韓経:<韓国地方経済を襲った大企業発不況>「仕事なく午後には機械停止」(中央日報)
大企業の不振の衝撃が中小企業と自営業者に広がっている。下に向かうほど影響が大きくなる様相だ。大企業がふらつくと、小規模な下請け会社や飲食店など自営業者は存廃の岐路に立たされる。大企業発の不況が底辺の景気を冷え込ませる一種の「逆落水(トリクルダウン)効果」が表れている。

40余りのメッキ加工会社が集まる仁川(インチョン)のメッキ加工団地には、平日の午後にも生産設備の稼働を中断するところが多い。機械・電子部品のメッキをするK社長は「午後になれば仕事がなく機械を止める」とし「これまで10人ほどの人材を維持しながら仕事を受けてきたが、最近は受注が急減し、今年に入って2人にやめてもらった」と話した。

メッキ業は人を雇うのが難しい業種だ。外国人労働者でもメッキ業を避ける人が多い。それでも人を減らすのは大企業の協力会社の発注減少が大きいからだ。団地内のS社長は「40余りの入居企業のうち最近1年間に職員を減らしたところは10社以上」と伝えた。 (中略)

グローバル競争が激化し、大企業の生産ラインが海外に出ているのも仕事が減る原因だ。携帯電話の部品を加工する半月産業団地の電子部品会社は昨年60%線だった稼働率が今年に入って50%に落ちた。同社のH社長は「大企業の海外移転と内需不振が重なり、携帯電話部品会社が危機意識を抱いている」と話した。

ダンピング競争も表れている。京畿道富川(プチョン)の金型会社のL社長は「工場を運営しなければいけないという切迫感のためにダンピング受注など出血競争にまで広がっている」と語った。

大企業発の不況が最も明確に表れているのは造船業界だ。国内の大企業が次々と過去最大の赤字を出し、地域経済全般に衝撃を与えている。蔚山(ウルサン)造船協力会社対策委員会によると、今まで現代重工業の社内協力会社300余りのうち64社が廃業し、下請け会社の職員1600人が110億ウォン(約11億円)にのぼる賃金を受けていないことが分かった。これら協力会社は大型造船企業とは違って独自の再建策を出すこともできず、連鎖倒産の懸念まで出ている。

現代重工業の赤字が続く中、関連造船協力会社の職員も職場を失い、付近の不動産市場も揺れている。現代重工業から近い不動産仲介業者の壁はワンルーム・住宅「急売」のビラで埋まっている。A仲介業者のキム・テシク社長(49)は「2年前までは上乗せ金を出してもワンルーム確保が難しかったところが蔚山東区だが、今は全く違う状況」と言ってため息をついた。別の仲介業者も「造船景気が好況だった時は現代重工業で勤務する協力会社の勤労者だけでも1万人以上いたが、現在は当時の30%にもならない」と述べた。

飲食店など近隣の自営業者は“枯死”寸前だ。蔚山東区庁の関係者は「地域景気の活性化のために今年初めて実施した小商工人経営安定支援資金15億ウォンが受付開始から3時間でなくなった」とし「それほど地域経済の基盤が大きく揺れている」と述べた。
(引用ここまで)

 大企業の海外進出に伴う国内企業の生産調整。
 大企業の不況による受注減で、国内企業の連鎖倒産。

 すっごい、どこかで見たことのある光景ですね。
 そこまでバブル後の日本をなぞらなくてもいいのにっていうくらいの確度で同じことになっています。
 不動産バブルが破裂したわけでもないのに、「失われた20年」でやったことを5年くらいで終わらせそうな勢い。

 外需しかない韓国においては輸出が伸びないということこそがバブル崩壊と同じくらいの破壊力を秘めているのかもしれませんね。
 造船不況が地域全体に蔓延しているのは現代重工業のお膝元である蔚山だけではなく、大宇造船とサムスン重工業のある巨済島なんかも同様だって話です。
 いまのところ、造船と鉄鋼が不況のシンボルのようになっています。
 これが他の業種にも波及するのか、それともこの2業種だけで食い止められるのか。
 ま、パク・クネ政権下ではどうにもならないような気がしますけど。

韓国の限界 (週刊エコノミストebooks)