2016年版外交青書で「韓国は戦略的利益を共有した最も重要な隣国」(ハンギョレ)
 日本が今年の外交青書で韓国を「戦略的利益を共有した最も重要な隣国」と表記したと伝えられた。

 4日、日本の共同通信は今月15日に閣議決定される2016年版「外交青書」原案を確認した結果、韓国に対して「戦略的利益を共有した最も重要な隣国だ。良好な関係はアジア・太平洋地域の平和と安定に不可欠」という表現を使用すると報じた。 また、日本軍「慰安婦」問題に対する12・28政府間合意などを反映して「従軍慰安婦合意で関係が大きく進展した」という内容も含まれると伝えた。 しかし、2014年まであった「基本的な価値を共有する隣国」という表現は昨年に続き今年も入らなかった。

 日本政府のこのような姿勢は、韓国を価値を共有する“友人”というより、中国や北朝鮮核問題など共同の安保懸案があり協力しなければならない“ビジネスパートナー”という点を強調したと見られる。 これは韓日関係が、両国が基本的価値を共有するという認識の下に発表された金大中(キムデジュン)大統領と小渕恵三首相の1998年10月の「韓日パートナーシップ宣言」以前に回帰したことを明確に示唆する。

 今回の外交青書の内容は、安倍晋三首相の今年1月22日の施政方針演説を通じてある程度予見されていた。 安倍首相は当時、「韓国とは昨年末に慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認し、長期にわたる懸案に終止符を打った。 戦略的利益を共有する最も重要な隣国として新しい時代の協力関係を構築し、東アジアの平和と繁栄を確実にしていく」と述べている。
(引用ここまで)

 ハンギョレはかなりきつい左派の新聞であることもあって、韓国国内では孤立している存在です。
 そのためもあってか、妙に外交に関しては冷めた目で見ていることが多いのですね。
 朝日新聞はこの件を以て「韓国の立場は格上げされた」と書いていますし、いわゆる「韓国人の反応」を扱うところでは「日本がしつこい」みたいな扱いをしていましたが。
 このハンギョレの「あくまでもビジネスパートナー扱い」という見方が一番、現在の日韓関係を分かりやすく語っていますかね。

 去年の3月には「基本的価値を共有する」という文言が消えました
 で、今年はそこに「戦略的利益を共有」という文言が追加された、と。
 ぱっと見は確かに格上げに見えるのですが。
 逆にいえば「戦略的利益」しか共有してない間柄であるという宣言でもある、というわけですね。

 そもそも、この「戦略的利益を共有した最も重要な隣国」という表現は、1月の安倍総理による施政方針演説の中に組みこまれていた言葉なのですよ。
 日本から見た韓国という国は「基本的価値と利益を共有する国」ではないものの、まあ戦略的なビジネスパートナーとしてはありだよねという認識になったわけです。
 どうがんばっても「隣国」という地政学的な位置を変更することはできませんが、取り扱いかたを日本が主体的に決めることはできるわけです。

 「慰安婦合意」によって生じた最大の譲歩、ってところでしょうかね。
 気を許しているわけではないが、ビジネスパートナーとしてはやっていってもいいよというレベルなのですが。
 まあ、それを格上げだと思うのであれば、それはそれでご自由にどうぞってところですか。

【訂正のお知らせ】
文中とタイトルの「朝鮮日報が格上げ〜」は「朝日新聞が格上げ〜」でした。素で間違えてた……。

ちなみに普通に売ってます。当年のものはその年の夏頃発売。