【社説】忘れてはいけない韓進海運元オーナーのモラルハザード(中央日報)
公取委「韓進売り推奨はしていない」...チェ・ウンギョン「勘違いした」訂正(聯合ニュース/朝鮮語)
韓進(ハンジン)海運の保有船舶145隻のうち非正常運行中の船舶は依然として85隻に達する。国民はなぜ事態がこのあり様まで至ったのかとみじめな心境だ。海運業界は崔恩瑛(チェ・ウンギョン)裕秀(ユス)ホールディングス会長の責任論に注目する。崔会長は亡くなった夫の実兄である趙亮鎬(チョ・ヤンホ)韓進グループ会長に2014年に韓進海運の経営権を譲り渡す直前まで韓進海運を直接経営していた。

誤った市場展望に基づき高値で用船料契約を乱発するなど会社経営が崔会長の手を経ている間に韓進海運の負債は155%から1445%にまで10倍ほど増えた。会社が難破の危機に直面すると崔会長は会社の株式を趙会長に渡した。結局、韓進海運事態が水面上に浮び上がった今年4月には韓進海運の尻尾切りにも出た。自身と2人の娘が持っていた株式までこまめに処分しながら韓進海運から完全に手を引いた。この時崔会長は韓進海運の外部コンサルタントと通話した後、自身と2人の娘が持っていた株式の全量を売って巨額の損失を回避したという疑惑で検察の調査も受けた。

崔会長は難破船となった会社を離れながら年俸と退職金名目で97億ウォンを手にした。またサイバーロジテック・裕秀エスエムなど最も重要な系列会社を持っていって作った裕秀ホールディングスの会長に就任した。裕秀ホールディングスは2000億ウォン(約185億円)の価値がある韓進海運の社屋を所有しているが、賃貸料の収入だけで年間140億ウォンに達する。サイバーロジテックもやはり売り上げの30%を韓進グループに当て込み昨年40%を上回る営業利益を上げた。韓進海運には大きな穴があけられているが元オーナーは甘い果実を手にしているということだ。

一方で不良企業を譲り受けた趙会長は私財を含め緊急資金1000億ウォンを出して会社再興にありったけの力をふりしぼっている。だが崔会長は何の話もない。株式がなければ責任もないのは資本主義市場経済の原理だ。だが崔会長が韓進海運に残した傷と後遺症はあまりにも大きく、そのまま忘れ去られるものではない。政府は韓進海運事態を反面教師とするなら崔氏が見せたモラルハザードの問題点を必ず確かめていくべきだ。
(引用ここまで)
公正取引委員会の勧告に基づいて韓進海運株を売却したというチェ・ウンギョン全韓進海運会長の9日の発言について、公取委がすぐに反論を行った。

公取委はこの日配布した釈明資料で、「公正取引委員会は、チェ・ウンギョン前会長と関係者などが所有する韓進海運株の売りを勧告したことがなく、勧告する法的根拠・権限もない」と明らかにした。

先立ってチェ前会長はこの日、国会で開かれた「造船・海運産業構造の調整縁石聴聞会」で韓進海運自律協約直前韓進海運株97万株を売却したことについて、「系列分離と公正取引委員会の勧告に基づいて、2014年から売り続けてきた残りの株式を売った」と説明した。 (中略)

これに対して崔前会長は、聴聞会再開後「先ほどの発言の中で株式の売却に関連し公正取引委員会からの株式の売却を勧告されたとしたが、当時系列分離条件は3%未満ですでに十分であった、早急な系列分離のために公正取引委員会訪問時にすべて売ると言ったことを私が勘違いしていた」と進んだ自分の発言を訂正した。
(引用ここまで)

 韓進海運はもともと、ナッツパパの父親が運営していた企業でその父親が死んで弟が相続。その弟が急死してその妻(チェ・ウンギョン)が相続。
 チェ・ウンギョンが乱脈経営で負債10倍→どうしようもなくなって2014年にナッツパパが引き取り。
 というような経緯を経ているのですね。

 このチェ・ウンギョンは自分と娘二人が所有する97万株を一気に売却して「あれ、韓進海運やばいんじゃないの?」と市場に現況をさらして、韓進海運の法定管理(日本でいうところの会社更生法適用)申請を早めたという主犯であったりします。
 で、その株式売却を国会の場で追及されて「あれは公正取引委から勧告されたのでそうしただけ」と証言したのですが、その公正取引委から「うちにはそんな権限もないし、そもそもそんなこと言ってない」と反論されて終了。
 いつもの「嘘でした」シリーズの一環だったわけです。

 この株式売却で対応する時間もろくになかったという部分があるのは間違いないですかね。もちろん、誰もなにもする気がなかったというのもまた厳然たる事実ですが。

 それに加えて韓進海運の優良資産だけを引き抜いて自分の会社で不動産運用だけしてぬくぬくとしているということで、国会で聴聞会を開かれているわけです。
 2014年から引き取っただけのナッツパパが政府から圧力を受けて私財400億ウォンを含めてなんだかんだで韓進財閥から1000億ウォン出されているのに、主犯であるはずの旧経営陣が難を逃れているのはなんでなんだっていう話がようやく出てきたということですね。

 「韓国には公がない、あるのはウリとナムだけ」という話を重ねてしていますが、それが今回も証明されてしまったわけですよ。

ウリとナムについてはこちらもどうぞ。