GNIに対する韓国の大企業賃金、日本より高い(中央日報)
韓国雇用市場の二重構造が深刻だ。大企業や公企業の正規職と中小企業正規職、または非正規職との格差が大きいということだ。経済協力開発機構(OECD)も韓国社会統合報告書を通じて「深刻な問題」と指摘するほどだ。

韓国の労組組織率は10.3%に過ぎない。ところが1000人以上の大企業は73%に達する。公共部門も67.6%だ。全体の労組組織率をこれらが支えている格好だ。逆に中小企業には労組がほとんどない。大・公企業の労組は強力な交渉力をベースに賃金のような労働条件を引き上げてきた。

大企業正規職の平均勤続年数は10年2カ月だ。半面、中小企業と非正規職の勤続平均は4年4カ月にすぎない。大企業への移動も閉鎖的だ。中小企業正規職から大企業正規職へ離職したケースは6.6%にとどまっている。中小企業非正規職が大企業正規職に移った事例は2.8%にすぎない。

賃金は隣国の日本と比較すると相対的に高い。2014年を基準として1人あたりの韓国の国民総所得(GNI)は2853万ウォン(約267万円)だ。日本は4423万ウォンだ。ところが韓国の大企業労働者が受け取る賃金は1人あたりのGNIの2.5〜3.4倍に達する。日本の大企業労働者の場合は1.3〜1.8倍程度だ。
(引用ここまで)

 長々とデータが語られていますが、要するに「上下格差があまりにも大きい」ってことですよね。  まあ、わざわざ日本を引き合いに出してくるあたり、「こっち見んな」って話でもあるのですが。
 そしてそれがよろしくない、っていう論調で語られているのですけども。

 この20年というもの、韓国社会というものはそうなるべくして成長してきたのですよ。財閥偏重、輸出偏重で大企業だけが潤うような施策をし続けてきた。
 富める者はより富み、貧者はますます貧していく。

 それ以前もそういう傾向ではあったのですが、より苛烈になったのはIMF管理下に置かれてから以降のことです。中間層というのが細くなったのは間違いなく通貨危機以降ですね。
 現状の韓国では上位10%の人間が全体所得の48%を得ている。
 この数字、アメリカのそれとまったく同じなのです、というエントリを以前に書きました
 20年間というもの広がる格差を是認する形で財政破綻した国家が成長してきたっていうのに、いまさら「格差が大きすぎて社会的に問題だ」とか言い出すってどういうことですか(笑)。

 まあ、所得格差の構造がアメリカと同じであっても、アメリカのように特筆される能力やらなんやらでいきなりミリオネアになれるような社会ではないのですけどね。
 財閥が支配しているので、そこに所属するか医者にでもなればそれなりの収入は確保できて上の下にはいられるでしょうけどもね。
 大逆転というのが基本的にない。
 スポーツ選手であればまだ可能性はありますが、それも韓国国内ではほとんど無理で世界に出てなんぼ。
 閉塞社会なのですよ。

 それでも高成長が続いていればまだ希望もあったのでしょうが、どう見ても今後は成長率低下に苦しむ可能性のほうが高い。
 ここに到達するまでになんとかしておくべき課題だったのですが、もう遅すぎるでしょ。
 資本蓄積のない国が構造改革を強行したらどうなるのか、社会実験的には興味のあるところですけどね。

今日発売〜。