【コラム】大統領の下着まではぎとろうとする低俗な韓国(朝鮮日報)
 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は2つの財団を設立し、財閥などに800億ウォン(約80億円)近くを拠出させて友人の崔順実(チェ・スンシル)被告とその側近に運営を任せた。国のために財団を設立したのなら、なぜ公職に就く専門家に任せず、私的な関係の無資格者に委ねたのかが疑問だ。マッサージセンターの運営者が、国のスポーツ振興を率いることができるだろうか。そうした疑念からこの事件は始まった。(中略)

 崔被告らは閣僚や青瓦台(大統領府)の首席秘書官を「任命」した。崔被告は大統領の演説草稿を好き勝手に手直しし、閣議や首席秘書官会議の日程を変更した。朴大統領は閣僚や首席秘書官とあまり顔を合わせなかっただけでなく、大統領秘書室長とさえ週に一度も会わないことがあった。主に官邸で過ごし、執務室にはあまりいなかったことも分かった。そんな状況で、国政がどう回っていたのかと思う。

 ここまでだ。ここまでが「崔順実事件」だ。だが、これをあまりに超えてしまった。大統領がどんな注射を打ったのかをめぐり大騒ぎし、さらには青瓦台から性機能不全治療などに使われるバイアグラが見つかったことを、何か大きな発見でもしたかのように騒ぎ立てた。 (中略)韓国人を軽蔑する日本人たちはこれを物笑いの種にし、欧米のメディアもあきれ返った様子だった。(中略)

 崔被告の事件の本質はどこかへいってしまい、注射や美容施術をあげつらった侮辱がそこに取って代わった。朴大統領に対する弾劾訴追案が国会で可決されたにもかかわらず、こうした低俗な攻撃が相変わらず報じられている。無理やり前後関係をつないだ、でたらめな報道を毎日のように目にする。 (中略)

朴大統領の問題は注射や美容施術ではなく「無能」だ。この4年間、内閣と秘書陣が存在感を発揮したことはなかった。おかしな人、資格のない人たちと一緒になり、ままごとのような国政運営をしてきた。その裏で崔被告のような人が絶大な権力を振りかざし、利益を得ていた事実までもが明らかになった。

 そのため、韓国が今問うべきなのは、国政がどうなっていたのか、憲法や法律の違反はなかったのかという点だ。この深刻な問題を差し置いて、人の個人的な隠し事を暴き、罵倒したりそしったりして面白がるのは、国を前に進めることに少しもつながらない。

 このさなかに、ある人からこんなメッセージを送られた。「朴大統領はお姫様病にかかった低能な人で、韓国をどん底に突き落とし、すぐにも前大統領になるだろうが、私たちはこの先も韓国国民として生きていかねばならないのに、大統領をけなすほど国の品格は落ちてしまう。全世界が見ています。大統領の下着までもはぎとろうとする低俗な韓国を」
(引用ここまで)

 悪はすべてにおいて悪で、1ミリすらその他の部分を顧みられることなく断罪される。
 李氏朝鮮から続く朱子学の伝統じゃないですか。
 もはやパク・クネもチェ・スンシルも、そしてその眷属も一挙手一投足のすべてが悪なのです。
 たとえ善があったとしても、悪のための善であると断じられる。
 金玉均のように五体ばらばらにされた上で三等親まで族誅されないだけまだマシというもの。

 セウォル号の一時雇いの船長は殺人で起訴される(裁判では認められなかったものの)。休暇を取っていた本来の船長まで過失致死で起訴される。助けられなかったという理由で海洋警察も過失致死
 セウォル号の関係者は端から端まですべてが犯罪者。

 パク・クネにもそれが適用されるのであれば、つま先から頭のてっぺんまでが悪の塊であって当然です。
 さんざん、これまでも見てきたパターンでしょう。
 それを見過ごしておきながら、パク・クネだけは大統領だからって韓国的な断罪から免じられるわけがない。
 むしろ、権力が大きかった分だけ断罪も大きくなるのは至極当然。

 実際はどうであろうと、罪人はすべてのことが悪であるとしてきた。大きな事件であればあるほど。
 そして、その逆位置にあるものは正義としてきた。
 セウォル号遺族会が絶対無敵の大正義であったように、今回はろうそくデモが大正義であり「世界4大革命」のひとつとなった(笑)。
 もはや、悪にも善にも異を唱えることはできないのです。
 これまでそうしてきたのだから、今回もそうなっているだけの話ですよ。

韓国の騒動 週刊エコノミストebooks
週刊エコノミスト編集部
毎日新聞出版
2016/11/18