朴槿恵外交は「暴走」から「迷走」へ(日経ビジネスオンライン)
――結局、韓国はどうするのでしょうか。

鈴置:どうしようもありません。半島の将来を巡り、米中が繰り広げるゲームを見守ることしかできないのです。 (中略)

 ボス交渉が始まった。結論はまだ、分からない。軽挙妄動せず、その行方を見極めよう――との呼びかけです。楊相勲・論説主幹も「状況を見守ろう」と訴えるしかないのです。

――韓国がTHAAD配備を認めたので、「離米従中」をやめて米国側に戻ったのかと考えていました。

鈴置:日本の外交関係者の間でもそう思い込んでいる人が多い。韓国人が「親中外交はやめた」などと言ってくることもあるのでしょう。でも、楊相勲・論説主幹の記事の見出しではありませんが「問題はそんなに簡単ではない」のです。

 今回、韓国は米国から強く命じられたので、THAAD配備を受け入れました。今後、米国が「配備はやめた」と言い出せば、恥ずかしい思いをしながらもそれに同意するしかない。

 反対にTHAADを配備したら中国からひどく苛められるでしょう。楊相勲・論説主幹の言う「暴風が吹き荒れる」はそれを指します。そのあげく韓国は海洋勢力側から引きはがされ、今まで以上に大陸側に引き込まれる可能性も高い。

 もう、韓国人は、自らの意思によって自分の国の針路を決められません。米中どちらかが大声で叱りつけるたびに、反射的に動いているだけなのです。

 これまで韓国は米国を離れ中国側に向かって暴走していた。暴走とはいえ、そこにはなにがしかの意思は働いていた。しかしここに至りついに、意志とは関係なく迷走し始めた――と見るべきでしょう。
(引用ここまで)

 2月、THAADの配備協議をアメリカからキャンセルされた頃に、ちらっと「あれ、はしごを外された?」って思ったのですが、ここまでとも思わなかったのですよね。
 というのはアメリカはまだ韓国に旨みというか、利用価値があるものだと認識していると思っていたのですよ。
 去年年末に日韓両国に圧力をかけてまで「慰安婦合意」を結ばせたのも、対中国包囲網という面でまだ利用価値があるからこそだと考えていたのです。
 シャーマン発言のあった頃から韓国の意見を聞き入れることが相対的に少なくなったとはいえ、まだまだ利用価値があるからこその苦言ではないかと。

 でも、ここのところの北朝鮮のミサイル・核実験騒動からTHAAD配備でのはしごの外しっぷりはちょっとその方向では納得できない。
 政治判断が変更されたのかな……とも感じるようになりました。

 まあ、それは日本にとってあまりありがたくない話でもあるのですが。
 アメリカが韓国への影響力を落としていくということは、対中包囲網で矢面に立たされるのは日本ということですから。
 鈴置氏のコラムの最後にもありますが、 韓国の右往左往ぶりを他山の石として外交を組み立てることができなかったら……いまの韓国のようになるんでしょうね。
 せめてクラゲ外交には陥らないようにしたいものです。