低迷する韓国経済:1997年は「急性疾患」、現在は「慢性疾患」(朝鮮日報)
 とはいえ、韓国経済が97年当時の通貨危機や金融危機に陥る可能性を主張する専門家は少ない。危機の性格が異なるからだ。康奉均(カン・ボンギュン)元財政経済部(省に相当)長官は「現在の危機の本質は日本が1990年代前半に経験したような長期不況と低成長という構造的危機だ。連鎖的な企業破綻で金融市場で不良債権が膨らんだ97年とは状況が異なる」と述べた。

 全光宇(チョン・グァンウ)元金融委員長も「97年の通貨危機はウイルスがアジアを襲い、相対的に経済のファンダメンタルズ(基礎体力)が弱かった韓国がやられたものだ。現在は中長期的な観点で急成長してきた韓国経済に早期老化現象が生じている状況であり、危機の性格が異なる」と指摘した。

 97年の通貨危機は慢性的な経常収支赤字で外国為替市場に介入する実弾(外貨準備高)が不足したことで起きた。通貨危機が起きる直前の94−96年に韓国は総額390億ドルの経常収支赤字を出した。しかし、現在は反対に不況でも経常収支は大幅な黒字で、経済体力に比べウォンが過大評価されていることを懸念している状況だ。46カ月連続の貿易黒字、過去最高の貿易黒字を更新しているさなかにある。外貨準備高は10月現在で3696億ドルに達し、世界6−7位で推移している。通貨危機直前の96年の外貨準備高が332億ドルにすぎなかったのに比べ、外貨を十分蓄えている状況だ。 (中略)

 こうした根本的な相違点があるにもかかわらず、20年前と比較し、韓国経済危機論が浮上する背景には、慢性疾患だらけの危機不感症に対する警戒感がある。康奉均元財政経済部長官は「通貨危機が急性疾患だったとすれば、現在の危機は人間で言えば肥満や成人病のような慢性疾患であり、20年前のように一気に崩壊することはないが、むしろ治療は難しいかもしれない」と述べた。

 韓国開発研究院(KDI)のチョ・ドンチョル首席エコノミストは「現在の経済状況は通貨危機当時のように実体経済が短期間に衝撃を受け、大きく縮小する危機ではないが、経済の青写真を描きにくいという点でもう一つの危機だ。通貨危機当時には『克服すれば明るい未来が来る』という希望があったが、現在はそういう希望が不足している」と分析した。
(引用ここまで) 

 韓国において現在の経済状況と、1997年の経済状況を比べて論じているという記事はけっこうありまして。
 似ている、似ていないと非常にやかましいのですね。

 実際にはこの記事にあるように、「似ている部分もあるけど状況がまったく違う」というのが本当のところ。
 それだけにやっかいなのですよね。記事中に「まるで経済を弱らせるウイルス禍がアジアを襲って、韓国はタイミング悪く倒れてしまった」っていう描写があります。
 んで、IMF管理下に置かれて、庶民がタンスにしまっていた金(ゴールドのほうね)を供出してまで乗り切った。
 実際、かなり速くに抜け出せたのですよ。
 当時は「ここを抜け出せさえすればまた成長基調に戻れる」っていう希望があったのも確かなのです。

 でも、今回の経済衰退には処方箋がない。
 もはや大規模リストラにまで手を出してしまって、日本経済の辿ってきた道をそのままトレースしているかのようなのですよ。
 ソニーやパナソニックが大量のリストラをやっていましたが、そのフェーズですかね。
 日本はそこから民主党政権になって最悪のどん底。そこから安倍政権になって一息つけたというところですが。

 じゃあ、韓国はどうなるのかと。
 どうにもならないんじゃないですかね。特に造船と鉄鋼が立ちゆかないのがもう本当にひどい。
 簡単に「立ちゆかない」って書きましたが、それどこじゃない。もう今年をどうするのか、来年は企業として存続していられるのかどうかっていうレベル。
 不動産投資規制が入る建設と不動産もどうなることやら。

 サムスン電子とヒュンダイ自動車は韓国にヘッドクォーターだけを置くようになるかもしれません。
 生産拠点としての韓国にはまったく意味がないし、消費地としてもそれほど大きくはない。新規工場は海外中心になるんじゃないでしょうか。 
 東洋のスペインとか、東洋のギリシャを名乗るには歴史的遺産が少ないか……。 
 まあ、パク・クネの創造経済でなんとかなるんじゃないですか?