【記者手帳】サムスンに一方的に巨額の賠償求める調停委(朝鮮日報)
[社説]“サムスン白血病”解決に意義深い調停案(ハンギョレ)
 サムスン電子の半導体と液晶の工場で勤務していた従業員が白血病を発病した問題で、その補償策について検討するために立ち上げられた民間の調停委員会が勧告した内容が、当事者のサムスン電子はもちろん、財界全体に衝撃を与えている。サムスン電子だけでなく、いかなる企業も到底受け入れられない内容だからだ。

 委員会が提示した勧告案は「サムスン電子が1000億ウォン(約110億円)を拠出し、補償のための公益財団を立ち上げる」というものだった。この内容について、半導体業界の関係者は「調停委員会が提示した額があまりにも大きいことにまず驚いたが、その数字の根拠が何も提示されていないことにも驚いた」と語る。委員会は「補償と財団の運営を行うに当たり、もしこの額で足りなくなれば、引き続き資金を拠出しなければならない」と要求している。1000億ウォンでスタートした負担額が、今後どこまで増えるか分からないというわけだ。

 委員会はどのような計算をしてこの額を提示したのか明らかにせず、ただ財団について「韓国社会が先頭に立って被害者を慰め、支援を行う社会的扶助」という一方的な説明しかしていない。つまり委員会は、この資金を「国民から集めた寄付」と同じように考えているわけだ。さらにこの額から考えると、委員会はサムスン電子の白血病問題を、旅客船「セウォル号」沈没事故と同じレベルの「国家次元の大惨事」と考えていることになる。なぜならセウォル号沈没後、個人や企業などが寄付した総額は1000億ウォンに達したからだ。ちなみにセウォル号沈没による死者・行方不明者は304人だが、今回の白血病問題で産災(労災)認定を申請した従業員は57人で、そのうち死者は自殺者1人を含む21人、しかもうち7人は政府と裁判所からすでに産災が認定されている。そのような人たちに対して委員会は、セウォル号沈没事故と同じレベルの「社会的扶助」が必要と主張しているわけだ。

 半導体工場の労働環境と白血病など難治病との関係については、ほかの先進国でもまだ結論が出ていない。かつてサムスン電子と同じような立場に置かれた米国のIBMや英国のNSUKのケースを見ると、大学の研究者や政府が社員や元社員を対象に大掛かりな追跡調査を行ったが、最終的に工場での作業が発病の原因だということを示す明確な証拠を見いだすことはできなかった。ところがサムスン電子は社員と元社員の一部が白血病を患い、さらにその一部が死亡したことに対して謝罪と補償を行うことをすでに表明している。科学的な根拠が不十分だったとしても、いわゆる「蓋然性」があることを会社として認めたわけだ。ところが委員会は、これほど素直な企業を「カモ」のように認識し、天文学的な金額の支払いを改めて要求した。もしこれがまかり通るのなら、このような国で誰が企業活動をしたいと考えるだろうか。
(引用ここまで)
 「サムスン電子半導体の事業所での白血病などの発病関連問題解決調停委員会」が23日、調停勧告案を表明した。サムスン電子、サムスン職業病家族対策委員会など、当事者の最終同意が必要だが、容易には縮まらなかった意見の違いを概ね成功裏に調整したと見られ、歓迎するに値する。2007年のファン・ユミさんの死を契機に明るみになった半導体労働者の職業病問題が8年越しに社会的な合意として解決の道を探ることになったという点で、その意味は小さくない。  調停委は補償や謝罪、再発防止などの三議題についていずれも解決方案を提示した。被害に対する補償同様に現職労働者のための予防対策も先送りするわけにはいかず、不幸を体験した一人ひとりに対する謝罪とともに健全な労働現場も実現しなければならないという社会的責務もまた重要だという認識を示したと評価される。

 意見の違いが大きかった補償範囲に関しては、被害者側の意見をある程度反映したと見られる。実際、サムスン電子の当初の補償案は血液の癌、脳腫瘍、乳癌だけを補償対象として認め、最小在職期間は5年まで求めたことからして無理な主張だった。調停委の勧告案は最小勤務期間は1年にして、対象の病気は28種に増やした。重大な障害を伴う奇病などについては、有害物質発生の可能性が認められれば因果性を厳格に適用しないようにした重要な項目も目につく。これまで半導体工場の病気に適用される労災認定基準については医学的妥当性に欠けるという指摘が絶えなかったし、作業環境と病気の関連性を被害者が立証しなければならない制度は不合理だという批判も盛んだった。今回の勧告案がそのような誤りを正す契機になることを期待する。
(引用ここまで)

 サムスン電子の工場で白血病患者が多かったという話はこちらのレポイートが分かりやすいので、こちらも参照してください。
 化学薬品というものが人体に与える害悪というものがよく分かります。

サムスン電子の工場で白血病はなぜ多発したのか 【前編】 【後編】

 例によって「労働者の権利にうるさい」ハンギョレだけが追い続けていたネタでもあるのですよね。
 ファン・ユミという女性の白血病が労災であるという判決が出るまで、ほとんど韓国国内では報じられることがなかったイシューです。

 んで、第三者委員会が被害者とサムスン電子の間に入って、適当な賠償額を支給させようという話になって、その算定額が出ましたよと。
 その額が1000億ウォン。
 この額をサムスン電子に寄付させて財団を作り、被害者に補償させようということになったそうです。

 まだ、この額や財団の設立に対してサムスン電子側が認めなければ実行されないので、どうなるか分からないのですが。

 やっぱり韓国では被害者というのは恐ろしいまでの権力者なのです。
 で、そこに「財団」という形でたかりにやってくる輩がいて、職業被害者みたいなものになっているということですね。

 で、ここまで書いてて慰安婦−挺対協ー韓国政府ー日本という構造と似通っていることに思い当たりました。
 どちらも被害者自体はどうなろうとも構わないのですよね。
 それを通じて日本なりサムスン電子なりの強者を弱らせることが目的ってことですから。