景気指標が示す韓国経済の「低物価・低成長」長期化(ハンギョレ)
[社説]実質賃金上昇0%台にしたまま景気回復望むのか(ハンギョレ)

 韓国銀行が4日に発表した「第3四半期国民所得(暫定値)」によれば、実質国民総所得は第2四半期に比べて0.3%の増加に終わった。 これは2012年1分期(0.3%増加)以後、最も低い水準だ。 実質国民総所得は韓国の国民が国内外で稼いだ所得の実質購買力を示す指標だ。 第3四半期の実質国内総生産(GDP)は、前期対比で0.9%成長したが、実質国民総所得増加率(0.3%)がこれを大きく下回ったということは、生産の増加に較べて購買力の増加が伴わなかったという意味だ。 韓銀関係者は「輸出価格より輸入価格が大きく上がり、貿易損失が前分期より拡大したうえに、韓国の国民が外国で稼いだ所得から外国人が国内で稼いだ所得を引いた国外純受取要素所得も減ったせいで、実質国民総所得の増加率が低下した」と説明した。
(引用ここまで)
 韓国雇用労働部がこのほど発表した「事業所労働力調査」を分析すると、過去3分期の韓国内の労働者の月平均実質賃金は米国発の世界金融危機(リーマンショック)前の2007年より、いまだに低いことが分かった。また朴槿恵(パク・クネ)政権の発足以後の実質賃金の増減率が下落し続け、今年第2四半期からは0%台に留まっているのだ。国民経済の活力と成長の潜在力が落ちる主な原因が実質賃金の停滞にあることを示す統計で、低水準の賃金から始まる低成長の固定化が心配される状況になっている。

 物価上昇率を反映して算出する実質賃金は、前年同期に比べて過去2分期0.2%増加し、2011年4分期以後で初めて0%台に入り、第3四半期にはわずか0.08%増に終わった。実質賃金は世界金融危機のショックが激しかった2008〜2009年に連続して大幅減少したために、2007年のレベルを今も回復できていない状況である。朴槿恵政権になってからは、回復どころか実質国内総生産(GDP)の成長率も下回り、むしろ鈍化し続けている傾向である。経済成長率を下回る実質賃金の増加率は労働所得や家計所得が資本所得や企業所得よりも増加していないという裏付けにもなっている。

 家計所得の大部分を占める実質賃金が下落や伸び悩んでいると、国内全体の雇用と成長の鈍化を招く。国内総生産や国民所得における家計所得の割合が減ると民間消費は低迷から抜け出せない。また民間消費の不振で内需が再生できないでいると結局は雇用の創出と潜在的な成長力に悪影響を及ぼす。
(引用ここまで)

デフレーター

 所得が上がらず、物価も上がらず。
 現状の韓国はとりあえずここ、「でした」。
 低成長が続くというのは、デフレの1丁目。

 物価指数を示すGDPデフレーターがついに2四半期期連続で±0。
 デフレの2丁目への入り口です。デフレスパイラルの1周目を回った状況といえるかな。

 デフレのなにが辛いかって、国民の中にはそれを望む人間がそれなりにいるということです。
 すでに現金を持っている人間にとってはデフレというのは悪い状況ではないですからね。そして、デフレに対抗する手段というのは「できるだけ現金をキープしておく。借金があれば一刻も早く返す」という現金至上主義とすることなのですが。
 これをやるとデフレが長引くという罠でもあります。

 その一方でデフレが構造として固定されると、一番困るのは新しく就職する人間。
 貯めてある現金もない。所得も伸びない。デフレに対抗しようがないのですね。
 若年者不況っていわれて久しいですが、それが加速していく。
 日本が21世紀からこっち陥っていた部分で、かつヨーロッパがこれから泥沼のように陥っていく場所でもあるのですが。

 韓国が日本やヨーロッパと違って辛いのは、国民に資本の蓄積がないところ。
 家計負債は1200兆を超えているし、先進国になりきれたわけでもない。
 それなのに病気だけは先進国と同じものに罹患している。デフレになった場合、どこまで耐えきれるのかなぁ……と。

 ま、耐えきれないんですけどね。