劣悪な韓国労働事情、身を粉にして働いても貧困から抜け出せない(ハンギョレ)
【社説】40・50代に明日がない…自営業からも押し出される=韓国(中央日報)
 低所得層が中産層に、中間層が高所得層に上がる「階層上昇」がますます難しくなっていることが分かった。国務総理室傘下の国策研究機関である韓国保健社会研究院(保社院)が27日発表した「2014年韓国福祉パネル基礎分析報告書」によると、低所得層の階層上昇率、つまり低所得層世帯が中産層以上に上った割合は、昨年の調査で歴代最低値(22.64%)を記録した。ここで、低所得層とは経常所得が中位所得(すべての世帯を所得順に並べた場合真ん中に位置する世帯の所得)の半分以下の層で、4人世帯基準月収が約215万ウォン以下(2013年)がこれに当たる。中位所得の50〜150%の間なら中間層、それ以上であれば高所得層だ。

 イ・ジュンヒョプ現代経済研究院経済動向分析室長は「韓国のように福祉水準が低い国で、低所得層が中産階級に進入することができるほぼ唯一の方法が労働なのに、最近増えた働き口の多くが低賃金の非正規雇用中心で、仕事をしても貧困から抜け出せないワーキングプアが増えた」と指摘した。

 低所得層の階層上昇がより難しくなったのに対し、中間層が低所得層に滑り落ちる割合は最近ますます高まっている。 2012年の調査時に前年調査に比べ6.14%だった転落の割合は、2013年の調査で9.82%、昨年の調査では10.92%と大きくなる一方だ。貧困に陥るのは容易でも、少しでも余裕のある生活を手に入れるのは困難になっているという意味だ。
(引用ここまで)
退職を控えた韓国のサラリーマンが退職した先輩から真っ先に聞く忠告は「生半可な起業は絶対にするな」という言葉だろう。むしろ金を使いきって健康を害してしまうのが常だということだ。自営業の危機は何も昨日今日のことではない。起業後1年以内に5カ所のうち1カ所が潰れ、5年過ぎれば10カ所のうち7カ所が廃業する。自営業を営むことがこのように難しいのは、低出産・高齢化にベビーブーム世代の引退が重なった結果だ。市場は縮小しているのに参入者は多いためだ。

新たに起業する者よりも廃業する者のほうが多いという統計まで出てきた。最も多く廃業するのは従来の50代から40代へと低年齢化しているという結果まで現れた。現代経済研究院によると、2013年に廃業した自営業者は66万人だった。半面、新規起業者は58万人にとどまった。自営業退出者が参入者を超過する「逆転現象」が現れたのだ。自営業をやめた2人中1人(45%)は40台だった。経済の軸を担っている40代が自営業者廃業の中心にいるということだ。韓国経済の活力がそれだけ落ちて産業現場の雇用不足がさらに深刻化したという意味だ。

もっとも産業現場では不景気や定年60歳延長などの労働環境関連のイシューが重なり、40・50代に対する人材構造調整が本格化して久しい。昨年、主要グループは多くて30%ほど役員数を縮小し、造船・精油・建設など沈滞業種は大幅な人員削減を断行した。金融界だけで昨年5万人以上が解雇された。働き盛りの40・50代が大部分だった。このような人々が起業前線に押し出されているということだ。

解決法は雇用創出だが、問題はこれといった妙策がないことだ。経済成長率は落ち、流通・サービスなど新たな雇用創出部門はどこもふさがっている。賃金体系改編などの労働市場改革はいつ成し遂げられるのか検討がつかない。労働市場を大胆に変えて雇用を増やし、押し出されている40・50代を産業現場に引き戻すような国家次元の総合対策が必要だ。彼らポスト・ベビーブーマーがこのように崩れてしまえば、われわれ韓国の経済も明日を約束できない。
(引用ここまで)

 ここのところ韓国経済の話を書いているときに「出口がないなぁ」と書いてきていますが、中央日報・ハンギョレともに別のソースから「明日がない」と書いている始末。

 青年層は大卒でも半数が就職できず、就職できた半数は非正規雇用。
 働き盛りの40・50代は多くが構造調整で肩を叩かれ、自営業に転じると同時に中位所得層だったはずなのに、下位所得層へと滑り落ちる。
  10万人あたりの自殺率が100を超える高齢層は言うまでもなく悲惨な立場。

 そんな中、韓国人のひとりあたり所得が3万ドルを超えて日本人のそれに肉薄しているんですって(笑)。
 それはそれはおめでとうございます。
 っていうか、おめでてーな。

 21世紀の資本によると(注:読んでない。先日のETVは見ましたが)、日本の上位0.1%の所得シェアは全体の2%半ばと先進国でも低い水準に抑えられています。
 韓国のそれは約4.5%。ドイツとイギリスの間くらいですかね。
 このデータは「納めている税金」から逆算したものらしいので、数字のぶれがあるのではないかとの話ですが。
 トップ1%で日本は約9%ですが、韓国は約13%。これはカナダ、イギリスクラスです。世界でもトップレベル。さすがに0.1%で7%、1%で18%以上というアメリカには負けていますが。

 韓国の場合は全体のパイが小さいのに所得集中しているというところが「明日がない」所以。
 そして、上位層と下位層が入れ替わる機会が絶対的にないことも「明日のなさ」を加速しています。

 パク・クネはそういった構造を破壊するために「経済民主化」を掲げていたはずなのですけどねー。