ソウル市「ろうそく集会、ノーベル平和賞を推進」(中央日報)
ソウル市は19日、市レベルの「ノーベル平和賞推薦タスクフォース(TF)」を稼動し、来月「市民推薦推進団」を構成して来年1月にノーベル委員会に推薦書を提出する計画という。

朴槿恵(パク・クネ)前大統領の罷免まで134日間、計20回にわたって開かれたろうそく集会には延べ人数1600万人の市民が参加した。

ろうそく集会に対してAFP通信は「大規模集会の雰囲気が祭りのようで、暗い夜を光の海で埋めた」と報じ、米ニューヨーク・タイムズ(NYT)は「デモは常に平和で祭りの雰囲気」と言及した。

市はこのようなろうそく集会が平和な集会方法の例を示した点を上げ、ノーベル平和賞の理由になるとみている。▼民主主義および平和、憲政秩序の維持などの国民的世論を表した点▼平和な集会方法の先例を提示して民主主義の模範事例として機能した点▼世界的に類を見ないほど多くの人が参加した点−−などを重点的に表明する予定だ。

TFは、ろうそく集会初期から写真・映像資料などを収集し、光化門(クァンファムン)広場の芸術家テントやソウル広場の保守団体テントなども全部資料として残していると伝えられた。

市は2020年までにろうそく集会のユネスコ「世界の記録」への登録も申し込む計画だ。ユネスコ世界の記憶は、「世界的な重要性を持つか、人類歴史の特定の時点で世界を理解できるように著しく貢献した場合」などに登録される。

世界の記憶の登録は最低限3年以上の資料収集の期間が必要だとみており、2020年に申込書を提出する。

その他にも市は5月30日からソウル歴史博物館のロビーで「光化門の叫び声とろうそく」展示会を開き、8月14日に光化門広場で「ろうそく音楽会」などを計画中だ。ろうそく集会に関して米ニューヨーク・タイムズの広告も考えている。

朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は「ろうそく集会の姿を見せて『平和で安全なソウルへ来てください』と広報する方針」と明らかにした。また、今月末から始まる欧州歴訪を通じてろうそく革命を積極的に紹介していきたいと述べた。
(引用ここまで)

 ちょっと前にも大統領候補だったチョン・ジョンベという人物が同じようなことを言っていました。
 もっとも第2野党の国民の党からの候補でもあり、泡沫候補もいいところだったのでさほど影響はなかったのですが。
 ついでにいうとその発言の直後に大統領選挙への不出馬宣言をしました。

 で、今回はソウル市長であるパク・ウォンスンが市長権限でタスクフォースを組んでノーベル平和賞の推薦、さらには世界の記憶(旧称・世界記憶遺産)への登録推進をしようという話を出しているのですが。
 まあ、世界の記憶のほうにはなんとかなるんじゃないかな。少なくとも登録運動に関してできないことはないと思います。登録してもらえるかどうかはともかく。

 ただ、ノーベル平和賞は無理かな。
 ノーベル平和賞を受賞できるのは人物か団体だけ。
 今回の「ろうそくデモ」というものには受賞資格がない。日本のアレな人たちがやっている「憲法9条にノーベル平和賞を」なんてのも不可能です。
 なんでもそのために団体を作ったそうなのですけどね。
 この場合であればろうそくデモの主催団体であれば受賞資格はあるのかもしれませんが。

 そしてもうひとつ、ノーベル平和賞への推薦には資格が必要なのです。

 ・各国の閣僚
 ・各国の国会議員
 ・(神学などの)大学教授
 ・過去のノーベル平和賞受賞者
 ・過去・現在のノーベル委員会委員

 つまり、ソウル市のような地方自治体やその首長は推薦者になれないのですよ。
 これもなんとかしようとすればできないこともないとは思いますけどね。
 実際に「憲法9条にノーベル平和賞を」ってやってる連中も、推薦状を送って「候補」となったとのことです。

 この「ろうそくデモにノーベル平和賞を」という記事を最初に報じた国民日報の記事には5500オーバーのコメントがついていて「素晴らしい!」だの「誇らしくて恥ずかしい」だの「これで世界最大のノーベル賞受賞者のいる国だ」といったコメントがついていて苦笑を誘ってくれるのですが。

「1600万キャンドル集会」ノーベル平和賞の推進(国民日報・朝鮮語)

 たとえノーベル平和賞が取れなくても、なんらかの形で推薦してもらうことができれば「ノーベル平和賞候補」として喧伝できるのですよ。
 Naverのニュースサイトでコメントが5000を超える記事はほとんどないのですが、このニュースが達成していることからも多くの韓国人にフックする話題なのでしょう。
 日本以上にノーベル賞に対して執念を燃やしている韓国人にとって、「候補」となっただけでも充分な効果があるのでしょうね。
 なにしろ、金大中の生地には「金大中ノーベル平和賞記念館」が存在してしまうほどですから。

 この行動によって「ろうそくデモの聖域化」を狙っているのですよ。
 「市民革命であるろうそくデモ」をアンタッチャブルとすることで、これに反抗するものはすべて悪であるという認定をしようという狙いがあるのです。
 以前から書いているようにソウル市長のパク・ウォンスンは極左です。
 聖域と化したろうそくデモの守護者となって、ムン・ジェイン後の大統領候補を狙っているのでしょうね。

 「パク・ウォンスンがろうそくデモをノーベル平和賞に」と聞いただけで、ざっくりとここまで読めるのはいいことなのか、悪いことなのか(笑)。

わたしはマララ
マララ・ユスフザイ / クリスティーナ・ラム
学研プラス
2013/12/6