見通し不透明…日韓外相会談前に局長級協議(NNN)
慰安婦問題「最終決着」 戦略的な判断迫られる韓国(聯合ニュース)
 いわゆる従軍慰安婦問題で、日本と韓国による外相会談を28日に控え、ソウルで外務省の局長級協議が行われた。

 局長級協議は約2時間行われた。外相会談を前に、詰めの調整を行ったもの。

 「過去いつの時よりも、このような協議が加速している」−韓国の尹炳世外相は記者団に妥結への期待感を示す一方、「請求権協定に対する私たちの立場は今後も変わらない」と述べた。

 28日の会談で岸田外相は、慰安婦問題を蒸し返さないことや、ソウルの日本大使館前の慰安婦像の撤去を求める他、元慰安婦に人道支援をするための新たな基金の創設を提案する。終了後、共同会見を行い、合意文書を交わしたい考え。

 日本政府関係者の1人は「この機会を逃したら、もうチャンスはない」と話す一方、別の政府関係者は「韓国側の出方は最後まで分からない」と語った。妥結に至るのか、見通しは不透明だ。
(引用ここまで)
 韓日外相は28日午後、ソウルで慰安婦問題の妥結を目指し会談を行う。決着をつけるためには両国首脳の政治的決断が最も重要であるが、被害女性と世論の反応も無視できない。慰安婦問題の特殊性を踏まえれば、政府も世論を意識せざるを得ない。

 このため韓国政府はこれまで慰安婦問題の解決を求める際に、被害者と国民が納得できる内容であるべきだと重ねて強調してきた。

 しかし、日本メディアが報じた今回の妥結案と韓国世論の反応には相当な距離がある。日本メディアによると、日本政府の妥結案は安倍晋三首相が被害女性に謝罪の手紙を送り、1億円を超える被害者支援基金を新たに設置することなどを骨子としている。

 これはいわゆる「佐々江案」と類似している。佐々江案は2012年、当時の佐々江賢一郎外務事務次官が提示したとされる案で、▼日本首相の謝罪▼駐韓日本大使と慰安婦被害者との面会▼日本政府予算を使った補償――などが含まれているとされる。

 ただ、日本メディアの報道をみる限り、今回の妥結案には日本政府の「法的責任」や支援金の性格が明確に示されていない。むしろ、法的責任ではなく、「人道主義的支援」に重点を置いているとの見方が支配的だ。

 さらに日本政府は妥結した場合、「二度と提起しないという約束」や「少女像の撤去」を主張するとも報じられた。

 これを受け、被害女性や支援団体は強く反発している。被害女性6人は26日、共同生活を送るソウル郊外の施設、ナヌムの家(京畿道広州市)で、安倍首相の訪問と謝罪のほか、法的責任を認め、それに伴う賠償などを求めた。ナヌムの家側は被害女性46人の意見を聞き、1人でも反対するなら、日本の謝罪と賠償を受け入れないと表明した。

 旧日本軍の慰安婦被害者を支援する市民団体、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)も「慰安婦運営主体は日本政府であり、被害女性たちは本人の意思に反して慰安婦として従事させられたことや、慰安婦制度は重大な人権侵害であり、その責任を認める内容が会談の結果に盛り込まれるべきだ」と強調している。

 一部では慰安婦交渉で韓国が100%満足できる妥結案で決着をつけることが難しいだけに、今後の韓日関係改善とこれを通じた国益の側面からの決断が必要だとする指摘も出る。

 結局、日本が28日の外相会談では提示する妥結案と、被害女性および世論の間で韓国政府の戦略的な判断が必要とみられる。
(引用ここまで)

 聯合ニュースの記事は、日韓両方の働きかけと、韓国側の意見をざっくりとピックアップしたものになっています。
 韓国側は「慰安婦像を撤去も移転もしない!」で、かつ「被害者と国民の心情に沿った解決方法を提示しろ」と。んでもって、「金を払うなら20億円な」と。
 日本側は「なにがあってもこれが最終解決」「解決をアメリカに担保してもらう」、「法的には解決済みだけども人道的見地から1億円くらいなら払う」と。
 これで妥協点を探れって……。

 昨日の局長級会談で行われた話の内容はまったく出てこなかったのですが、これはどうなるんでしょうかね。

 日テレのほうには「これで解決できなければ、もうチャンスはない」というコメントがありますが、これはどちかとも取れるコメント。
 ただ、無理してまで妥結する必要はないということについては日本側にコンセンサスがあるように感じます。

 どちらにせよ、ざっと3時間後には結果が分かっているはずです。
 どう考えても既得権と化した慰安婦商売を韓国側が民間も政府もやめるつもりはないように思えますけどね。

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