[コラム]日本の記者に会うのが恥ずかしい(ハンギョレ)
 最近のファクトだけを挙げてみます。それなりにドラマチックだった2週間にわたる韓日間の攻防は、訪米を目前にした朴槿恵(パク・クネ)大統領が(結局は取り消しになります)11日付ワシントンポストとのインタビューで「慰安婦問題に相当な進展がある。交渉が大詰めの段階にきた」と話したことから始まります。

 一国の首脳である大統領の言葉は、大変な重みを持っています。その上、慰安婦問題の解決を要求して執権以来2年半、日本との首脳会談を事実上拒否してきた朴大統領の口からあんな話が出たので、政府当局者、両国の記者、慰安婦関連市民団体の関係者たちは緊張しました。 韓日間で8回もの局長級会談をしたので「本当に何かがあるのではないか」と考えたわけです。

 日本政府の反応は全く違いました。 安倍政権の幹部は、朴大統領の発言に対して「言うことは自由だが、いったい何を見て進展と言っているのか」という多少軽蔑混じりの反応を吐き出します。 この辺で事情が分かる人々は朴大統領の発言が“失言”だという事実に感づくのですが、各種の関係者たちは以後の数日間、私にまで「本当に何かがあるのか」という確認の電話をかけて来ました。

 大統領は「進展がある」と話しました。 それでは大統領に仕える外交当局はどのようにしなければならないでしょうか? 本当に何か進展があるような雰囲気を作り出さなければなりません。 外交部はユン・ビョンセ長官の21〜22日の訪日有無について少し間を置いて17日に関連内容を発表します。 以後、外交長官会談が開かれた21日に韓日国交正常化50周年記念行事に朴大統領と安倍晋三日本首相が相互に参加するという内容が電撃発表されます。 これを通じて22日に両首脳の行事出席が実現し、韓日関係が本格的に改善の糸口を掴んだという雰囲気が演出されます。 もちろん韓日関係の改善を督促してきた米国の要求も最近の状況に相当な影響を及ぼしたことでしょう。 米国は記念行事が成功裏に終えられた後、「韓日関係がさらに広く深くなることを強く期待」すると拍手までしました。

 しかし、これは一種の“外交的錯視”に過ぎず、現在の韓日間の核心懸案である慰安婦問題を巡る両国の立場に本質的な変化はありません。 これを明確に表わしているのは韓日首脳会談に対するユン長官の発言です。 彼は、首脳会談の実現可否を尋ねる種々の質問に「まだ時期について話す段階ではない。条件作りがもう少し必要だ」と応えます。「条件作り」とは何でしょうか? これはやはり慰安婦問題の進展です。 そのために日本の外務省関係者は、韓国が今後は慰安婦問題を首脳会談の条件にしないのかという記者たちの質問に対して「そんなことはない。 変わったことは何もない」と話します。 巨大な演劇が一つ終わって、韓日双方が原点に戻ったということですね。 (中略)

 第二に、韓国外交の核心懸案である慰安婦問題に対する朴大統領の理解水準が非常に低いという事実が満天下に現れました。これはセウォル号沈没事故が発生して7時間後に現れて、「生徒たちがライフジャケットを着たというのに、彼らを発見したり救助するのが難しいのか」という発言と共に朴槿恵政権5年の性格を象徴する語録として記録されるでしょう。恥ずかしいかって? それはそうです。 事実、同業の日本の記者たちに会えば、恥ずかしくて頭を上げられないことがあります。
(引用ここまで)

 極左といってもいいハンギョレの記者が言っていることなので、「日本の記者に会ったら恥ずかしくて顔を上げられない」というのはまあ大げさな感想かもしれません。
 パク・クネの属しているセヌリ党は保守なので。

 でもまぁ、パク・クネが国家元首であることが恥ずかしいという気分は分からないでもないですかね。
 というか、ノ・ムヒョンからこっち恥ずかしくない国家元首はいなかったんじゃないかという話でもあるのですが。

 というわけで、ワシントンポストによるインタビューであった、パク・クネの「慰安婦問題は最終段階」っていうのが完全に妄言であるということが判明したって感じですかね。
 その目的はまだ判明していませんが、やはり楽韓さんも書いたように訪米時の対日圧力の一環のつもりだったのでしょう。

 しかし、見事なくらいに「最強の予言者」みたいになっています。
 なにか言葉を出したら、周囲がそれを実現させるために奔走するっていう。 韓国国内であれば、そういうこともできるのかもしれませんが相手がいることでそれは不可能でしょ。

 こじれにこじれているこの問題に無理矢理手を突っこんで、最終的に「なにもありませんでした」っていうオチはすごいなぁ……。 
 ウルトラCを演じてレイムダック状態から脱したいっていうことなんでしょうけども。
 それにしてもすごいわ。

知らなきゃ恥ずかしい日本文化
白幡 洋三郎
ワニブックス
2013-06-14