユネスコに登録しよう。日本や中国に奪われる前に」
「『和紙』なんて初めて聞いた。紙といえばエジプトか中国だと思ってた」
「日本に奪われた文化財をすべて回収しないといけない。小さい国だからって甘く見るな!」
「西洋人が『韓紙』を『和紙』と呼んでいて驚いた。韓国政府は何しているんだ?韓国ももっと積極的にアピールしていかないと」
(引用ここまで)

 この「無形文化遺産として和紙が認められた」というニュースを見て「ああ、また韓国人が文句を言いそうだなぁ」と思っていたのですが、想定したまんまのリアクションをいただけて大変うれしく思います(笑)。

 ちょいと解説を。
 歴史的には日本書紀に「推古天皇18年(西暦610年)に曇徴が高句麗から紙の製法を持ってきた」と書かれています。一般的にはこれをもって紙の伝来だとされていることが多いですね。
 ただ、紙の伝来自体はもうちょっと前で4世紀以前であったろうし、漉き方も導入されていたであろうという説が有力です。仏教を伝える手段としての写経も複数確認されています。
 曇徴は現在に伝わる和紙の開祖……とまでは行かなくても、貴重品だった紙をより簡単に作れるようになったとか、そういうことなのでしょう。

 さて、時代は下って李氏朝鮮時代。15世紀。
 名君とされる世宗は朝鮮通信使を何度か派遣しています。
 その際に「紙の製造方法を盗みなさい」と通信使に依頼しているのですよね。紙だけじゃなくて、その他諸々の技術を見てこい(要するに盗め)と。
 日本から送られてくる紙の品質が薄いのに丈夫と凄まじかったので、中国でも朝鮮でも珍重されたそうですよ。

 伝わってきたのは高句麗からだったのかもしれませんが、元をただせば中国。
 そして無形文化遺産に認められるまでに、文化に密着するほど育てたのが日本。
 西洋人が日本にきて「紙と木で家屋が造られている」って驚愕されるようにまでなっていた……というわけです。

 ま、いつものパターンで「ストローがオレンジジュースの味を誇るなよ」って話ですね。
 韓紙とやらに、どんな文化的な側面があるのか鑑みてみればいいのに。

改訂版 星野流
星野 仙一
世界文化社
2013-09-10