「ナッツリターン」が示した壁 輝き薄れる韓国(日経新聞)

 韓国の輝きが急速に薄れている。経済の顔ともいえるサムスン電子の業績に急ブレーキがかかり、「ナッツリターン」など財閥による寡占や世襲の問題も深刻 さを増している。高校生ら295人が亡くなったセウォル号事件や列車事故、軍装備の不正など様々な安全問題、不正も続々、噴出している。所得格差も広が り、社会全体に閉塞感が漂う。せっかく誘致した2018年の平昌冬季五輪も開催できるのか不安を解消できないままだ。 (中略)

 あらゆる業種に財閥が手を出し、資本力を武器にするため、中小、中堅企業が圧迫され、伸びにくい。日本に多い特殊分野で圧倒的な技術、商品を持つ「グ ローバルニッチ」型の中小企業は韓国にはほとんど見当たらないのが現状だ。雇用の90%近くを創出する中小企業の停滞は雇用情勢を悪化させ、消費の低迷に もつながる。

 財閥は世襲が多いため、ガバナンスに問題が生じやすく、経営トップの劣化も招く。ナッツリターンの大韓航空は氷山の一角にすぎない。世襲のための相続対 策ではサムスンに大きな問題が生じ、李健熙会長は国民の痛烈な批判を浴びた。独裁的なオーナー経営は意思決定の迅速性、大胆さにつながり、成功するケース も多いが、経営トップの能力が低ければ、単なる冒険や危険なかけになってしまう。

 セウォル号事件が示したのは安全に対する企業や現場の無責任体質と利益至上主義だろう。それを監督する行政側も企業との癒着が垣間見える。最新の海難救 助艦に搭載される高性能音波探知機(ソナー)の代わりに、安い魚群探知機が装備されるというごまかし事件も最近、発覚した。

 経済危機を乗り越え、グローバル市場での存在感も高まったが、内実は空洞だったということだろう。日本のエレクトロニクスメーカーをなぎ倒したサムスン が儲けがしらのスマートフォンで、「華為技術(ファーウェイ)」「小米(シャオミ)」「レノボ」など中国ブランドにシェアを急激に侵食される姿は技術、ブ ランドが思ったほどのレベルでなかったことをうかがわせる。
(引用ここまで)

 確かに、韓国には大企業はそれなりのブランド力を獲得できたけども、規模は中小企業でも「○○でなら世界一!」みたいな力を持った企業が全然ないのです。
 シマノにかみつくことで企業宣伝をしようとしていた、なんとかっていう変なギアを作ってた企業はどうなったんでしょうね、そういえば。
 もうひとつ、「韓国の中小企業」と聞くと思い出すのが「世界初の電気自動車を開発したのは韓国の10人程度の中小企業だった」というヤツですね。
 それを大々的に扱ったテレビ番組があったのですが、件の中小企業の代表というのが番組制作会社の代表の弟だったというオチ。

 中小企業の存在の軽さゆえに大企業だけがますます肥えていき、中小企業に入るくらいなら就職浪人していたり、大学で留年していたほうがマシってことが社会的にも是認されてしまう。
 大企業に入れなかったり、公務員になれなかったら、スポーツ選手か芸能人になるくらいしか逆転の芽がないのです。

 ついでに言えば「思ったほどのレベルでなかった」のは、ブランド力にかぎらない話です。
 国民意識もそうだし、国民所得も同様。
 5000万人っていえばヨーロッパの先進各国と同低度の人口なのですが。
 経済的……というか、製品の存在感はそれなりにあるのですが、国の格という意味では問題外でしたねー。