「アサヒ」が駄目なら「クワタ」がある(日経ビジネスオンライン)

 日本のリベラルが「日本の悪行」を暴く。すると韓国政府がそれを外交問題化し、日本政府に対し高みに立って何かを要求する――というのが日韓関係の定番でした。「慰安婦」に限りません。「偏向教科書」も「政治家の歴史認識」もそうでした。

 ことに内政問題で立ち往生した時は必ずといっていいほど、韓国政府は「日本の悪行」に飛びついて外交問題化し、国民の批判を交わそうとしました。

 盧泰愚(ノ・テウ)政権(1988―1993年)が後半期に入った頃の話です。韓国政府高官からわざわざ呼び出され「何かいい反日の材料はないか」と聞かれたことがあります。

 レームダックに陥り始める中、政権への批判が盛り上がってきたので「国民の目をそらす反日カードを発動することにした」というのです。

――何と答えたのですか?

鈴置:「日経新聞に反日を求められても……」と答えました。私のこの体験とどれだけ関係があるかは分かりませんが、「慰安婦」はこの後に政治問題化していきました。

 いずれにせよ、日本と外交戦争をする時は日本国内で呼応する勢力を確保しておく――というのが韓国の対日工作の基本です。

 朝日新聞だけではありません。謝罪関連では左派の政治家が頼りになりますし、自民党の政治家の一部も状況によっては韓国の熱心な支持者になりました。

 朴槿恵(パク・クンヘ)政権も「『首脳会談はしない』とそっぽを向いて見せれば、謝罪派なり親韓派が『日本は譲歩すべきだ』と言い出し、その圧力に負けてアベは言うことを聞くだろう」と考えたのでしょう。

 でも、普通の日本人は「何度でも謝罪を要求してくるしつこい韓国」に嫌気しました。日韓議連に所属する国会議員に対し、支持者から「脱退せよ」と抗議の電話がかかってくる時代になったのです。

――「うるさい韓国は放っておけばいい」との思い。国民的合意に昇華したように見えます。

鈴置:いまだに「韓国の言い分も聞こう」と主張するリベラル派もいます。でも日本では、彼らの説得力は劇的に落ちました。韓国にとって「日本のリベラル頼み」は限界に達したのです。

 韓国人の一部もそれに気がつき「対日新思考外交」が唱えられ始めました。2014年末から2015年初めにかけてです。

 「アサヒ」にも「クワタ」にも頼らない、新しい外交スタイルの模索が韓国で始まったのです。
(引用ここまで)

 朝日新聞が頼りにならなくなってきたので、国民的スターであるサザンオールスターズの桑田佳祐に頑張ってもらおうと。
 でもあっさり謝罪してしまいましたけども。
 いまの日本の空気は「朝日的なもの」に厳しいのです。
 それ以前に勲章片手に「5000円からー」とか言っているのを見て、天罰に打たれろとか思いましたけどね。

 さて、そうやって朝日新聞も頼れない、サザンのクワタも頼れない。誰も韓国の話を代弁してくれないし、そもそも話を聞き入れてくれない。
 この「うるさい韓国は放っておけばいい、それは日本国民の国民的同意へと昇華している」という状況は楽韓Webでもさんざん書いている話なのですが。
 鈴置氏曰く、韓国側にそれ以降の戦略が出てきたとのこと。
 来週以降への引きになっているのですが、なかなか気になるところですね。

 ただ、今回の記事で一番面白かったのは引用部分のノ・テウ政権時代の裏話。
 あの当時はレイムダックになってから反日ブーストを使っていたのですが、それがある意味において証明された証言ともいえますね。

 パク・クネが最初から反日ブースト全開だったのは古田教授が言っていたように自分の正統性に不安があったから。韓国では正統性に劣るということは、それだけで力を失っているということですから。
 すなわち、最初からレイムダックであったパク・クネは反日ブーストを最初から使わざるを得なかった。
 そして、その結果として古田教授の言論を見た楽韓さんは「正統性にこだわるかぎりは安倍政権と接触すらできないであろう」というエントリを仕上げましたが、その通りになっています(プチ自慢)。

 それにしても、新しい外交スタイルねぇ……思い当たりません。
 ま、鈴置氏の視点からはもう見えているのでしょうから来週にあるであろう次回を楽しみにしておきましょう。

朝日新聞 世紀の大誤報
池田 信夫
アスペクト
2014-12-01