【寄稿】英国の「カリー」と日本の「カレー」、何が違うのか(朝鮮日報)
 明治維新を前後して英国海軍をモデルに創設された日本の海軍は、船での食事まで英国をまねた。英国海軍の「カリーシチュー」を模倣して、独自の「カレー」を作ったのだ。17歳のときにこのカレーを初めて食べたエスビー食品の創業者、山崎峰次郎は、3年間の試行錯誤の末に「S&Bカレーパウダー」を発売した。これが日本のエスビー食品の始まりだった。一方、韓国のオットゥギ食品は1969年「即席カレー」という名称で独自のカレー粉を生産することになる。つまり「カリーパウダー」「カレーパウダー」「即席カレー」はそれぞれ、英国式、日本式、韓国式の「マサラ」といえるわけだ。

 日本でカレーはさらに劇的な変化を遂げる。ジャポニカ米という短く丸っこい短粒種のコメと出合って「カレーライス」という料理が誕生し、太くて弾力のある「うどん」にもかけられるようになる。さらには「カレーパン」という奇想天外な発明品まで登場する。日本海軍の伝統を受け継いだ海上自衛隊は、今でも毎週金曜日の昼食にはカレーライスを食べ、軍港都市の横須賀市では「海軍カレー」を郷土料理として観光商品化している。

 コメが主食の韓国でも、カレーライスは爆発的な人気を集め、キムチという最高のパートナーとも出合った。日本人はカレーライスに「福神漬け」という野菜の漬け物を添えて食べる。しかし発酵の進んだ酸っぱいキムチとの組み合わせに比べたら、ワンランク下であるのは誰の目にも明らかだ。
(引用ここまで)

 「誰の目にも明らか」だったらもうしょうがないですね。
 多分、本人には意識はないと思うのですよ。
 それだけに質が悪いですよね。

 他の文化を完全に見下す。下に置く。
 「キムチとカレーの組み合わせは韓国人にとって最高だ」とかじゃないのですよ。「福神漬けとカレーの組み合わせは、キムチのそれに比べてワンランク下であるのは誰の目にも明らか」なのです。
 そういう態度がアグリーコリアンと言われているのですけどね。

 そうそう、もうひとつ変な点がありまして。
 実に250年にわたるマサラの「変身」は、これにとどまらない。「九州駅弁グランプリ」で3年連続優勝・準優勝に輝き、日本全国に名をとどろかせる名物となった佐賀県の「有田焼カレー」。28種の香辛料が配合され、韓国の薬膳料理をモチーフに開発された。実際に韓国人にもなじみのある韓薬(韓国式の漢方薬)が何種類も使われている。マサラとしては全く予想できない「事件」であることは明らかだ。このように、時間と大陸を超えたカレーの「叙事詩」はいまだに進行形なのだ。
(引用ここまで)

 「有田焼カレーが韓国の薬膳を参考にしてできている」なんて記述はこの記事以外にどこにもないのですよ。
 まあ、普通にところだったら「また韓国起源かよ」で終了なのでしょうが。

 ちょっと気づいたところがありまして。
 無印良品のコラムによるとマクロビオティックをやってる人が有田焼カレーの大本のレシピ開発者らしいのです。
 戦前の食養会系の団体の人なのかもしれませんね。
 食養会には「身土不二」というスローガンがありまして。
 土と身体は不可分で、旬のものを食べなければならないというような標語なのです。
 この身土不二というスローガンは海を渡って韓国でけっこう有名なものになっています。……海を渡ってというか、パクられてなのですけどね。
 で、いつものように「韓国のほうが元祖」って思い込んでいる輩が多いのです。

 で、このコラムを書いているフードコラムニストがその勘違いをそのまま引きずって、「韓国伝統の薬膳を……」って勘違いをしているってところなのではないかなと。
 そもそもスパイス≒漢方薬であるってことをあまり理解していないっぽいですね。

 多分、こんなことを紐解ける人間は日本でも片手くらいなんじゃないでしょうか。
 あんまり必要とされる能力でもないような気がしますが。

おいしいカレーの店 おいしい〇〇の店
ぴあレジャーMOOKS編集部
2015-06-26