【コラム】韓国国民がロッテに譲歩して得た「見返り」(朝鮮日報)
 第2ロッテワールド建設用地からソウル空港(ソウル空軍基地)までは距離にしてわずか5キロメートルだ。高さ555メートルの超高層ビルが空港と航路をふさいでいると想像すればいい。軍用機の離着陸や戦時作戦遂行がまともにできないのだ。だが、第2ロッテワールド建設は帝王のようなロッテグループ創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)ロッテホールディングス(HD、本社・東京)会長の欲望であり、ロッテとしては決して引き下がれない宿願事業だった。

 ロッテの本格的なロビー活動は金大中(キム・デジュン)政権時代から始まっていた。格浩氏が当時の首相に直接頼んだほどだった。しかし、首相から検討の指示を受けた国防長官が「もし推進するなら将軍たちも制服を脱ぐと言っている」と辞表を持ってきたため失敗に終わった。盧武鉉(ノ・ムヨヒョン)政権時も再び推進されたが、強く反対する国防部(省に相当)と空軍側の意見を無視することはできなかった。

 ところが、そのロッテに決定的チャンスがやって来た。「企業フレンドリー」を掲げた政権が誕生したのだ。当時のホテルロッテ社長は李明博大統領と大学の同期生だった。就任2カ月を迎えた李明博大統領は、大統領府で開かれた官民合同会議で遠慮なしに国防長官を叱責(しっせき)した。「なぜこんなに長く引き延ばすのか。期限を区切り、それまでに解決できるように検討せよ」

 反対の先頭に立っていた空軍参謀総長は任期満了まで6カ月を残して交代となり、第2ロッテワールド建設は翌年、政府の承認を得た。(中略)

 現在、第2ロッテワールドは117階までできている。予定通りならば来年完成するはずだ。今になって元に戻すこともできない。遅すぎるのだ。しかし、現政権で必ずやらなければならないことが一つだけある。当時の決定過程に誰が介入し、どのような発言をして、背後にどんな力が働いたのかを細かく調べることだ。そうすれば失敗の教訓という形だとしても、後世に残るだろう。
(引用ここまで)

 ロッテの帰属国問題がイ・ミョンバクの許可した第2ロッテワールドにまで飛び火しましたね。
 イ・ミョンバクも「おい、こっちに来るのかよ!」って慌てているんじゃないでしょうか。
 資源外交については「5年や10年で結果が出るようなものじゃない」って言い訳が効くでしょうが、さすがにこれに関しては言い訳も無理かな。
 パク・クネもじり貧の続く支持率アップのために第2ロッテワールドを人身御供として捧げるかもしれませんね。
 さすがに取り壊しはないと思いますが、検察に命じて建設許可の経緯を明らかにさせるとかまでは充分にあるのではないかと思います。

 大統領候補としてのパク・クネはイ・ミョンバクの業績を否定するところからスタートしています。
 同じセヌリ党から出ているけども、あの人とは別ですよと。
 その証拠に、側近に特赦を使うことはありません(ので、イ・ミョンバクは自ら特赦を側近へと与える必要があった)……というようなところから、最近の資源外交への捜査開始まで、その業績を踏みにじる方向で動いているのです。
 韓国の政権交代は易姓革命なので当然といえば当然なのですけどもね。

  以前から「あの位置に高層建造物はやばい」って話は出ていたのですが、建設許可が出たあたりで有耶無耶になっていたのです。
 財閥だったらなんでもできるというのは韓国の商慣行そのもの。
 どんな理不尽でも通すことができるのが現代の両班である財閥ですから。
 セウォル号だってそうだったのですよね。ちょっと鼻薬をかがせて違法改造や過積載を見逃させていたわけです。

 まあ、事故が起きなければそれでOKだったのでしょう。
 でも、こうやって許可が出たときのエピソードが前もって明らかにされてしまった以上、万が一にでも事故が起きたら「あの『日本企業』のロッテのせいで犠牲者が!」となるのでしょうねぇ……。

 ローンスター問題もそうなんですが、外国企業への攻撃を国民のガス抜きに使っている節があるのです。
 今回はたまたま後継者問題でロッテがピックアップされたというだけで。
 こんなことをやり続けていたら、韓国に投資しようとする国外企業なんて存在しなくなると思うのですが。

「後継者」という生き方
牟田 太陽
プレジデント社
2015-01-29