【社説】口蹄疫抗体生成率5%…深刻なモラルハザード=韓国(中央日報)
【社説】鳥インフル・口蹄疫が年中行事のように起こる韓国(朝鮮日報)
口蹄疫の流行16年で8回 ワクチン頼みで消毒手薄に=韓国(聯合ニュース)
農林畜産食品部は昨年末基準で牛は97.8%、豚は75.7%の高い抗体形成率を維持し、口蹄疫は発生しないと自信を表した。牛・豚350万頭を殺処分した「2010年口蹄疫事態」以降に義務化したワクチン接種のおかげということだ。しかし今回の口蹄疫発生農家の抗体生成率は報恩が19%、井邑は5%にすぎないことが分かった。これでは防疫とは言えないレベルだ。当局がでたらめな統計を信じる間、現場ではこうした「水ワクチン」が広まった。

農林畜産食品部は一部の農家がワクチン接種を避けた「モラルハザード」が原因だと指摘する。費用も少なくないうえ、接種すれば牛乳の生産量、牛の体重が減り、牛が流産するという噂もあり、接種をしない農家が少なくないということだ。当局の指摘が事実なら、目の前の利益のために科学的「防疫道具」に背を向けた農家の責任を無視することはできない。

しかし農家の責任にする前に防疫当局もワクチン効果を十分に得られる正しい接種法教育と確認に対する責任がある。ワクチンは冷蔵保管が必須だが、接種は室温(摂氏18度)状態でしてこそ正常な効果を得ることができる。しかし寒い現場で接種して効果が顕著に落ちたというのが専門家らの指摘だ。結局、防疫を怠ったり避けた一部の農家も問題であり、これを管理できない防疫当局の責任も軽くはない。
(引用ここまで)
 鳥インフルエンザに続いて口蹄疫まで年中行事のように発生し、被害がますます深刻になっているのを見ると、韓国の防疫体制には何か大きな穴があいているとしか思えない。韓国各地の畜産農家には、口蹄疫ワクチンの接種が義務付けられている。農林畜産食品部(農食品部。省に相当)は、昨年10月から今年5月までを「口蹄疫特別防疫対策期間」と定め、昨年末の時点でウシは97.5%、ブタは75.7%のワクチン抗体形成率を維持しているとしていた。口蹄疫が全国に広がることはないだろうと自信を見せていた。

 しかし、韓国政府の発表をそのまま信じるのは困難だ。取りあえず、今回口蹄疫が発生した忠清北道報恩の乳牛農場だけを取り上げてみても、昨年10月にワクチンを接種した記録はあるが、抗体の形成率は19%にすぎなかった。一部の畜産農家は、ワクチンを買っても接種は後回しにするという。乳牛や肥育牛は、ワクチンを接種すると、一定期間あまり飼料を食べなくなる。そのぶん、牛乳や肉の生産が落ち込むため、畜産農家はワクチン接種を後回しにするのだ。鳥インフルエンザのときも、一部の農家や関係者の無責任な行動が、事態を取り返しのつかないものにした。
(引用ここまで)
 口蹄疫が毎年のように繰り返し発生していることから、畜産防疫当局の無責任なお役所仕事がその原因だとの批判も出ている。国際獣疫事務局(OIE)の基準通りとはいうものの、全体の飼育頭数に関係なく1農家当たり牛1頭だけを標本検査し、抗体の形成率を算出するというおざなりなやり方が惨事を広げたとの指摘だ。(中略)

ワクチンに頼るあまり、畜舎の消毒などがおろそかになっていたとの批判もある。防疫当局のある関係者は「伝染病予防の主軸は徹底した畜舎周辺の消毒と部外者の出入り統制、出入り車両の徹底的な消毒」だとし、ワクチン導入後は最も基本的なこれらが手薄になっていたかもしれないと認めた。
(引用ここまで)
 相変わらずの異形防疫ですね。
 農林畜産食品部は牛での抗体形成率を97.8%、豚では75.7%としているのですが、これがなんの数字だったのかさっぱり分からない。
 接種率なのか、接種したことが確認できた家畜の中での抗体形成率なのか、それとも畜産家にワクチンを渡した率なのか。

 記事をいろいろ読むとどうやら「ひとつの農場につき1頭だけの検査をしていて、それで抗体形成率が95%を越えている」というように発表していたようです。
 で、畜産場によっては異なるけども、30%を越えることはないというのが実際の抗体形成率。
 その理由として──

・そもそも打ってない(育成不良になる等の理由から)。
・打ち方を間違っている。
・ワクチンに効き目がない(水ワクチン問題)。

 ……といったものがあるようです。
 農場によっては「提出する1頭だけワクチンを打っておこう」というようなところもあったでしょうね。
 それで「達成率約98%、マンセー」とやっていたわけです。
 大躍進政策時の中国とあまり変わらないなぁ。社会主義国家的というべきか。

 農業は半分以上……8割がた化学なので、マニュアルの存在が大事なのです。
 江戸時代から金肥の投入時期なんかで農業読本が流行るくらいだったので、農家も読み書きができたという話もあります。
 銀の匙にも農業高校の生徒が一定の部門にやたらに詳しいなんて描写がありましたね。
 その一方で韓国では「文盲と機能性文盲を併せると25%超」と高率になっているのは地方や農家が原因になっているという分析があります。

 ま、そもそも韓国人はマニュアルなんて必要としない柔軟さを誇る民族らしいですから。
 「ワクチンを(一部の)牛に打ったからもう完璧!」みたいにして、柔軟に口蹄疫やら鳥インフルエンザに立ち向かっていただければいいんじゃないでしょうか。
 まずは消毒が最初の一歩なんですけどね。
 全国民に「トイレから出たら手洗いをしましょう」という消毒に関する啓蒙運動をすることのほうが先かなぁ。

 いや、ホントに手を洗わないのです。
 以前の勤務先のオフィスビルで、隣のテナントが某韓国企業だったのです。全員がエリートクラスと思われるかなりの大手企業だったのですが、そこの韓国人従業員が驚くくらいにトイレで手を洗わない。ついでに個室でたばこを吸う(年長者の目の前ではたばこが吸えないからと思われる)。
 あれを見ていたので、鳥インフルエンザも口蹄疫も蔓延して当然だろうなぁ……としか思えないのですよね。

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千葉祐士
講談社
2015/10/20