【社説】看過できない米国務次官の「韓中日共同責任論」(朝鮮日報)
米国務次官の歴史問題発言 「厳重に取り扱う」=韓国(聯合ニュース)
米国「村山・河野談話は重要な“画”」…シャーマン氏の発言を釈明(中央日報)
[社説]韓米関係を損ねる米国国務次官の“妄言”(ハンギョレ)

 シャーマン国務次官は「民族の感情は悪用されかねず、政治指導者が過去の敵を非難し、安っぽい拍手を受けることは容易なことだ。しかし、そんな挑発は発展ではなくまひをもたらす」と述べ、日本に対しては、一言も謝罪と反省を求めなかった。

 シャーマン国務次官は今回、約30分の「準備された演説」を行った。次官の言葉が歴史問題に対する米政府の公式の立場だと断定するのは困難だ。シャーマン国務次官は1990年代のクリントン政権から現在のオバマ政権につながる民主党政権でずっと重用されてきた外交専門家として知られる。国務省の対北朝鮮政策調整官も務め、それなりに韓半島(朝鮮半島)問題や韓日関係にも識見を持つ人物だ。そんなシャーマン国務次官の発言を軽く見過ごすことはできない。

 シャーマン国務次官は今回、外交的には使ってはならない不適切極まりない表現を遠慮なく使った。次官が言う「安っぽい拍手を受けるために民族の感情を利用する挑発」の主語が誰なのかははっきりしないが、韓国あるいは中国と推測される。米国の同盟国の指導者に対する無礼であり、2大国としてのパートナー・中国に対する挑発だ。現在は日本の安倍首相が靖国神社参拝に続き、慰安婦動員の強制性を認めた「河野談話」の見直しで、談話の意味自体を損ねたことが発端だ。にもかかわらず、韓国と中国を先に挑発した格好になる。
(引用ここまで)
 米国のウェンディ・シャーマン国務省政務次官が先月27日(米国時間)、日本の過去の問題に関連して理解し難い発言をした。今後納得しうる処置が米政府からなされないならば韓米関係を損ねかねない内容である。  次官の「(北東アジアで)民族主義の感情が相変らず利用されており、いかなる政治家もかつての敵を非難することによって安直な拍手を受けることは難しくない。しかしそのような挑発行為は進展ではなく停滞を招く」という言葉は、明らかに中国と我が国(韓国)を意識したものだ。過去の歴史解決に消極的であるばかりでなく問題自体を否認する日本の安倍政権を積極的に支援する発言である。

 米国務省の3位格で東アジア政策を統括する高官としては信じられない発言である。次官が形式的に日本の謝罪と反省を促す要求さえしないのことが彼女の意図をよく示している。「韓中日のすべてに同様に問題があるので過去の問題はもう指摘し合わないでほしい」という注文である。

 次官がなぜこういう発言をしたかを察することは難しくない。東アジアで米国の覇権国としての立場が弱まった状況下で、中国(の地位弱化)を狙ったアジアの再バランス政策を押しつけるために、日本と積極的に手を取るというものだ。韓国に対しては、米国と日本サイドにしっかり立つように求めていると読み取れる。訪米を4月に控えた安倍首相には、環太平洋経済パートナー協定(TPP)交渉をはやく済ますようにプレッシャーをかける意味がある。しかし、このような態度は反歴史的であるうえ、過去の問題解決をいっそう難しくしてあつれきを深めさせるばかりだ。自国の戦略的目標を成し遂げるためには他国の立場にかまわず何でもできるという傲慢な発想でもある。
(引用ここまで)

 引用は上が朝鮮日報で、下がハンギョレ。
 保守から進歩系まで、一様に同じ反応。思想信条、まったく関係なしでアメリカを非難するだけ。
 韓国でのメディアもチェックしていたのですが、民族総発火状態。

 ・アメリカはなんということを言うんだ。
 ・日本と韓国の歴史的関係はそう簡単なものではない。
 ・イアンフガー! レキシニンシキガー! ニホンガー!!

 あれですね。見事に効いていますね。
 シャーマン国務次官ははそういった「歴史を人質にした交渉術をやめろ」という話をしているのですが、見事に通じていない。
 最後にもうひとつ、アメリカ側から面白い指摘があったのでピックアップしてみましょうか。
ハーフ副報道官は「正直なところ、一部が今回の演説を特定の指導者を狙ったものだと解釈したことにやや驚いた」と明らかにした。
(引用ここまで)

 アメリカ側の「あれ、キミたちなんか思い当たる部分でもあるの?」っていうとぼけた感じがよいですね。
 シャーマン国務次官の発言には主語を曖昧にしているのに、これだけ騒ぎになるっていうことは思い当たるということなのでしょうが。
 そこを含めての発言なのでしょうね。
 まんまとはまっているというか、はまらざるをえないように罠になっているというか。
 見事な手腕でした。