韓国の慰安婦像、ドイツで早くも存続危機「日本の説明で…不要と判断」(産経新聞)
 水原市は昨年も姉妹都市のドイツ南西部フライブルクに慰安婦像の設置を提案したが、日本の姉妹都市である松山市が交流への影響などについてフライブルクに懸念を伝達。計画は実現しなかった経緯がある。

 今回はドイツ南部バイエルン州のウィーゼントに場所を移し、設置が“実現”したばかりだった。

 同紙によると、ドイツでの慰安婦像設置を推進していた責任者が13日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック」に「『平和の少女像』が揺らいでいる」と書き込んだことで存続危機が明らかになった。

 責任者は、慰安婦像が建てられたバイエルン州ウィーゼントの公園を保有する民間財団の理事長が、八木毅・駐独日本大使に会った後に「考えを変えた」と述べたとし、「『日本が十分な謝罪と補償をしたなら少女像を公園に設置しておく必要はない』と語った」と明かした。

 責任者は、八木大使が2015年末の慰安婦問題をめぐる日韓合意を基に「財団理事長を説得した」との見方を紹介、同時に「韓国政府は立場がない」とも書きこんだ。
(引用ここまで)

 フライブルクに設置を試みて失敗した慰安婦像が、ウィーゼントという人口2500人の小さな街の公園に設置されたのが1週間前。
 それに対して駐独日本大使がその公園の理事長に掛け合って、慰安婦合意を基に説得したところ翻意したのではないかという話になっている。
 まだ実際にどうなるかは分かりませんが、少なくともそういう話が出つつある。

 慰安婦合意が抑止力として作用していることがよく分かりますね。
 日韓間で「この問題は最終的、かつ不可逆的に解決した」という合意ができているのであれば、第三国が口を挟むような問題ではないというコンセンサスが広がっています。
 ドイツの場合であればこの像が最初に置かれようとしていたフライブルクのケースもそうでした。
 また、アトランタでの設置も同様でした。当初は決まっていたとされていましたが、日本側からの働きかけでペンディングになっています。
 ワシントンでも同様に置く場所が決まらずに、除幕式だけやって保管されているというのが現状。

 慰安婦合意が発表された直後に、国務省副報道官から「慰安婦合意の精神を尊重して、アメリカの韓国系団体も銅像の設置を自制してほしい」とのコメントが出されたことがありました
 当初から慰安婦合意についてアメリカが介入しているであろうことは予想されていましたが、ここまで突っ込んだ言及があったことは大きな驚きでした。
 まあ、もちろんのこと韓国系団体の動きは止まることはなかったのですが。
 それでも設置について許認可権を持つ大本の公的団体に対して、こういったコメントや慰安婦合意の存在そのものが抑止力として作用しているのは間違いないでしょう。

 慰安婦合意において「最終的かつ不可逆的に解決した」という文言を入れたこと、そして「慰安婦像の撤去」について言及していることが効いている、ということなのでしょうね。
 外交カードとして充分に有効活用できているのではないでしょうか。

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