韓国型宇宙ロケット、試験発射を10カ月延期(朝鮮日報)
前倒しを決定する政治、前倒しできない技術の蓄積(朝鮮日報)
宇宙技術、巨額投資で急成長する中・日・印に大きく後れを取る韓国(朝鮮日報)
 韓国型ロケットは3段式で、10年から総額1兆9572億ウォン(現在のレートで約1750億円)を投じて開発が進められている。政府は20年の本発射に先立ち、75トン級の液体エンジンと7トン級の液体エンジンを搭載した2段式の試験用ロケットを17年12月に打ち上げる計画だった。

 航空宇宙研究院の開発責任者、コ・ジョンファン氏は会議で、エンジンと燃料・酸化剤タンクの開発が当初の計画より10カ月遅れており、試験用ロケットの発射をその分延期せざるを得ないと説明した。

 これに先立ち、趙光来(チョ・グァンレ)航空宇宙研究院長は8日のマスコミインタビューで、開発した75トン級液体エンジンについて「均一に燃焼できない問題があったが、最近解決した」と伝えた。だが、すでに予定された開発日程より10カ月ほど遅れている。また、ロケットの体積の大半を占める燃料と酸化剤タンクの製作も難航しているという。ある大学教授は「韓国は造船や重工業で培った溶接技術があるため簡単に考えていたが、実際のロケット製作では薄いプレートを溶接した部分が一定の厚みを維持することができず難渋した」と説明した。

 試験用ロケットの発射が延期されることで、本発射のスケジュールも不透明になっている。韓国型ロケットは1段目に75トン級エンジン4基、2段目には1基、3段目には7トン級エンジン1基をそれぞれ搭載する。そのエンジンや燃料・酸化剤タンクは個数が異なるだけで、試験用ロケットと同じ製品だ。
(引用ここまで)
 韓国独自のロケット開発は当初からスケジュールの短縮で困難に直面した。2011年時点での事業案は、18年12月に実験用ロケットを打ち上げ、20年、21年に衛星打ち上げを行うというものだった。月を周回する軌道には23年に到達。月面着陸船は25年の打ち上げが計画されていた。

 しかし、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が大統領選の過程で「2020年に月に太極旗を翻させる」との公約を掲げ、スケジュールが急きょ前倒しされた。最初の案が示されてから2年で実験用ロケットの打ち上げ時期は朴大統領の任期満了前の17年12月に1年繰り上げられた。本ロケットの打ち上げも19年12月、20年6月へと1年3カ月早められた。月面着陸船に至っては、5年繰り上げられ、20年に打ち上げるとされた。無理だという意見が大勢だったが、政府は計画を押し切った。未来創造科学部関係者は「開発を統括する航空宇宙研究院は予算が十分に保障されれば、スケジュールの短縮が可能だとの立場だった」と話す。

 専門家は技術の蓄積が進まない状況で、無理にスケジュールを守ろうとすれば、ロケットの打ち上げ失敗だけでなく、技術を蓄積する機会も逸することになると懸念する。
(引用ここまで)

 うーん、残念。
 ごりごりにごり押しして、パク・クネの任期中に無理矢理に試射するっていうパターンで見たかったのですが。
 パニック映画なんかでもパターンのひとつですよね。タワーリングインフェルノとか。納期と予算に間に合わせるために指定した素材とは違うものを使って問題が出る。で、そこから大脱出がはじまるというアレ。
 あれをこっそりと期待していたのです。

 どう見てもパク・クネの任期内に間に合わせるためだったので、試射には大統領自ら出席していたでしょう。
 そこでガワだけはどうにか間に合わせて、問題の残るエンジンを搭載したKSLV-2が登場……という感じだったですかね。いや、残念。現場はまともな判断力を持ち合わせていたようです。
 あと、なんだかんだで自分たちの手で開発してるのですね。タンク溶接は大変でしょうががんばって。

 10ヶ月遅延させても前のスケジュールにすらなっていないので、まだまだごり押しなのですが。
 ちなみに今回遅らせる前のスケジュールは以下の通り。

・2016年05月 75トンエンジン点火試験
・2016年06月 75トンエンジン 燃焼試験(75秒)
・2017年12月 2段式KSLV-2試験打ち上げ → 2018年10月へ変更 new!!
・2018年?月 韓国型月探査船打ち上げ(外国製ロケットによる)
・2019年?月 KSLV-2 1号機打ち上げ
・2020年?月 KSLV-2 2号機打ち上げ(韓国型月周回船)
・2020年?月 KSLV-2 3号機打ち上げ(韓国型月探査船) 

 月探査船は18年に打ち上げ予定だったのですが、果たしてどうなることやら。
 全体のスケジュールの立て直しも知りたいものです。