米国から「同盟国」と呼ばれなくなった韓国(日経ビジネスオンライン)
 ティラーソン国務長官は翌18日に北京に向かいましたが、韓国政府の誰とも食事をしませんでした。これが騒ぎの発端です。
 韓国各紙は「尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官が夕食に誘ったのに断られた」と一斉に書きました。 (中略)

──「差別された」と怒っているのですね。

鈴置:韓国人はどんなことでも「日本並み」の待遇を受けないと怒り出します。当然、この怒りを英語でも発信しました。 (中略)

 岸田外相とは夕食付きで2時間半も話したのに、尹外相とはたったの1時間。ランチも夕食もなかった――という恨み節です。

 これだけなら「また韓国人がひがんでいるな」という話で終わったと思います。が、韓国の役人が言ったとされる「余計な一言」が問題に火を付けました。「食事なしはティラーソン長官の疲労のせい」との部分です。 (中略)

──なぜ、韓国の役人は「疲れのせい」にしたのでしょうか。

鈴置:米国側の、それも不可抗力の理由にしておかないと「日本と比べ軽んじられた」との怒りが、自分たちに向くと思ったからでしょう。韓国の役人が本当にそう言ったとしての話ですが。

 国務長官としての資質に疑問を付けられたティラーソン長官は、直ちに反論しました。3月18日、ソウルから北京に向かう機中で、ただ1社だけ長官搭乗機への同乗を許されたウェブメディア「インデペンデント・ジャーナル・レビュー」(IJR)の記者に以下のように語ったのです。 (中略)

 ティラーソン長官は「私が夕食会を断ったのではない。韓国政府が招いてくれなかったのだ」と明言しました。さらには「それが明らかになると世論に悪い影響が出ると気がついた韓国政府が、私の疲労のせいにしたのだ」と言い切りました。

 すると記者がすかさず「韓国側が嘘を言っているのですね?」と確認しました。それに対してティラーソン長官は「いや、状況を説明しただけだ」と答えました。

──「状況を説明しただけ」ですか……。

鈴置:「韓国人が嘘つきと大声で言うつもりはないが、彼らの言っていることは嘘だ」ということです。
(引用ここまで)

 引用部分にはないのですが、この後にティラーソン国務長官は「日本は核心の同盟、韓国はパートナー」と語ったということで、韓国国内がちょっとした騒ぎになります。
 このティラーソン国務長官の一連の動きをまとめようかな、と思っていた矢先に鈴置氏が書いてしまいました。
 韓国ウォッチャーならこの一連の動きには興味をそそられるので、当然と言えば当然なのですが。
 最終的には国務省から「あれはただの言葉の綾で、日米同盟も米韓同盟も等価である」というコメントが出るのですが。

米国務省「韓日に差別はない…強力な同盟でパートナー」(中央日報)

 まあ、それを信じるかどうかはあなた次第ですってヤツですかね。

 今回のティラーソン国務長官による訪韓はかなり軽んじられたものになっているのは確かです。韓国からの待遇もそうですし、ティラーソン国務長官からの韓国への扱いもさっときてさっと帰るというような感じになっています。
 17日の午後5時に空港着、18日の午前には中国へ出発するという強行日程。
 LCCのトランジットだったらこんなスケジュールありそうですね。

 ちなみに日本には15日夜に来て17日の午後に韓国へ出発。
 安倍総理への表敬訪問も1時間ほどあったそうです。
 まあ、いまの韓国政府と話したとしても、それが実現するかどうかなんて分かりませんからね。
 それであれば短い滞在時間で「いまのおまえらはこういう扱いな」というのを見せつけて、コメントでも「日本は革新的な同盟、韓国はパートナー」って言っておけばいいということでしょう。
 あとから文句が出るようであれば、その都度「いやあれは……」と言えばいい、というくらいの扱い。

 もちろん、これは韓国の次期政権に対しての圧力にもなっているのですが。
 問題はムン・ジェインをはじめとする左派にとって、これらの行動が圧力になっているかどうか……ということですかね。
 むしろ反米の体のいい言い訳になりかねないかなーと感じます。

SAPIO (サピオ) 2017年 4月号 [雑誌]
SAPIO編集部
小学館
2017/03/04