[社説]野党はトップ会談に応じて、弾劾準備も並行させるべきだ(東亞日報)
「弾劾カード」に手を伸ばした野党…実行までは難題山積(ハンギョレ)
朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が検察による取調べを拒否し、複数の次官を次々と任命するなど、「国政掌握」に乗り出している有様なのに、国会が政治的解決策も、法的・制度的解決策も出せずにいるのは無責任なことだ。民主党の文在寅(ムン・ジェイン)元代表は、「首相候補について話し合うのは過ぎ去ったような気がする」と、場外闘争の強調に民主党が引きずり回され、リアルメーターによる世論調査でも、文元代表と民主党の支持率が下落傾向を見せている。(中略)

野党圏は、弾劾手続きを踏むと同時に、有能で信望のある首相候補に急いで合意してもらいたい。そして、トップ会談をするのもいいが、国民の党の朴智元(パク・ジウォン)非常対策委員長の主張通り、時間がないので、トップ会談を通じて、大統領が首相に具体的に委譲する権限が何かを聞いた後、首相を出すのも一つの方法といえる。与野党は退陣を拒否する大統領に向け、代案無しに「条件なしの退陣」ばかり叫ぶのは、かえって任期を延長させることに気付くべきだ。
(引用ここまで)
 全国民的退陣要求にもかかわらず、朴槿恵(パク・クネ)大統領が大統領府に「居座る」姿勢を示しており、「弾劾を進めるべきだ」という声が高まっている。国会での弾劾訴追案の成立から保守性向の裁判官で構成された憲法裁判所の審判に至るまで、成否の予測が難しい長い道程が予想されるが、野党が朴大統領の辞任を要求することで意見の一致を見た以上、弾劾カードを切るのは時間の問題とみられる。
(引用ここまで)

 ここ2日ほどで一気に韓国国内でも弾劾が現実味を帯びてきた感じです。
 その最大の理由はもちろん、パク・クネが12月の日中韓三者首脳会談に出席の意思を出すなど、国政への復帰をしてきたから。
 辞任はもちろん、新首相を任命して内政から一線を退くというようなこともしないという宣言を直接ではないものの、間接的にはしたも同然。
 頑迷たるパク・クネはこうと決めたらてこでも動かない。もはや、自分から退くということはありえないでしょう。

 というわけで、野党側には残された手は弾劾だけになってしまうのですよ。
 そうすると、ハンギョレの記事にあるようにいくつか問題が出てくるのですが。

1.弾劾が成立すると大統領代行は現職の首相
 現在の首相はパク・クネ子飼いのファン・ギョアン。つまり、操り人形だったパク・クネをやめさせると、さらに操り人形が出てくる。操り人形の操り人形が大統領になるという笑えない事態になるのですね。

2.必要な賛成票は200、野党の議席は171
 弾劾を成立させるには国会の2/3以上が必要となる。現状で野党側と見られる議席数は171議席。29票足らない。与党セヌリ党の反パク派からどれほど賛成票が出るのか。
 まあ、個人的には充分に成立するのではないかと踏んでいるのですが。

3.ブーメラン効果が危惧される
 弾劾を提案して成立させることができなかったら、パク・クネを大統領として信任したことになるという危惧があるわけですね。日本でも野党が出している不信任案と一緒で、否定されたら信任されたってことになってしまう。ブーメラン効果になってしまうのですね。

 まあ、辞任はないでしょう。
 ということで野党が実行可能な選択肢はぐっと狭まってしまった感じ。
 今になってみればパク・クネが「国会にすべてを任せる」って言っていたときに妥協すればよかったのに、ということになるわけですが。まだ行ける、もっと寄越せと言っていた野党側にも問題があるよなー。
 まあ、タイミングというのは難しいもんですね。値が上がっている株の売り時と一緒ですわ。

タイミングをつかみとる人、はずす人
坂本敦子
ダイヤモンド社
2006/12/14