開城工業団地の操業を全面停止 韓国政府が決定(聯合ニュース)
韓国政府は10日、北朝鮮による4回目核実験と長距離ミサイル発射を受け、南北経済協力事業の開城工業団地の操業を全面停止することを決めた。

 韓国企業の工場で北朝鮮労働者が働く開城工業団地は、北朝鮮の貴重な外貨獲得手段となっている。韓国政府は操業停止という超強力な独自制裁カードを切ることで、北朝鮮の核、ミサイル開発を容認しないという姿勢を明確に示すとともに、国連安全保障理事会の強力かつ実効性のある対北朝鮮制裁決議を引き出す考えとみられる。

 統一部の関係者はこの日、「韓国や国際社会の度重なる警告にもかかわらず、核実験に続き再び長距離ミサイルを発射したことは見過ごせない挑発。政府は苦慮の末にきょうから開城工業団地(の操業)を全面中断することを決めた」と伝えた。北朝鮮の継続的な挑発で韓国国民の安全や朝鮮半島の平和、企業の経営活動が脅かされている現状では、過去のように団地を正常的に稼働させられないと説明した。

 また、韓国政府は団地に残っている韓国国民の安全な帰還を最優先に進めると伝えた。
(引用ここまで)

 北朝鮮の「実質的な弾道弾発射」に体して韓国も独自制裁を課すという話を聞いたときに、最初に思い浮かんだのはこの開城工業団地の停止かなと思ったのですが。
 「いや、それもないか」と思っていたので意外でした。
 というのは、開城工業団地に進出しているのはほとんどが韓国企業だけ。それも繊維・縫製等の軽工業なのですよね。
 日本にも制裁前には北朝鮮で縫製されたスーツが輸入されていたことがあったほどで、技術力はそこそこにあるそうですよ。

 そしてなにより人件費が格安。
 もはや韓国では軽工業の工場を建てることはできませんが、北朝鮮であれば充分に可能。しかも言葉が通じる。そんなこともあって100社を超える企業が進出していているのだそうです。
 開城興業団地を潰すということは、そのまま韓国企業が営業を停止することになるわけです。  なので操業中断はないのかな……と読んでいたのですよ。

 まあ、さすがにこんなリスクを抱えた工業団地を抱え続けるわけにもいかないということで、損切りに回ったのかな。
 金大中が作って、ノ・ムヒョンが操業まで持っていった「太陽政策」の柱というか、遺産ですからね。
 こういう政治的な騒ぎが起きる度に「操業中止だ、撤退だ」って騒いでたんじゃまともな企業活動はできませんから。
 シンシアリーさんのところによると、開城工業団地による年間生産額は5億ドル以上だったってことです。
 進出企業には政府の運営している保険から保証金が出るのですが、完全撤退しなければ受け取れないのだそうですよ。またもう一度進出したいという場合は最初から交渉やり直しということになるので保証金を受け取れない企業も多いとか。
 進出企業が100社だとしたら1社あたり生産額は500万ドル規模。難しい判断ですね。