「ラーメンカプジル」ポスコエネルギー前常務、解雇無効訴訟中(ニュースPIM/朝鮮語)
去る2013年「ラーメンが塩辛い」などの理由で、機内で乗務員を殴るなど「ガプジル論議」をもたらし解雇されたポスコエネルギー前常務Aさん(56)が会社を相手に訴訟を起こし、現在裁判が進行中であると確認された。

21日関連業界によると、ポスコエネルギー前常務A氏は昨年7月、ポスコエネルギーと大韓航空を相手にソウル中央地裁に解雇無効確認請求訴訟を起こした。A氏は1億ウォンの賃金、大韓航空は慰謝料300万ウォンも一緒に請求したことが分かった。

ソウル中央地裁民事合意48部(部長判事キム・ボムジュン)ですでに6回の審理を開いており、次の裁判は来月12日午後3時に行われる予定である。

先にAさんは、過去2013年4月、米国ロサンゼルス(LA)の大韓航空旅客機で「ラーメンが生煮えだ」、「ラーメンが塩辛い」などの理由で乗務員に不満を表示し、手に持っていた雑誌で乗組員の頭や顔などを殴打した。

当時、機長らは飛行機が着陸する前にLA空港当局に通報した。Aさんは米連邦捜査局(FBI)の調査を受けて帰国した。

このような事実がソーシャルネットワークサービス(SNS)などを介して大衆に知られると、ポスコエネルギーは公式謝罪をしAさん補職解任した。
(引用ここまで)

 2013年の事件詳細についてはこちらのエントリを参照してください。

「こんなラミョンが食べられるか!」とポスコの役員が飛行機内で大暴れ……それは普通の両班です

 当時、この人物を「ポスコの役員」と書きましたが、「ポスコエナジーの役員(常務)」に訂正させていただきます。
 今回の記事には書いてありませんが、FBIから「入国すれば拘束の上で捜査」、「入国放棄すればそのまま帰国」という二択を迫られて、帰国したのですよね。
 当時、カプジル(甲質)、いわゆる甲乙問題の典型例として扱われた事件です。
 甲乙問題っていうのは、日本でいえばなんだろうパワーハラスメント……ですかね。そのもっと悪質なヤツを考えてもらえればよいかな。

 よく「立場を思い知らせなければならない」というような言葉が韓国の新聞紙上にすら掲載されることがありますが、これは上下関係をきっちり、そして固定しようとする社会背景があるからなのですね。
 そして、そこで決定した立場が強い人間はより強い立場となり、こういった殴打暴言は当然の権利であると考えます。
 朱子学の悪い部分が抽出されたとでもいうべきか。李氏朝鮮時代の両班の横暴を思い起こさせます。

 で、そのカプジルを起こしたポスコエナジーの役員はその後に解雇されたのですよ。
 けっこうな大問題になりましたんで。
 でも、その解雇が無効だということで無効確認請求を裁判所に提出して、さらにその間の賃金1億ウォンと大韓航空に対して慰謝料として300万ウォンを請求していると。

 韓国人の持つ基本的な要素のひとつ、「自分は悪くない」の発動ですね。
 自分は悪くない、どこか他の人間が悪いのだ、と。
 まあ、普通に考えればこんな請求が通るのかどうか分かりそうなもんでしょうが、まあ必死なのでしょうね。

 懲戒解雇でしょうから退職金もなし。56歳という年齢からすればあと10年は年金が支給されない。
 ポスコグループの役員から、一般人以下に急降下ですから、その地位を取り戻そうとするのは韓国ではむしろ当然の姿かもしれません。
 なにしろ、この事件のわずか半月前に役員になったばかりだったそうですからね。
 韓国企業では役員に名を連ねることは、サラリーマンとして「あがり」にたどり着いたということです。そこから急転直下でラーメン常務の二つ名までもらってしまったのですから、まさに天国から地獄。

 ちなみに当時大韓航空の副社長であったナッツ姫ことチョ・ヒョナは「こんな暴行事件が機内であってはならない!」という文章を発表したのでした(笑)。
 この何重にもオチが用意されている構造は、韓国ならではの醍醐味ですね。

ラーメンWalkerが厳選! マニアも納得の東京うまいラーメンベスト100 (中経の文庫)