【萬物相】月探査で宇宙大国を目指す朴大統領(朝鮮日報)
【社説】米国に技術移転を拒否されても戦闘機開発は進めるべき(朝鮮日報)
 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が14日(現地時間)、ゴダード宇宙飛行センターを訪れた。朴大統領は大統領選挙候補時から月探査に強い意志を示してきた。 2025年に予定していた月着陸船の打ち上げ計画も5年繰り上げた。ゴダード宇宙飛行センター訪問は、こうした計画を必ず実現させたいという決意だ。これまで月に降りたのは米国・ロシア・中国の3カ国だけだ。2020年に着陸船を月に送るからと言って、すぐに世界第4位の宇宙大国にはなれないだろう。だからといって挑戦をあきらめれば、宇宙は永遠に夢物語にしかならない。
(引用ここまで)

 戦闘機の独自開発は、韓国にとって見たことのない道だ。しかし航空産業は、韓国にとって進むべき道だ。試行錯誤は少なくないだろうが、先進国へ向かう最終関門において、支払うべき投資だ。見たことがないからといって、進むべき道を途中で放棄することはできない。これが、韓国の産業が歩んできた成功の歴史でもある。
(引用ここまで)

 韓国の宇宙開発である月探査+KSLV-2、そして韓国型戦闘機開発のKFX。
 どちらもどうしても理解不能な部分があるのですよね。
 まあ、作るのはいいですよと。
 でも、その開発について理念がさっぱり分からない。

 なぜ独自ロケットを打ち上げ、そしてなぜ月探査なのか。
 なぜ2025年にF-16+クラスの戦闘機を開発するのか。

 特に前者はさっぱりですわ。
 韓国に独自ロケットを所有してまで打ち上げる人工衛星の開発頻度があるのか。
 いまはアメリカ、ロシア、ヨーロッパ、インド、そして日本と打ち上げ事業を行っているところは多数あるのですよね。

 それらに依頼するのではスケジュールがコントロールできないって言いかたは説得力を持っていますが、そもそも韓国の衛星開発能力自体がそれほどでもない。
 っていうか日本はすでに韓国の衛星開発の遅れで打ち上げを遅らせたことがあるほど。
 どうしても宇宙開発に加わりたいという情熱があるのかっていえば、1段目をロシアから購入してしまうのでそういうわけでもない。

 さらにこれまで液体燃料ロケットを開発した経験は2002年11月のKSR-3の1回だけ。それも単段。
 そんな国がいきなり3段ロケットにチャレンジ。エンジンは75トンを4つクラスタしたものでとか言われても苦笑するしかないのですよね。
 なにをそんなにいきりたっているのだと。

 その一方でKFXも同様。2025年で開発終了、2032年に戦力化というスケジュールでF-16プラス級のマルチロール戦闘機を製造する。
 需要は韓国国内で最大200機ていど。
 トルコ、インドネシアと共同開発予定だったけどもトルコはすでに離脱。インドネシアもどうするのか分からない状況
 そもそもF-16プラス級という開発目標なのに双発っていうのも意味不明。経済性という意味で見たらありえない選択です。
 さらにいえばF-16プラスっていうのも、どのブロックを指しているのか。F-16は4000機が製造されたベストセラーなので、初期のものと最新のものでは性能がえらく異なるのですよね。
 まあ、韓国国内で製造されているKF-16はBLOCK50/52相当なので、ここを目安にしていると思うのですが。

 で、KFXに関して最近の経緯はご覧の通り。
 開発に必要な装備であるAESAレーダー等の技術移転をアメリカから断られて、ロッキード・マーチン製の機体に欧州製の機器を搭載しようという泥縄具合。


 KSLV-2、KFXのどちらもうちのネタになってくれるからありがたい存在ではあるのですが。

 宇宙開発にせよ戦闘機開発にせよ、韓国ていどの人口規模、経済規模で現代において独自開発をしているところなんてないのですよね。
 ヨーロッパ諸国はどちらも共同開発に舵を切っているし、よく引き合いに出されるグリペンは小国スウェーデン用に割り切られたスペック。
 まあ、実際には「独自開発」はお題目だけで技術移転がないと二進も三進もいかないというのが実情であることも分かっていますが。
 そもそも「独自開発」なのに、開発主体はKAI+ロッキード・マーチンですし。

 基本的に「我が国は世界に引けを取らない大国である」というアピールがしたいがための開発なのですよね。
 それによって未来がどうなるかとか、ほとんど考えていない。
 自尊心(実際には虚栄心)を満足させるためだけの開発なのですよ。自分たちの技術力を考慮せずに、アドバルーンを上げるだけ。
 で、実際の開発はロシアに丸投げだったり、アメリカからの技術移転がないと開発が進まなかったりするわけです。
 自尊心が強すぎてふんぞり返りすぎているので、自分たちの足元が見えていないのですよ。