韓国の支持、争奪戦 中国はTHAADに反対 米国は南シナ海「同調を」(朝日新聞)
 米国と中国が韓国に対し、北朝鮮問題への協力を材料に自らの主張への支持を訴えている。中国が高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD(サード)」の韓国配備に反対すれば、米国は南シナ海問題への明確な支持を要請。双方の支持を得たい韓国は慎重な態度に終始し、米中両国の気をもませている。

 韓国政府関係者らによれば、中国は16日にソウルで開かれた中韓外務次官級協議で、北朝鮮問題について「新たな形の制裁が必要だ」と指摘。一方で、THAAD配備に反対する考えを強調した。外交筋の一人は、中国の外交戦略について「北朝鮮への制裁に協力する代わりに、THAADで譲歩を迫っている」と語る。

 米国は来月7日からの米韓合同軍事演習に原子力空母を派遣するなど、韓国軍に全面的に協力する姿勢を強調している。一方で、中国が南シナ海の西沙(パラセル)諸島に地対空ミサイルを配備した問題を重大視。韓国に対し、中国の行動を批判する日米に同調するよう働きかけている。

 米中の外交攻勢に対し、韓国政府は苦しい対応を迫られている。米中の協力なしに、北朝鮮の脅威に十分対抗できないためだ。

 韓国外交省は24日、「THAAD配備問題と国連制裁決議は別個の問題」などとする立場を表明。THAAD配備を推進する考えを強調した。一方で、韓国政府当局者は「南シナ海の問題で従来の姿勢を変えるつもりはない」と指摘。「航海の自由」など原則的な立場にとどまり、中国への批判を控える考えを示した。
(引用ここまで)

 常に「視点を動かせ」とか「はめられている枠を取っ払え」ということを考えています。
 裏読みとはちょっと違いまして。
 多面的に物事を見るというか、そういう感じですかね。
 そうすると戻ってきたときに物事が少し深く見えるようになる……という感じです。

 この朝日新聞の記事は、そういう練習によい感じです。
 韓国の視点になって見てみるとこうなのだろうな、っていう。
 韓国の視点ですらこんなひどいのはそうそうないでしょうけども。
 どちらかというと「韓国モテモテ次元」のユン・ビョンセ的なものの見方ですかね。

 この状況を「両国ともに韓国の支持を求めている」っていう解釈はなかなかすさまじいものがあります。
 この視点では米中が韓国に踏み絵を差し出しているのではないのですよね。
 米中の両方が韓国の腕を引っ張りまくり。「あいや、手を離したほうが誠の母親」みたいな感じでしょうか。
 まあ、当の韓国がそういう受け止めかたをしておらず、中国に対して「朝貢させるつもりか!」って反発が出ているっていうところが面白い部分ではありますが。

 でも、朝日新聞しか読んでいない人には「なるほど、韓国はモテモテなのだな」って伝わってしまうわけで。
 そういう「視点の体操」としては興味深い記事ですね。
 つまり、現状の外交的解釈としては落第点だということですけども。