中・日外交の武器は、「通貨スワップ」。韓金融安全弁揺れる(フィナンシャルニュース・朝鮮語)
世界的な金融危機直撃を受けた2008年10月。国内金融市場は、一言で「パニック」だった。政府は、米国財務省と中央銀行である連邦準備制度(FRBは)に通貨スワップ協定を早急に打診したが、米国は冷淡だった。当時カン・マンス企画財政部長官を主軸とした経済チームは「新興国の金融不安が米国に拡大。転移することができる」という論理で米国側を説得した。当時イ・ソンテ韓国銀行総裁も、FRB執行部説得に出た。以来、李明博大統領とブッシュ大統領の電話まで一気にあった。その年の10月30日300億ドル規模の韓米通貨スワップ協定が締結され、金融市場は安定を取り戻した。

韓国の金融市場の「安全弁」が行方不明になった。国内外の不確実性がこれまで以上に高まった状況だが、日本に続き中国とも対立の溝が深まりつつあり通貨スワップ契約を締結するかどうかが不透明になったためだ。通貨スワップは、外貨が不足する流動性危機に置かれたとき、外貨準備高のように取り出して使うことができるために「保険」と呼ばれる。ここにきて基軸通貨国である米国との通貨スワップを締結して資本流出の変動に対応しなければならないという声が高まっている。 (中略)

(中国とはTHAAD問題で通貨スワップ協定延長が難しい。CMIはIMFでのレビューと参加国の同意が必要なのでタイミングよく使うのが難しいという話)

最善の選択肢は、米国との通貨スワップ契約が挙げられる。中国、日本との葛藤がますます激化する状況で、経済的打撃を最小限に抑えることができる方案である。

リュ副首相も昨年2月に「韓米通貨スワップを再締結するのが正しいと考える」とした。米通貨スワップ再議論に火をつけた。しかし、1年が過ぎた今も具体的な議論は行われていない。何よりも通貨スワップ協定に対して生温い米国を説得することが少なくない。米国としてはあえて国際決済通貨ではなく、ウォン貨をドルと対等交換する理由がない。新興国のモラルハザードを理由に反対する声も高い。実際、米国は日本、イギリス、カナダ、スイス、欧州連合(EU)など5カ国とだけ通貨スワップ契約を締結している。

政府の外交力不在がもっとも大きな問題として指摘された。パク・クネ大統領の弾劾政局以降は国政の空白が長期化しており、米トランプ政権高官級と正しく接触さえできずにいる。2008年のケースでは政府と韓国銀行が米高位級との強固な人脈をもとに水面下で合意を引き出したことと対比される。さらに、中国の負担を冒して、米国が望むTHAAD配置を強行したにもかかわらず、肝心の通貨スワップ締結を含む経済的実益はなにひとつとして得られなかった。

政府と韓国銀行はまだ対外健全性が高いだけに韓米通貨スワップ協定を無理に推進する必要がないというのが公式の立場である。2008年ほどの危機的状況ではない認識であるということだ。韓国外貨準備高(2月基準)は3739億ドルで、世界8位水準である。韓国銀行関係者は、「相手がいることだけに必要であっても形式と時期について慎重を期して行う必要がある」と述べた。しかし、専門家は、米金利の正常化、ブレックシート(イギリスの欧州連合脱退)本格化、欧州の選挙など対外不確実性が山積しただけドルベースの「安全弁」を用意することが急務であると指摘する。
(引用ここまで)

 相変わらず、「韓国が望むのだからアメリカは与えるべきだ」というような話になっていて苦笑を誘います。
 それでF-35を購入しても欲しかった技術の大半が入手できなかったのと同じ轍をまんま踏んでいるっていう。
 THAADミサイルの韓国配備を決定したのだから、通貨スワップ協定があってもいいじゃないかって話になっている。
 いや、それとこれとは話が別でしょうと。

 そもそもTHAADミサイル自体が韓国にとって必要な盾になっているのであって、アメリカからのリクエストだけで成り立っているわけではないのですよね。
 F-35も韓国が自国防衛のために必要だからこそ、わざわざF-15SEの入札を取り消してまでFMSで購入したのであってアメリカに恩を売るために選定したのではないはず。
 だから、こういう意味不明な言説が出てくるのですよね。

 で、専門家は「いますぐにだって必要だ」って言っているのですが、韓国政府はいまだに「バランスシートは悪くない」の一点張り。
 政府レベルで「いますぐ通貨スワップ協定が必要で日本から制裁されて再開協議が停止されたら困る」とは口が裂けても言えませんわなぁ……。
 なので、「日本が必要とするのであれば協議してやらなくもない」くらいに大言壮語しておく必要があったのでしょうが。

 水面下ではいろいろと駆け引きがあったりしたんでしょうかね。
 昭和の時代では口では「日本は韓国に援助をすべきだ。韓国は共産国からの防護壁になっているではないか」と言っておいて、日本の政治家に会うと土下座して援助を乞うなんてマンガみたいなことをやっていたそうですが。
 真偽のほどは分かりませんが、実際にやっていたとしたら日本の政治家が土下座に弱いことを知っていたのでしょうね。
 でも、いまはそんな真似ができる怖い政治家もいなくなってしまった。
 単純な反日バカの系譜が15年も続いているのです。そして確実に20年弱続くであろうことは確定済み。

 韓国側視点でかつてのような日韓関係が継続できていないのは、そういった部分も小さくない要因だと考えられるのですけどね。
 情がつながらなくなってしまった、というのは大きな要因です。
 ま、閑話休題。

 まあ、ドルとの通貨スワップ協定が必要だっていうのであれば、アメリカさんとやってもらうのが自然っちゃー自然。
 いまだに慰安婦像の撤去に関して具体的な方策が出ていない以上、日本側は振り上げた拳の下ろしどころに困り続けるしかないのですよね(笑)。

SAPIO (サピオ) 2017年 4月号 [雑誌]
SAPIO編集部
小学館
2017/03/04