空中給油機、予想外の欧州機選定(朝鮮日報)
韓国空軍の空中給油機にエアバス製決定 初めて欧州製採用(聯合ニュース)
防事庁の関係者は「A330MRTTは遠距離作戦任務地域での滞空時間および空中給油量、人員および貨物の空輸能力などの面で優れた性能を有しており、価格の面でも高い点数を獲得した」「A330MRTTの方が、競合機種のKC46A(米国ボーイング社)に比べて初期導入費用が安く、ユーロの下落で維持費用も安くなると評価された」と語った。今回の事業は、費用20%、性能37.29%、運営適合性31.04%、折衝交易およびその他契約条件11.67%という比率で評価が行われた。 (中略)

 韓国製の「スリオン」ヘリが欧州エアバス・ヘリコプターズ社(旧ユーロコプター社)の技術支援を受けて開発され、またスペイン製のCN235輸送機や英国製のホーク練習機など欧州製の航空機が、直接導入されたり技術導入開発されたりしたケースもある。とはいえ、1兆ウォン(約1093億円)を超える大型事業で欧州製の兵器が直接導入されるというのは極めて異例のことだ。
(引用ここまで)
 韓米同盟の影響で、現在韓国軍が運用する陸・海・空軍の主な武器はすべて米国から導入されたものだ。だが米国は韓国に武器を販売する際に技術移転を約束したにもかかわらず、守らなかった。そのため、高性能の武器の購入先を米国だけでなく、欧州などを含め多角化することを求める声が上がっていた。

 エアバスD&S社は今回の空中給油機導入事業の入札で、ボーイングより数段上の技術移転条件を提示したという。 
(引用ここまで)

 朝鮮日報の記事を見て「え、A330MRTTにしたの?」って首をひねったのですよ。
 聯合ニュースの引用部分を見てなるほどと。
 これまでの韓国に向けられたアメリカの技術移転レベルがどのくらいであったのかは知るよしもないのですが、少なくとも韓国側としては不満だったのでしょう。
 で、その当てつけもあって空中給油機という比較的、互換性が高く保たれる性質のある期待ではエアバス機を採用したってところでしょうか。

 日本においてKC-767JはE-767と同系列機(767-200ER)でかつ、政府専用機、C-2と同じ型のエンジン(GE製CF6-80C2)を運用している手前もあって、整備が楽になるという利点も選定時に見逃せない部分ではありましたが。
 737 AEW&CとKC46Aはエンジンの型どころかメーカーも違う。
 そのあたりのなんだかんだで「別にエアバスでも問題ないか」って感じでもありますかね。

 それにしても韓国は兵器の導入時にやたらと技術移転の度合いを気にしているのですけども。
 けっきょく、スリオンの時だって契約上は技術移転して韓国国内企業が製造するはずだったのだけども、蓋を開けてみたら「技術移転してもおまえらじゃダメだ」ってなっちゃったし。 
 K-2もユーロパワーパックを搭載していた試作車輌では要求スペックを満たしていたのだけども、自国製のパワーパックにしたらダメだったっていうのと同じこと。

 技術移転があれば、なにもかも解決するなんてはずないのにね。

目標達成する技術
マイケル・ボルダック
フォレスト出版
2015-06-30